これで基礎知識は完璧!アパート経営7つのメリット・始め方・リスク対策
アパート経営は、安定した家賃収入があり、老後の年金にもなり、家族に相続することもできるなど、魅力のあるビジネスです。不動産投資の中で、最もポピュラービジネスとして注目されています。
最初の第一歩として、アパート経営をするための必要最低限の基礎知識を学ぶことから始めましょう。
アパート経営の始め方、メリットやデメリット、リスク対策などを、「あぱ貸」がご紹介します。 アパート経営で成功するカギは成功した大家さんからの情報です。こちらの記事で成功した大家さんの情報をまとめています
>>アパート経営の参考になるオーナー7選【暴露】資産5億~主婦大家の軌跡を紹介
目次[非表示]
- 1.アパート経営の目的と7つのメリット
- 1.1.【その1】働かなくても収入が得られる「不労所得」
- 1.2.【その2】株や為替に左右されない「安定収入」
- 1.3.【その3】少ない自己資金で「効率の良い投資」
- 1.4.【その4】将来のための「資産形成」
- 1.5.【その5】空室により収益が減る「リスクを分散」
- 1.6.【その6】残す家族への「相続税対策」
- 1.7.【その7】物価上昇時の「インフレ対策」
- 2.アパート経営の始め方と物件の選び方
- 2.1.立地や部屋タイプごとのユーザーニーズを調査する
- 2.2.たくさんの物件情報を見てシミュレーション!
- 2.2.1.収支シミュレーションの例
- 2.3.購入物件の種類と資金計画を決める!
- 2.3.1.良い物件を探す方法とコツ
- 2.4.アパートを選ぶ際のポイントを比較
- 2.4.1.一棟アパートと区分マンションを比較
- 2.4.2.都心部と地方を比較
- 2.4.3.新築物件と中古物件を比較
- 2.4.4.ファミリー向け物件と単身者向け物件を比較
- 2.5.売買契約とローンの申し込み
- 2.6.賃貸経営の開始と運営管理
- 3.アパート経営を始める際に必要となる初期費用
- 3.1.ベストな自己資金
- 4.始める前に心得るべき3つのデメリット
- 4.1.【その1】物件価格が高い
- 4.2.【その2】現金化に時間がかかる
- 4.3.【その3】物件管理の手間と費用
- 5.事前に対策!アパート経営のリスク
- 5.1.立地と管理で「空室と資産価値の下落」を抑える!
- 5.2.管理会社と連携して「入居者トラブル」を回避!
- 5.3.修繕費用を積み立てて「老朽化」に備える!
- 5.4.ローンの「金利上昇」は繰り上げ返済で対応!
- 5.5.「災害・事故」は立地と保険でカバー!
- 5.5.1.災害リスクはハザードマップを活用
- 5.5.2.万一に備えて保険に加入しよう
- 6.出口戦略まで考えた長期目線の経営が成功のコツ!
- 7.まとめ
アパート経営の目的と7つのメリット
アパート経営は、毎月家賃収入が得られるという大きなメリットがあります。そのため、将来的に資金計画が立てやすいです。
また、物件購入の場合、融資を受けることができるので少ない自己資金で始めることができます。長期的に収入を得られるため、老後の私的年金として公的年金への不安をカバーできるでしょう。所得税や相続税の節税効果があることも大きなメリットです。
【メリット】
- 安定した家賃収入
- 少ない自己資金
- 老後の私的年金
- 節税効果
- インフレ対策
- 売却益
- 管理委託が可能
【その1】働かなくても収入が得られる「不労所得」
アパート経営をしているオーナーは、働かないで家賃収入で生活していると思われがちです。それは、家賃収入が「不労所得」をというイメージが強いからでしょう。
不動産を所有するにあたって、融資を受けて家賃収入で返済をしています。収益性が低く、資産価値が乏しい物件なども多く、建物管理やリスク対策をしながらの経営は並大抵ではありません。
家賃収入を「不労所得」と考えて、安易にアパート経営を始めることは危険です!
