安定したアパート経営をおこなうには「満室経営」が欠かせません。そのためには、空室対策がとても重要になります。空室が多くなるとキャッシュフローが悪化し、マイナス収支となってしまいます。

では、空室対策をおこなう際には、どのような点に注意しなければならないのでしょうか。

今回は、入居率を上げて満室経営をおこなうためのポイントについて解説します。また、設備面の空室対策に効果的な「Wi-Fi無料」設備の導入について紹介します。

満室経営に役立つ物件の選び方と空室対策

アパート経営のおもな収入源は、賃貸する物件の入居者が支払う家賃です。そのため、入居者がいない「空室」からは家賃が得られなくなってしまいます。

空室が増え、家賃収入が少なくなると毎月のローン返済やランニングコストの支払いが負担になり、キャッシュフローの悪化が懸念されます。最悪の場合はローンの支払いが滞り、物件を差し押さえられてしまう恐れもあります。

アパート経営で安定した収入を得るためには、できるだけ空室期間を短くして「満室経営」をおこなう必要があるのです。そんな満室経営をおこなうために欠かせないのが「空室対策」です。

最善の空室対策は物件を選ぶ段階でおこなう

アパート経営が成功するか否かは、物件の立地によって大きく左右されます。そのため「好立地」物件の購入が最大の空室対策につながるのです。

好立地物件は、都心部か地方かによって異なりますが、一般的な好立地の条件は以下のようになります。

・人気エリアで最寄り駅からの距離が近い

・スーパーや病院などの生活に必要な施設が近くに揃っている

・大学や工場など、特定の賃貸需要がある

・住環境がよい

なお、物件を購入する際に注意したいのが空室率です。現在の賃貸業界は「空前の借り手市場」といわれていますが、特に地方はその傾向が顕著です。

出典：総務省統計局『平成30年住宅・土地統計調査住宅数概数集計結果の概要』

総務省統計局が発表した『平成30年住宅・土地統計調査』には、都道府県別の空室率がデータとして公開されています。空室率が最も高い山梨県では、全体のうち5分の1が空き家です。こういった空室率が高い地域でおこなうアパート経営は、非常にリスクが高いと考えられます。

地方の物件を選ぶ際は、都心部の物件を選ぶとき以上に賃貸需要や人口減少幅に注意する必要があるでしょう。

空室の原因にあった空室対策をおこなう

どんなに好立地物件であっても、いつかは空室になる日がきます。満室経営をおこなうためには、つねに空室対策を念頭におく必要があります。

ただし、空室だからといってやみくもに対策をおこなっても、費用をかけたわりに効果が得られない場合もあります。

空室対策をおこなう際は、「空室の原因にあった対策をおこなう」ことが重要です。

たとえば、競合物件が周辺に多い場合は、入居者ニーズの高い設備の導入や入居条件の緩和などで差別化を図るとよいでしょう。築古が原因であれば、室内のリフォームやリノベーションなどで部屋を新品同様にすることで効果が期待できます。

なお、空室対策として家賃を下げるのは最終手段です。まず、空室の原因を探し、ピンポイントで対応することをおすすめします。

満室経営の方法6選

前述したように、アパート経営で安定した収益を得るためには空室期間を短くして満室運営することが重要です。ここでは、満室経営をおこなううえで大事な6つのポイントを紹介します。

◇入居付けに効果的な方法

・入居者ニーズ高い最先端設備を導入する

・入居後のイメージが浮かぶホームステージングで内見時に物件の魅力をアピールする

・建物の周りや共用部を徹底的に清掃して印象をよくする

◇物件力を高める方法

・不動産会社からの問い合わせには迅速に対応する

・人気のない間取りをリノベーションする、古すぎる設備などのリフォームをおこなう

・家賃は周辺相場などを参考にして適切額に設定する

満室経営につながる空室対策のポイント3つ        

ここでは、満室経営につながる空室対策のポイントについて解説します。

ポイント1：適正な家賃設定をおこなう

空室になる原因のひとつに「家賃が高い」場合が考えられます。

最近ではインターネットで地域ごとの家賃相場を調べることは簡単です。そのため、家賃が高すぎる物件は賃貸ポータルサイトの検索条件から漏れてしまう可能性があります。

特に長期入居者が退去した場合、現在の家賃相場を確認し、相場を上回る場合は値下げすることも必要です。

ポイント2：適切なリフォームやリノベーションをおこなう

中古物件の場合は、築年数や物件の状態にあわせてリフォームをおこないましょう。

特に築古物件は、現在は人気のない間取りのことも多いです。和室を洋室にしたり、2DKを1LDKにしたり、入居者ニーズの高い間取りにすることで入居がつきやすくなります。

