相談先はどこ?土地活用の相談は活用方法や悩み解決から決まる!
「土地活用をしたいけど、どこに相談すればいいかわからない」
「相談先の候補が多くて絞り切れない」
「提案された内容が正しいのか自分では判断できない」
土地活用を検討中の土地オーナー様のなかには、上記のような悩みを抱いている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、土地活用の相談先の選び方と各相談先の特徴について解説します。またセカンドオピニオンに最適な専門家や相談時の注意点も紹介します。
目次[非表示]
- 1.土地活用の相談先は3つ手順で決まる
- 2.土地活用方法の種類と相談先一覧
- 2.1.アパート・マンションなどの賃貸経営
- 2.2.コインパーキングや月極などの駐車場経営
- 2.3.トランクルーム(倉庫)経営
- 2.4.太陽光発電
- 2.5.介護施設経営(サ高住、老人ホームなど)
- 2.6.借地(コンビニやドラッグストア、その他施設)
- 2.7.土地を売却する
- 2.8.土地活用の相談先一覧
- 3.土地活用の相談手順とセカンドオピニオンについて
- 3.1.手順1:土地情報を整理してまとめておく
- 3.2.手順2:土地活用方法にあった相談先を複数決める
- 3.3.手順3:相談先に土地活用の得意分野を確認する
- 3.4.【セカンドオピニオン】FP、金融機関、税理士などにも相談する
- 3.4.1.FP(ファイナンシャルプランナー)
- 3.4.2.金融機関
- 3.4.3.税理士
- 4.土地活用の相談先を選ぶ際にはずせない3つのチェックポイント
- 4.1.大手企業と中小企業を含めた複数社に相談する
- 4.2.実績や事例を確認しておく
- 4.3.活用後のサポート体制をしっかりと確認する
- 5.土地活用相談の注意点やポイント
- 6.土地活用は時間に余裕をもって計画しよう
- 7.この記事を読んだ方に人気のお役立ち資料一覧
土地活用の相談先は3つ手順で決まる
土地活用を成功させるためには、まずは検討している土地活用方法に詳しい相談先を選び、的確なアドバイスをしてもらう必要があります。
では、土地活用の相談先はどのように選べばよいのでしょうか。ここでは、土地活用の相談先を選ぶ際の手順を紹介します。
1.土地の悩みと検討中の活用方法に見合った相談先を知る
土地活用方法にはさまざまな種類がありますが、所有する土地の立地や広さによって、またどの程度の収益を目標とするかによって土地活用方法は異なります。
もし所有する土地に合わない活用方法を選んでしまうと失敗するリスクが高まり、大きな損失につながりかねません。
そうならないためにも、まずは検討中の土地活用方法が所有する土地に向いている方法かどうか確認しましょう。土地活用方法ごとの相談先は以下のようになります。
【土地活用の相談先】
・土地を売りたい場合の相談先:不動産会社、金融機関
・土地を貸したい場合の相談先:不動産会社
・建物を建て替えたい場合の相談先:不動産会社、金融機関、公的機関
具体的な土地活用方法を検討している場合や、さらに細かな相談をしたいのであれば、以下の各土地活用に特化した相談先を選択することも可能です。
【具体的な土地活用方法の相談先】
・アパートやマンションなど賃貸経営をしたい:ハウスメーカー、工務店(建築会社)、ゼネコン、設計事務所、公的機関
・駐車場を経営したい:不動産会社、専門業者
・トランクルームを経営したい:不動産会社、専門業者
・介護施設を経営したい:不動産会社、ハウスメーカー、ゼネコン
・太陽光発電をおこないたい:公的機関、専門業者
・借地(コンビニやドラッグストアなど):不動産会社
上記の相談先についての詳細と土地活用方法については、後述する『土地活用方法の種類と相談先一覧』で解説します。
2.専門家から客観的な意見を聞く
土地活用をおこなうには、資金が必要なのはもちろん収益が出れば納税義務が生じます。
しかし、相談先から提案された土地活用方法にかかる資金計画が妥当であるか、税制面で不利にならないかなどといった判断は素人にはむずかしいです。
そこで中立的な立場でアドバイスをしてくれるセカンドオピニオンとして、次の専門家を相談先として活用することをおすすめします。
・金融機関
・税理士
・ファイナンシャルプランナー
提案された土地活用方法について損得抜きの客観的な意見を聞きたいとき、明確な回答をしてくれるはずです。