【その2】株や為替に左右されない「安定収入」
株式や為替の場合、一夜にして暴落が起きるというリスクを抱えています。これに対して、アパート経営は、地価や家賃の変動が緩やかで安定した経営が可能です。
また、アパート経営は手間がかかり、負担が大きいように見えますが、管理会社を利用することで手間を省くことができます。 実際のところ、他の投資よりも、アパート経営の方が手間が掛からないかもしれません。
【その3】少ない自己資金で「効率の良い投資」
新築物件は価格が高いため、自己資金が少ないとローンが高額になります。そのため、効率の良い運用が難しく、返済リスクが大きくなるでしょう。
古物件の場合、築年数によっては修繕費がかかります。少額ローンとはいえ、修繕費が加わると負担が大きくなることでしょう。
家賃からローンの返済ができれば、資産の維持ができるということになります。新築物件か中古物件かで選ぶのではなく、アパート経営が失敗しない物件を選ぶべきでしょう。 ]
不動産投資は、金融機関等からの資本を活用すれば、高い利回りで運用できるというメリットがあります。
【その4】将来のための「資産形成」
アパート経営は、初めて資産形成を始める初心者にとっても、魅力的でやりがいのある不動産ビジネスです。
株式やFXの金融商品と違って、変動が緩やかなため安定した経営ができ、インフレやデフレの影響を受けにくいです。
超低金利時代になり、サラリーマンでもアパート経営ができるようになりました。早いうちから、安定した資産形成をして、子供に相続させることもできます。
【その5】空室により収益が減る「リスクを分散」
2018年9月時点では、東京都23区内の空室率は30%以上で、非常に空室率が高い状態です。
賃貸用マンションは、投資額が少なく、サラリーマンやOLの方々がオーナーになって家賃収入を得ているケースが多いです。
ところが、多くが1部屋のみを運用しているので、入居者が退室して新しい入居者が入るまでは家賃がゼロになるというリスクがあります。
アパート経営は部屋が複数あるため、1室が退室しても家賃がゼロになるということはあり得ません。このように、リスクを分散できるのはアパート経営の方です。
【その6】残す家族への「相続税対策」
不動産は不動産評価額で判断されるため、現金を相続するよりも税金が少ないです。 また、所有する土地の上にアパートを建てるとさらに土地の評価額が下がるという仕組みです。
【アパートを建てるメリット】
- 不動産評価額は現金よりも安い
- 土地とアパートによる評価額の減少
- 家賃収入
- 法人化による節税効果
- ローンによる相続税対策
【アパートを建てるデメリット】
- 経営に失敗したときの損失
- 売却先が見つからないとき
- ローン返済の負担
アパートを家族に残すということは相続税対策だけではなく、資産形成にもなることを押さえておきましょう。
【その7】物価上昇時の「インフレ対策」
インフレとは、物の価値が上がり、お金の価値が下がる状態のことです。 インフレ時には有効な現物に投資しなくてはなりません。株式の場合は配当が付きますが、会社が破綻したら価値が全くなくなってしまいます。貴金属類の場合、破綻することはないので無価値にはなりません。
不動産の場合ですが、貴金属類と同様に無価値にはなりません。貴金属類と違うのは、家賃収入があるということです。
インフレが起きた場合、土地や建物の資産価値は上がり、家賃収入は変わらないということです。これが、アパート経営がインフレに強い言われる理由でしょう。
アパート経営の始め方と物件の選び方
金融機関から融資を受けるには、最低でも物件価格の1割~3割程度の頭金を用意しなくてはなりません。さらには、仲介手数料、融資手数料、登録免許税、不動産登記費用などの初期費用は、物件価格の7%程度必要になります。
物件選びに関してですが、立地はとても重要で、地縁のないエリアはおすすめできません。周辺エリアの環境、駅までの距離、交通の利便性、生活の利便性などを含めて、ハザードマップや過去の災害事例も調査しましょう。
新築か中古かで選ぶよりも、地縁があって不動産価値のあるエリアから選ぶことが大切です。
立地や部屋タイプごとのユーザーニーズを調査する
購入する物件の条件を絞るためには入居者層を決定する必要がありますが、立地や部屋タイプによってユーザーニーズは大きく異なります。まずは事前準備として、どのような立地や物件がどのような入居者層に選ばれやすいのか把握しましょう。
【単身者に選ばれやすい立地】
・駅から徒歩10分以内
・交通アクセスがよい
・飲食店や買い物施設などが多い
・大学の周辺エリア
【ファミリー層に選ばれやすい立地】
・住環境のよいエリア
・近隣に学校や幼稚園がある
・子供向けの施設が多い
また、日当りのよさや治安はよさ、近隣に嫌悪施設はないか、地盤は強いか、風水害はないかなど、住み心地と安全性も立地や物件を選ぶ際の重要なポイントになります。
たくさんの物件情報を見てシミュレーション!