上記の相談先についての詳細は、後述する『土地活用の相談手順とセカンドオピニオンについて』で解説します。
3.具体的な相談先の会社を決めるポイント
土地活用の相談先の種類がわかっても、相談先としてどの会社を選べばよいかわからない場合も多いです。よい相談先を選ぶ際は次の点に注目してみましょう。
・複数の企業を比較検討する:大手企業だけでなく地元密着型の中小企業も候補にして比較する
・企業の実績・事例、評判:実績や評判を確認する
・土地活用後のサポート体制:土地運用開始後に受けられるサポートの内容を確認する
上記についての詳細は、後述する『土地活用の相談先を選ぶ際にはずせない3つのチェックポイント』で解説します。
土地活用方法の種類と相談先一覧
ここではおもな土地活用方法の種類、土地活用の相談先を紹介します。
アパート・マンションなどの賃貸経営
土地活用方法としてもっともポピュラーなのが、アパートやマンションなどの賃貸経営です。賃貸併用住宅や戸建て賃貸もここに含まれます。
賃貸経営は、使っていない土地にアパートやマンションなどの建物を建て、第三者に賃貸して家賃収入を得る土地活用方法です。
そのため賃貸経営は、建てるアパートやマンションのプランや費用の見積もりから半年~1年ほどかけてアパートを建築していくことになるため、収益を得られるようになるまで時間がかかります。
賃貸経営をおこなう場合のおもな相談先は、ハウスメーカーや工務店(建築会社)、設計会社、ゼネコンなどです。比較的規模の小さなアパートやマンションであればハウスメーカーや工務店(建築会社)、設計事務所へ相談します。大規模なものは建設会社やゼネコンなどに相談するのがおすすめです。
一般的にハウスメーカーは商品が規格化されているため建築費用を想定しやすくなりますが、個別設計などには対応できない場合があります。デザインや設計にこだわりたい場合は、設計事務所や工務店(建築会社)に相談するとよいでしょう。
土地活用方法のなかでも賃貸経営は、どのような建物を建てるかによって相談先が多岐にわたります。そのため、検討している経営方法に最も適した相談先を選びましょう。
コインパーキングや月極などの駐車場経営
駐車場経営は、月極駐車場とコインパーキングのふたつの運営方法があります。どちらも初期投資額が少なく、また土地を転用しやすいのがメリットです。
駐車場経営を検討している場合、どちらの運営方法が適しているのかを知るためにも、駐車場専門業者に相談しましょう。
月極駐車場は、コンクリート舗装や砂利を敷くなど整地した土地にロープや白線を引いて区画をつくるだけなので費用が少なくて済み、準備が簡単です。あとは利用者と賃貸借契約を結び、管理するだけで駐車場経営をはじめられます。
月極駐車場を経営する場合は利用者の募集や賃貸管理などを含めて不動産会社に相談するとよいでしょう。
一方、コインパーキングは専用の機械を導入する必要があるため、コインパーキングの専門会社と契約します。
コインパーキングで収益を得る方法は複数あります。
ひとつは専門会社に土地を一括借上げしてもらって機械を導入して地代を受け取る「一括借り上げタイプ」になります。
基本的に危機の設置や管理は専門会社がおこなうため、オーナー様の費用負担は少ないです。また地代は定額賃料設定となり、パーキング利用数や収益に変動があっても、毎月の収入は固定なので安定した収入を得られます。
もうひとつは専門会社から機械を購入またはレンタルする方法です。この場合の管理は、委託するか自主管理のいずれかになります。
稼働率によっては一括借り上げタイプに比べて収益を多く得られるのがメリットです。
トランクルーム(倉庫)経営
トランクルームを設置して賃料を受け取るタイプの土地活用方法です。はじめるにあたっては専門業者に相談しましょう。
トランクルームも駐車場経営と同じように、専門業者が土地を借り上げて地代を受け取るパターンと、設備を購入して管理を専門会社に委託する方法があります。
トランクルーム経営は、アパート経営などに比べて初期投資額の負担が少ないのがメリットです。稼働率によっては高利回りも狙えます。
一方でトランクルームは、住宅用地の軽減措置が適用されないため、固定資産税の節税には向きません。
太陽光発電
太陽光発電経営は、太陽光パネルを土地に設置し、生み出した電力を電力会社に売却することで収益を得る土地活用方法です。