不動産投資を行う前には必ず情報収集をして、情報をどのように活用するかが重要です。簡単に情報収集ができる方法は、書籍やインターネットがありますが新しい情報に限ります。
また、投資用物件を扱う不動産会社に相談するのもおすすめです。ニーズに合わせた投資用物件を紹介してくれますし、インターネット上で公開されていない物件情報も得られるでしょう。
情報収集しているうちに、不動産投資の知識が身に付いてきますし、家賃収入と支出の動きが把握できるようになります。何度も物件のシミュレーションをしてみましょう。
また、不動産会社と密にコンタクトを取り合って、じっくりと良い物件を探すことが大切です。
収支シミュレーションの例
例えば、物件の価格が2,000万円程度だとします。頭金は約200万円、初期費用は約140万円なので、自己資金は350万円程度必要です。
自己資金ゼロでフルローンを利用したい場合は、返済期間が長く、利息の負担が重くなるためおすすめできません。フルローンを利用する場合でも初期費用は用意しなくてはなりません。
購入物件の種類と資金計画を決める!
購入する物件は、「一棟売りの物件」か「区分所有の物件」に分けられます。「一棟売りの物件」は、すでに新築か中古のアパートが建っているケースか土地を購入してアパートを建てるケースです。
新築のアパートは、新規の入居者を募集しなくてはなりませんが、中古アパートの場合、入居者がいるので募集する手間がかかりません。
「区分所有物件」は、マンションの一戸のことです。一棟を管理するよりも経費が掛からないことがメリットです。
自己資金やどのくらいの融資を受けられるかによって購入物件の価格が決まるので、資金計画を立ててから物件を探しましょう。
良い物件を探す方法とコツ
割安物件で空室になりにくく資産価値が高い物件を探せたら、安定した家賃収入が入りアパート経営も成功と言えるでしょう。
交通の利便性や生活の利便性が良く、周辺エリアの環境が良い物件は、入居者のニーズも高いです。さらに、建物の管理も良く、設備面や間取りなど住み心地も良く、セキュリティ対策も整っている物件となると、資産価値も高いと言えます。
ご自身の条件に合った物件を探すことが一番重要でしょう。
アパートを選ぶ際のポイントを比較
アパート経営と一言にいっても、間取りや築年数、立地によってメリットとデメリットはそれぞれ異なります。またアパート経営と区分マンション経営にも違いがあります。
一棟アパートと区分マンションを比較
価格の安い区分マンションは少ない自己資金ではじめられ、準備期間が短くて済むのがメリットです。
一方で、1室のみの所有となるため空室時は家賃収入が0円になってしまうのが最大のデメリットです。そのため一棟アパート以上に、入居者を絶やさない賃貸需要が高い物件を選ぶ必要があります。
一棟アパートは区分マンションと比べて初期投資額は高額になりますが、複数の部屋を賃貸するため、たとえ空室が出ても家賃収入が0円になることはまず考えられません。また複数の入居者がいるため、毎月の家賃収入も区分マンションに比べて多くなります。
空室リスクの分散を考えるのであれば、アパート経営は区分マンションよりもメリットが大きいと言えるでしょう。
都心部と地方を比較
都心部の地方でのアパート経営を比較した場合、物件価格や賃貸需要などが、そのまま互いのメリット・デメリットにつながります。
都心部の物件は価格が高額ですが、その代わり賃貸需要が高いため空室になっても次の入居者が見つかりやすいというメリットがあります。
一方で競合物件が多いエリアもあるため、物件の差別化や入居ターゲットの見直しも都度おこなっていく必要があります。
地方物件のメリットは、やはり都心部と比較して価格が安いことです。都心部の物件より低コストでグレードの高いアパートを建てられます。
しかし地方都市の多くは人口減少が懸念されるため、競合物件が増えることで空室リスクが非常に高くなるのがデメリットです。
ただし地方でも賃貸需要の高いエリアを選べば、都市部よりも高利回りでアパート経営をおこなうことも可能とも言えるでしょう。
新築物件と中古物件を比較
新築物件は、融資審査を通過しやすく、新築プレミアムとして相場よりも高い賃料設定でも入居付けしやすいのが最大のメリットです。
デメリットは物件取得費用が高額になることと、アパート経営をはじめるまで時間がかかることです。
対して中古物件のメリットは、新築物件よりも価格が安く、オーナーチェンジ物件であればすぐに家賃収入が得られることです。修繕箇所や故障が少ないため、修繕費用が少額で済むのも新築ならではのメリットです。