太陽光発電のメリットは、ある程度の広さのある土地で日が当たりさえすれば、立地などに関係なくはじめられる点です。一方デメリットとしては、天候が発電量に影響することがあげられます。
土地活用方法として太陽光発電を検討する際の相談先は、不動産会社や太陽光発電の専門会社になります。会社によって取り扱いできるメーカーの種類に違いがあったり、同じ設備でも価格が違ったりするため、複数の専門会社に相談するとよいでしょう。
なお自治体が太陽光発電設備の導入を推奨している地域もあります。その場合、地域の公的機関が積極的に土地活用の相談を受け付けているので、まずは地元の不動産会社や役所などに問い合わせしてみましょう。
介護施設経営(サ高住、老人ホームなど)
介護施設経営は、規模によって相談先が異なります。
比較的小・中規模な老人ホームやサービス付き高齢者住宅(サ高住)などは、ハウスメーカーや工務店(建築会社)、設計事務所に相談しましょう。特に大手ハウスメーカーには介護施設を商品のひとつとしている場合も多く、地域密着型の介護施設経営を検討中の人におすすめの相談先です。
大規模な介護施設を経営したいのであればゼネコンに相談するとよいでしょう。
なお、介護施設の建設には特殊な設備が必要だったり、法規制をクリアする必要があったりするため、過去に介護施設を建てた実績のある会社を選ぶことをおすすめします。
借地(コンビニやドラッグストア、その他施設)
借地は、所有している土地を事業者、法人、個人に貸し出すことで定期的な利益を得る土地運用方法です。所有している土地に適した経営方法やテナント候補などに関する具体的なアドバイスを求めているなら、まずは不動産会社に相談してみましょう。
土地活用で借地を選ぶことで、安定した収入を定期的に得られることです。またオーナーは土地を貸すだけなので初期費用や管理が不要です。土地活用に費用や手間をかけたくない人に向く活用方法になります。
ただし、借地の契約は最短でも10年、長ければ50年以上の期間を定めなければならず、契約期間内は別の目的に土地を転用しにくくなります。
場合によっては土地を第三者に貸すよりも、オーナー自身で土地を運用した方が大きな収益を得られる可能性もあるため、借地以外の活用方法についても相談するとよいでしょう。
土地を売却する
土地は所有しているだけで固定資産税などの納税義務が発生します。そのため売却を検討するオーナー様も少なくありません。土地を売却しようと考えている場合は不動産会社や金融機関に相談しましょう。
土地を売却してしまえば固定資産税を支払う必要がなくなり、まとまった現金を得られ、相続時の分配もしやすくなります。
その一方で土地を活用して毎月収入を得られる機会は失ってしまいます。また立地や土地の状態によっては買い手が付かず、すぐに売却できない可能性もあります。
なお、土地売却によって得た利益に対しては「譲渡所得税」が課されるので注意が必要です。
土地活用の相談先一覧
土地活用方法によって相談先は異なります。ここでは、相談先の特徴や相談できる土地活用方法を紹介します。
ハウスメーカー
〇相談できる土地活用方法:賃貸アパート、賃貸併用住宅、戸建て住宅、介護施設(老人ホーム、サ高住)など
アパート経営や賃貸併用住宅、戸建賃貸などの賃貸経営を検討する際、まずはハウスメーカーに相談してみましょう。また規模にもよりますが、マンションや介護施設などにも対応しているハウスメーカーもあります。
ハウスメーカーは、それぞれ賃貸住宅の商品ブランド(商品シリーズ)を持ち、ホームページなどで完成品を掲載しているため、はじめて土地活用をおこなうオーナー様でも建物のイメージをつかみやすいです。
また建築資材のほとんどが工場で準備されるため、現場施工に比べて費用が割安になり、工期も短くて済みます。さらに、どこでだれが建てても一定の品質が確保できるのがメリットです。
加えて、建物の建築だけでなく竣工後のアフターフォローや賃貸管理全般の委託業務を依頼できる場合も多いため、あらためて管理会社を探すなどの手間がかかりません。
一方でハウスメーカーの建物は規格がある程度決まっているため、設計の自由度は低くなります。そのため、デザインや設計にこだわった建物の建築には向いていないと言えるでしょう。
工務店
〇相談できる土地活用方法:賃貸アパート、賃貸併用住宅、戸建て住宅、介護施設(老人ホーム、サ高住)など
工務店の最大のメリットは、自由度の高い建物を建てられる点です。自分好みの設計やデザインで建物を建てたい場合や狭小地・変形地での建築は工務店に相談するとよいでしょう。