ただし、築古物件は金融機関からの融資を受けにくい場合があるのがデメリットです。また
建物の状態によっては多額の修繕費や維持管理費用が発生する可能性もあります。
利回りを優先するなら中古物件がおすすめですが、その際は建物の状態などをしっかり確認することをおすすめします。
ファミリー向け物件と単身者向け物件を比較
ファミリー向け物件のメリットは、入居期間が比較的長く、安定的な運用が可能な点にあります。また住環境のよさや学校からの近さなどが優先されるため、駅から遠い立地でも入居付けが期待できます。
デメリットは、1戸あたりの面積が広いため、土地面積に対して戸数が少なくなります。また原状回復費用も高くなります。
単身者向け物件は、1戸あたりの面積が狭くてすむため、総戸数を増やすことによって空室リスクが分散できる点がメリットです。好立地物件なら退去後すぐに次の入居者も見つかりやすいです。
一方で、駅からの距離や交通アクセスによって賃貸需要が大きく左右されるのがデメリットです。周辺に競合物件が多い場合は、空室リスクを軽減するために設備投資などの差別化も必要になるでしょう。
売買契約とローンの申し込み
不動産の売買は高額な取引で、売主と買主はいくつもの取り決めをしなくてはなりません。不動産会社にリードしてもらいながら、「不動産売買契約書」の内容をよく理解し、ミスのない契約をしましょう。
金融機関は、融資を行う前に物件の評価をします。リスクや安定性、赤字にならない経営ができるかなどを審査した上で、融資の決定を下すのです。金融機関の厳しい審査を通るということは、資産価値が認められ、アパート経営の成功が期待できるということです。
賃貸経営の開始と運営管理
アパート経営と言っても、「中古アパートを購入する」、「新築アパートを購入する」、「相続などで取得した土地にアパートを建てる」、「土地を購入してアパートを建てる」など、購入パターンがあります。そして、購入パターンや運営管理の方法によってかかる費用が違うことを理解しましょう。
初期投資の金額に加えて、諸費用もプラスされ、高額な投資になります。これらのパターンの内容、メリットやデメリットを理解した上で計画を立てることをおすすめします。
アパート経営を始める際に必要となる初期費用
新築でアパート経営をはじめる際に必要な初期費用は、「土地の購入費用」「アパート建築費用」「諸費用」の3つにわけられます。それぞれについて解説します。
【土地の購入費用】
土地の価格は、立地や面積によって異なります。まずは購入したいエリアの土地価格の相場を確認しましょう。全国の公示地価や実勢価格、路線価など、土地価格の相場はインターネットを使って簡単に調べることができます。
〇国土交通省『土地総合情報システム』
https://www.land.mlit.go.jp/webland/
〇国税庁『財産評価基準書 路線価図・評価倍率表』
https://www.rosenka.nta.go.jp/
【アパートの建築費用】
アパートの建築費は、建築する建物の規模によって異なります。建築費の目安は以下の式で計算できます。
建築費=坪単価×(敷地面積×建ぺい率×アパートの階数)
平均的な坪単価は以下のようになります。
・木造アパート:40~60万円
・鉄骨アパート:60~80万円
ただし、地域によって坪単価は異なるため、正確な建築費は各建築会社の見積りを確認しましょう。また建ぺい率は市区町村役場に確認が必要です。
建物の建築費のほか、給排水工事や屋外電気工事などの別途工事費、造園や駐車場設備などの付帯工事費が発生します。付帯工事費の目安は、賃貸経営物件の建築費に対して1〜2割程度が目安です。
【諸費用】
土地の購入費用や建築費のほか、アパート建築には次のような諸費用が発生します。
・不動産取得税
・登録免許税
・印紙税
・司法書士報酬(登記手続きなどを依頼した場合)
・火災保険料
・建築確認申請等手数料
・融資手数料
・仲介手数料(不動会社を通して土地を購入した場合)
新築アパートの諸費用の目安は、土地購入費用・建築費の合計のうち7~8%程度です。
ベストな自己資金
アパート経営をはじめるにあたって必要な自己資金は、投資額の3割程度が目安と言われていますが、安定的な経営を目指すのであれば、3割以上は用意しておくと安心です。
頭金を多く入れることで、低い金利で融資が受けられるなど条件がよくなります。また借入額が少なくなれば、月々のローン返済額も少ないのでキャッシュフローに余裕が生まれます。
また、アパート経営開始後に突発的な出費が必要になった場合に備えて、手元に資金を用意しておくとよいでしょう。
始める前に心得るべき3つのデメリット
初めてアパート経営をする場合、不安が数々押し寄せてきます。特に、デメリットを理解して、対策を立てるところから始めましょう。
・空室リスク
空室が多く収入が減少し、空室期間が長くなると、アパート経営の存続危機に陥ります。
・建物老朽化リスク
建物の老朽化は避けることができません。老朽化をそのままにしておくと、入居者が決ま らず家賃を下げることになります。
・資産価値の下落
地価が下落すると、資産価値も低くなってしまいます。 事前に予測できるリスクは、必ず対策を取る必要があります。先へ先へと対策することで失敗を免れることでしょう。
【その1】物件価格が高い
新築アパートか中古アパートかによって価格が大きく変わることを押さえておきましょう。
都心部の新築アパートの価格は、建物よりも土地の価格分が多く占めていることが特徴です。
また、都内の中古アパートは土地の価格が高いため、格差がかなり出ます。地方の中古アパートは、土地の価格が低いため、都内のアパートよりもかなり安くなるでしょう。新築に比べて、アパート部分の価格に違いが出る傾向です。
上手く物件を探せば、割安で中古アパートを購入することができるでしょう。
【その2】現金化に時間がかかる
不動産は、他の投資商品と違って、流動性が低い投資商品です。株式や投資信託よりも高額で、次に購入する人がすぐには見つからないことが原因です。また、売れたとしても、売買手続きに時間がかかり、現金化に時間が掛かります。
アパート経営を続けられなくなったり、現金が必要になったときでも、すぐには現金化できないリスクから、資産運用を失敗してしまうケースもあるでしょう。
資産運用をするにあたって、流動性リスクはしっかりと理解しておく必要があるでしょう。
【その3】物件管理の手間と費用
アパート経営で、オーナー自らが管理をしているケースがあります。複数の物件を所有していたり、他に仕事をしていたりすると、手間のかかる管理業務はできません。そこで、アパート経営のノウハウを持つ管理会社に業務委託をするとスムーズな経営ができます。
【管理業務】
- 入居者募集
- 新規契約手続き
- 更新契約手続き
- 家賃の集金
- クレームやトラブルに対応
- 建物管理業務
- 退去立会
家賃収入に応じて料金を支払うというやり方が最も多いケースです。関東では、家賃の5%が相場ですが、地域によって相場は変わってきます。
事前に対策!アパート経営のリスク
アパート経営は、家賃収入を得るビジネスですから、空室が多いほど収入が減少してしまいます。空室リスクを考慮に入れて物件を選び、不動産会社と連携してリスク回避を図りましょう。
変動金利を選択したローンを組んだ場合、返済額が上がる可能性が高いです。返済期間を短くしたり、繰上げ返済をして、金利上昇リスクの対策をしましょう。
建物の老朽化は避けて通ることができません。老朽化リスクの対策は、予め修繕費の積み立てをしましょう。
自然災害を予測するのは難しいので保険に加入したり、耐震性・防火性のある物件を選ぶことも対策になります。
立地と管理で「空室と資産価値の下落」を抑える!
間取りなどの機能性よりも立地条件などの利便性を求める入居者の方が多いため、利便性の良い物件を選ぶことが重要です。
徒歩10分以内、複数の路線が利用できるような駅は、よりニーズが高いです。スーパー、コンビニ、銀行ATMなどの施設が近くにあることも重要な要素となります。また、騒音トラブルがなく、治安の良いエリアも好まれるでしょう。
エントランスのオートロックは、女性や初めて一人暮らしをする入居者には必要不可欠です。空室対策もセキュリティ対策も資産価値を維持するためには必要な要因でしょう。
管理会社と連携して「入居者トラブル」を回避!
アパートの入居者トラブルは、予想もしていないことが起こり得ます。特に多いトラブルは、家賃滞納、騒音、ゴミ問題です。
家賃を滞納する入居者とは賃貸契約を解除したいと思っても、契約解除までは認められない可能性があります。
入居者同士の騒音トラブルは、間に入っての話し合いがこじれて解決しないケースも多いです。ゴミ出しのルールは、張り紙をしたり注意をしても改善されないこともあります。
入居者トラブルは、物件の価値に影響しますし、オーナー自らが解決できる問題ばかりではありません。ノウハウのある管理会社に対応してもらうことをおすすめします。
修繕費用を積み立てて「老朽化」に備える!