なお、工務店によっては得意とする構造や設計が異なります。相談する際は、これまでの建築実績など確認し、自分の建てたいイメージに近い建物を建築している会社を選ぶとよいでしょう。
ただし自由度が高い分、ハウスメーカーに比べると建築費用が高くなることが多く、工期も長めなのが一般的です。建築費用をおさえたい場合はハウスメーカーに、オリジナルの建物を建てたい場合は工務店に相談することをおすすめします。
賃貸経営のイメージがはっきりしない場合はハウスメーカーと工務店の両方からプランを取り寄せて、それぞれの違いを比較してみるとよいかもしれません。
ゼネコン(デベロッパー)
〇相談できる土地活用方法:賃貸マンション、ビル、比較的規模の大きな介護施設など
土地活用方法として、賃貸マンション経営を検討する場合は鉄筋コンクリートのマンションやビル建築を得意とするゼネコン(デベロッパー)に相談しましょう。
ゼネコン(デベロッパー)の強みは、大規模なマンションならではの工法や建築体制のほか、広めの土地活用に関するノウハウが豊富な点です。
マンションのプランを教えてもらうことでマンション経営のイメージを持ちやすくなるのはもちろん、マンション経営以外に土地を分筆して住宅地を形成するなど、さまざまな土地活用方法を提案してもらえます。
また、建築プランと同時に収支計画もたててもらえるので、中長期的にどの程度の収益を得られるのか確認することも可能です。
加えてゼネコン(デベロッパー)は、だれもが知っている大手企業が多く、安心感やブランド力が高いのも特徴です。
ただし、マンション経営で成功するためには立地が非常に重視されます。そのため立地が悪く、マンションを建てても収益が見込めないと判断された場合は、デベロッパー側が相談に乗ってくれないこともあります。
不動産会社
〇相談できる土地活用方法:土地を売りたい、土地を貸したい、土地活用全般
土地の売却や、土地を賃貸したい場合は不動産会社に相談しましょう。
不動産会社の多くは、土地にどのようなニーズがあるか把握している場合が多いです。そのため、借地として土地活用を検討の際は、土地の特徴に合った土地活用方法の提案が期待できます。
なお、土地を借地にする場合でも、売却する場合でも、不動産の契約には専門的な知識と手続きが必要です。その点、不動産会社には土地取り扱いの専門家が在籍しているため、各種手続きをスムーズにおこなうことが可能です。
土地活用専門会社
〇相談できる土地活用方法:土地活用全般
土地活用専門会社は、土地活用全般のアドバイスを専門におこなう会社です。
土地活用に関して広範な知識を持っているのはもちろん、不動産や建築業界だけでなく、金融機関や税理士などの専門家とも連携していることも多いです。そのため、相談内容に応じて各専門家のアドバイスやサポートを受けられるのが最大のメリットです。
「土地活用はしたいが、どのような種類が自分の土地に向いているのかわからない」、「検討中の土地活用方法以外に候補がないか知りたい」など、土地活用に迷った際の相談先におすすめです。
各種専門会社
〇相談できる土地活用方法:駐車場、トランクルーム、太陽光発電など専門性の高い土地活用方法
駐車場経営やトランクルーム経営、太陽光発電などの専門性の高い土地活用を検討している場合は、それぞれの分野に強い専門会社に相談するとよいでしょう。
これらの専門会社のホームページには、随時オーナー募集の案内が記載されているので、まずは概要やプラン内容を確認することをおすすめします。
土地活用の相談手順とセカンドオピニオンについて
ここでは、土地活用について相談するまでの手順について、またセカンドオピニオンとして専門家に相談する際の手順と各専門家について紹介します。
手順1:土地情報を整理してまとめておく
まず、所有する土地の基本情報をまとめておきましょう。所在地はもちろん、土地の広さや立地、地形などの詳しい情報があればあるほど相談に対する回答も精度が高くなります。できれば、相談時には以下の種類を持参するとスムーズに相談がおこなえます。
・登記簿謄本
・固定資産税納付書
・測量図
・身分証明書
また予算なども伝えておくと、予算内でできる現実的なプランの提案をしてくれます。
手順2:土地活用方法にあった相談先を複数決める
前述した『土地活用方法別の相談先』を参考に相談先を決めましょう。