機械設備、給排水などの配管、外壁、雨漏りなどの修理は、老朽化に伴って必ずやらなければならない修理です。これら大規模修繕には数百万の費用がかかることもあり得ます。
大規模修繕のために、毎月家賃収入から5%程度の積み立てをおすすめします。 さらに、積立金だけでは賄えない場合もあるので、積立金以外の貯蓄も必要でしょう。
建物の老朽化による修繕は避けられません。日頃から管理会社と協力をして、建物管理をしっかりとすることで修繕費を抑えることに努めましょう。
ローンの「金利上昇」は繰り上げ返済で対応!
「金利上昇リスク」は、アパート経営に大きな影響をもたらします。金利が上がるということは、インフレになるということですが、家賃も上がるという考えは危険です。
金利変動型のローンの場合、金利上昇によって総返済額が大きく増加してしまいます。その場合、「繰上げ返済」を行って返済を進めるのも一つの方法です。
また、アパート経営を始めるときから、金利は5%まで上がる想定で事業計画を立てるのも良いでしょう。
「災害・事故」は立地と保険でカバー!
最近は、豪雨や大型台風をはじめ、異常気象による自然災害が多発しています。そんな自然災害から物件を守るためには、保険に加入して備えなくてはなりません。
【保険を選ぶポイント】
- 保険の対象(建物、家財、両方)
- 建物の構造(保険料が異なる)
- 補償範囲
- 建物の保険金
- 家財の補償額
- 保険期間
- 地震保険加入の有無
保険会社とよく相談をして、内容をよく理解した上で加入してください。契約の満期が近づいたところで見直すことも必要です。
災害リスクはハザードマップを活用
自然災害に見舞われた場合、所有する物件の損傷だけではなく、周辺エリアの環境も変わり、資産価値も下がります。
「ハザードマップ」は、地方自治体ごとに、自然災害の発生を想定して、被害の予想区域や程度、避難場所などを示した地図のことです。また、国土交通省「ハザードマップポータルサイト(http://disapotal.gsi.go.jp/)」は、全国各地のハザードマップを確認することができます。
ハザードマップには、災害に関すること以外に、避難所、災害対策本部、救急指定病院、消防署、警察署などの住所も記載されています。 少なくとも、このような情報だけでも入居者へ提供しましょう。
万一に備えて保険に加入しよう
アパート経営を始めるにあたって、最初にするべきことの一つは、火災保険に加入することです。
賃貸物件は、共有スペースと私有スペースとに分かれ、共有スペースはオーナーが責任を負い、私有スペースは借り手側の責任というルールになっています。
【メリット】
- 災害による被害を抑制
- 賠償責任の最小化
- 必要経費となる
- 入居者へのアピール
【デメリット】
- 地震保険の加入が必要
- 住宅ローン契約での加入義務
- 保険料の値上げ
火災保険と地震保険は、同時に加入しておく必要があります。保険の補償内容、補償範囲、補償期間などを把握し、自己物件に相応しい保険を選択しましょう。
出口戦略まで考えた長期目線の経営が成功のコツ!
不動産投資の中でも、アパート経営は利益を出しやすく、初心者でもチャレンジする人が多いビジネスです。
投資を成功させるためには、利回りを考えて物件を選定しなくてはなりません。ところが、利回りを表面的にしか見ないで判断をすると、典型的失敗パターンになり兼ねません。
不動産投資は中長期目線で行うものなので、どのような経営をしていくか目的を明確にしてしっかりと計画を立てて取り組みましょう。
出口戦略について、くわしく知りたいならこちらの記事をご覧ください。消費税などを意識した出口戦略です
>>アパート経営で必要な売却のタイミングは?消費税等を考慮する4つの出口戦略
まとめ
アパート経営の場合、「どうして失敗したんだろう?」ということはあり得ません。失敗の原因は明確です。
資金計画、建物管理、入居者管理など、一つひとつしっかりと計画を立て、リスク対策を怠らなければ失敗は避けられるでしょう。
アパート経営をはじめるなら、最初から無料インターネットサービスを導入してください。全国賃貸住宅新聞で数年間1位を維持している鉄板設備です。くわしくはこちらの記事をご覧ください
>>アパート経営に無料Wi-Fiインターネット【大家の感想付】宅建士が5つのポイントを解説