たとえばアパート経営をおこなう場合は、ハウスメーカー、工務店、ゼネコンなどが相談先の候補になるので、それらのなかから複数社を選びます。
手順3:相談先に土地活用の得意分野を確認する
前述したように、企業によっては得意とする分野があります。相談先の得意分野が自分の目的に合っているかどうか、直接確認しましょう。
あらかじめ相談先企業のホームページなどで実績や事例を確認しておくことで、相談時にそれら実績・事例をもとに細かく質問がおこなえますし、それに対する回答も詳しくしてもらえるでしょう。
複数の業者に同じ内容で相談し、最終的にもっとも納得のいく対応をしてくれる企業や、的確なアドバイスをしてくれる企業と契約を結びましょう。
なお、相談時に不明点があれば次項を参考にして、セカンドオピニオンで疑問点や不明点をクリアにしておくことをおすすめします。
【セカンドオピニオン】FP、金融機関、税理士などにも相談する
ハウスメーカーや工務店への相談後、「提案された内容が正確かどうかわからない」など不安や疑問点があれば、セカンドオピニオンとして各専門家に相談しましょう。
専門家は相談を受けることで直接の利益につながるわけではないため、公平性の高い第三者による客観的な意見を聞くことができます。
ここではセカンドオピニオンをもらえる専門家や相談先を紹介します。
FP(ファイナンシャルプランナー)
提案された土地活用の収支プランの内容を基に、そのプランが現実的なのかどうか相談するなら、お金の専門家であるファイナンシャルプランナーが最適です。
建物を建てることで収益を得るハウスメーカーや工務店などは、できるだけ建築してもらおうとして現実的でない資金計画を提案していることも考えられます。
提案された資金計画の妥当性を知りたい場合は、ファイナンシャルプランナーに相談することをおすすめします。
金融機関
お金について相談したい場合は金融機関もおすすめです。
土地活用をおこなうにあたって、その多くは金融機関から融資を受けて取り組みます。そのため金融機関では、すでに土地活用として不動産を運用中の人に対して融資相談や融資を実施しているため、経験を基にした土地活用に関するアドバイスを受けられます。
また実際に土地活用をはじめる際は、そのまま融資の相談をすることも可能です。
税理士
相続税対策をはじめ、固定資産税や所得税など節税目的で土地活用をおこなう場合は、税理士に相談しておくことをおすすめします。
節税対策をおこなうには、ある程度の専門知識が必要です。それらの知識を持つ税理士に相談することで、節税に効果的な土地活用方法の種類を知ることや、どう活用すればどの程度節税できるのか確認できます。
土地活用の相談先を選ぶ際にはずせない3つのチェックポイント
ここでは土地活用方法に見合った相談先の企業を選ぶ際にチェックすべき3つのポイントを解説します。
大手企業と中小企業を含めた複数社に相談する
土地活用方法を相談する際は比較検討できるよう、かならず複数の企業に相談しましょう。
はじめて土地活用をする場合、提案されたプランの妥当性を自分で判断することは非常にむずかしいです。なかには契約重視で、現実味のないプランを提案する相談先もあるかもしれません。
提示されたプランの資金計画や収益が妥当であるかどうかを確認するためにも、複数社に相談してプランを比較する必要があるのです。
またその際は、企業規模も大手だけでなく地域密着型の中小企業にも相談することをおすすめします。
大手企業には大手ならではの低コスト化や技術力がありますが、地域ごとの特性や特徴を把握している地域密着型企業は、その土地に合った土地活用プランを提案してくれることもあります。
そのため相談先を選ぶ際は大手と地域密着型企業両方に相談し、得意なジャンルや工法、費用面などを十分比較検討し、よりよいプランを提案してくれる企業を選ぶとよいでしょう。
なお、直接各企業に連絡しづらい場合や相談先候補がなかなか絞り込めない場合は、インターネット上で複数社のプランを一括で取り寄せられる「土地活用比較サイト」の利用をおすすめします。
複数業者を1社ずつ調べて問い合わせ・資料請求をおこなうとなると、非常に時間と手間がかかります。土地活用比較サイトは、一度土地の情報を入力するだけで複数企業の土地活用プランを無料で請求できるので、各企業に個別で資料請求するよりも手間も時間も少なくて済むため非常に便利です。
効率よく、複数社の建築費や経営計画、サポート体制の比較をおこなうために、ぜひ活用してみましょう。
実績や事例を確認しておく
相談する企業を選ぶ際は、あらかじめ企業の実績や事例を確認しておきましょう。
土地活用を手がける企業は、それぞれが得意分野を持っています。たとえばアパート建築が専門の企業であっても、狭小地を得意としている企業もあれば、そうでない企業もあります。
また大手ハウスメーカーは一定の規格の建築が得意ですが、オリジナル設計の建物建築には対応していないケースも少なくありません。
こういった企業の実績や事例を確認せずに相談してしまうと自分の持つ土地活用のイメージに合わず、時間や労力の無駄使いになってしまいます。
まずは相談先候補企業の自社ホームページ掲載に掲載されている実績や事例を確認し、イメージする土地活用方法に近い企業に相談することをおすすめします。
活用後のサポート体制をしっかりと確認する
土地活用について相談する際は、活用後のサポート体制の有無についてもしっかり確認しましょう。
土地活用で長期的に収益をあげるためには、将来的なプランを含めて長期間サポートしてくれる企業が望ましいです。
たとえばアパートなどの賃貸経営は建物を建てて終わりではありません。建築後も管理やメンテナンスをおこなってくれるか、それらの頻度や有償か無償かどうか、空室対策の相談に乗ってくれるかなどをチェックしましょう。
太陽光発電の場合であれば、パネルの固定状況や破損の有無をチェックする定期点検やモニタリングで発電量に異常があった場合の通知サービスのほか、自然災害補償や工事保証内容についての確認が必要です。
土地活用で成功するためには、はじめる前だけでなく開始後も気持ちよく付き合っている企業を選ぶことが大事なのです。
土地活用相談の注意点やポイント
土地活用の相談先を選ぶ際は、上記以外にも注意するポイントがあります。
土地活用の目的を明確にし、相談内容をまとめておく
まずは土地活用の目的を決めましょう。目的によって最適な土地活用方法も変わりますし、土地活用の種類が分からなくても目的を明確にすることで候補を絞り込むことが可能です。
それによって、おのずと相談先や相談する内容も決まります。
土地活用をおこなうおもな目的には、以下のようなものがあげられます。
・相続税対策
・固定資産税や所得税の節税対策
・老朽化した建物の建て替えがしたい
・遊休地を活用方法が知りたい
・安定収入の確保、老後資金の確保
土地活用をおこなう目的は複数でもかまいませんが、その場合は優先順位をつけておくと相談した際の選択がしやすくなります。
たとえば、「相続した土地の固定資産税を減らすためにできる土地活用方法が知りたい。できれば安定した収入を得られる方法がよい」などです。
反対に土地活用の目的を決めずに「なんとなく」相談しても、相談された側は具体的な提案やアドバイスをおこなえず、双方の時間を無駄にしかねません。
土地活用の相談をする場合は、相談に必要な資料などを持参し、あらかじめ相談内容をまとめておくことをおすすめします。
長く付き合っていける担当者(会社)か判断する
土地活用の相談先を決めるためには、プランの妥当性だけでなく、担当者の人柄なども重要なポイントです。
先にも述べたように土地活用は長期にわたっておこないます。土地活用を成功させるためには疑問や不安も払拭できる、なんでも気軽に相談できる関係性を担当者とのあいだに築いておくことが望ましいです。
そのため、長く付き合っていくうえで気持ちよく、丁寧な対応をしてくれる担当者(会社
)かどうかは重要なポイントとなります。
土地活用は時間に余裕をもって計画しよう
土地活用を成功させるためには、所有する土地の立地や特徴に合った土地活用方法を選ぶ必要があります。そのためにも、まずは自分の土地の活用方法について複数社に相談してみましょう。
ある程度土地活用の方向性が決まっている場合、たとえばアパート経営を視野に知れている場合の相談先はハウスメーカーや工務店が候補にあがるでしょう。これから具体的な土地活用法について検討したい場合は、土地活用全般のアドバイスを受けられる土地活用専門会社に相談することをおすすめします。
また、提案内容について疑問点や不明点がある場合は、その内容に合わせてセカンドオピニオンとして税理士やファイナンシャルプランナーなど各専門家に相談し、問題をクリアにしておくことも大事です。
土地活用で長期にわたって安定した収入を得るためには、時間をかけてしっかり検討したうえで計画を立てる必要があります。ぜひ、信頼できる相談先を見つけて土地活用を成功させてください。