また、水回りや給湯器、ガスコンロ、エアコンなどの設備は、10年を超えると見た目も古く、またいつ壊れてもおかしくありません。10年以上経過した設備は、まだ使用できる状態であっても交換することをおすすめします。

ポイント3：管理会社との連携を大事にする

入居者募集を管理会社に委託している場合、優先的に入居付けしてもらうためにも、管理会社に対して、しっかり物件のアピールをしていきましょう。

大家さんから担当者に空室対策方法の相談をしたり、物件の問い合わせや内見数を確認したり、入居付けに積極的な態度を見せることで管理会社側も物件への意識が高まり、入居が決まりやすくなります。

そのためにも管理会社とは日頃から良好な関係を結んでおくことも大事なポイントです。

アパート経営にWi-Fiを導入するメリット

スマートフォンの普及やテレワークの増加から、「空室対策に効果的」と注目されているのが「Wi-Fi無料」設備です。空室対策としてWi-Fi無料設備を導入することで、以下のようなメリットが得られます。

・入居率をあげることができる

Wi-Fi（インターネット）無料が導入されている物件は、入居後すぐにスマホやタブレットを無料でインターネット接続ができるなど、入居者にとって大きなメリットがあるため選ばれやすくなります。

「ウチコミ!」がおこなった『大家さん、入居希望者に聞いた！2021年人気設備ランキング　周辺相場より家賃が高くても入居したいと思う設備』ランキングでも「インターネット無料」が2年連続1位でした。

出典：ウチコミ!『大家さん、入居希望者に聞いた！2021年人気設備ランキング　周辺相場より家賃が高くても入居したいと思う設備』

また、「全国賃貸住宅新聞」が毎年おこなっている『この設備があれば周辺相場より高くても決まるランキング』では、インターネット無料が6年連続で1位獲得しています。

これらのことからもインターネット無料設備は、現在入居者にもっとも求められている設備のひとつといえるでしょう。

・家賃を値上げできる

Wi-Fi無料という付加価値をつけることで、家賃の値上げも期待できます。

ただし、家賃を上げる場合は周辺の家賃相場を参考に2,000円前後に留めておきましょう。

・アパート探しで検索されやすい

物件検索サイトの検索条件に「Wi-Fi無料」や「インターネット無料」を選ぶ人が増えています。そのため、検索結果として表示される確率が大幅にアップします。

・投資額をおさえて物件の価値を高めることができる

数ある空室対策方法のなかには高額な費用が必要な方法もあります。しかし、Wi-Fi無料設備は初期費用0円～、ランニングコストも1万円以下など、少ない費用でおこなうことも可能です。

・これからくるIoTの時代を見据えた差別化に効果的

インターネットを利用したIoTが増加している今、いち早く取り入れることで競合物件との差別化につながります。

アパート経営にWi-Fi無料の導入を検討中の大家さんが知っておくべき5つのこと

「アパートにWi-Fi無料設備はどうかな？」と考え中の大家さんに向けて、ぜひ知っておいてほしい5つのポイントをまとめました。

1：テレビよりもインターネットで情報を収集する割合が増えている

下記は、博報堂ＤＹメディアパートナーズ メディア環境研究所がおこなった『メディア定点調査2022』のうち、「メディア総接触時間の時系列推移（1日あたり・週平均）」の結果です。

【メディア総接触時間の時系列推移（1日あたり・週平均）】

出典：【博報堂ＤＹメディアパートナーズ メディア環境研究所「メディア定点調査2022　メディア総接触時間の時系列推移（1日あたり・週平均）」】

これによると、「パソコン」「タブレット」「携帯電話/スマホ」などのデジタル機器の利用数が全体の約57%と、過半数を大きく超えています。

また、今回の調査では、「携帯電話/スマホ」が「テレビ」を上回り、現在の娯楽や情報収集ツールとして、Wi-Fiやインターネットがいかに必要であるかがわかる結果となっています。

2：部屋に Wi-Fiがあればデータ容量を気にせずインターネットが楽しめる

スマホやタブレットは、利用時間に応じたデータ容量を選んで契約するのが一般的ですが、契約したデータ容量を超えてしまうと速度制限がかかるのがネックです。

自宅にWi-Fi無料設備があれば、入居者はデータ容量を気にせず、しかも無料でスマホやタブレットでインターネットが楽しめるため、アパートの大きなアピールポイントにつながります。

3：初期費用無料になるWi-Fi（インターネット）無料導入の仕組み

「Wi-Fi無料に興味はあるが費用が心配……」という大家さんには、初期費用無料で導入できるWi-Fi無料設備がおすすめです。

初期費用無料で導入できる方法は大きくわけて3つあり、それぞれメリット・デメリットがあります。

1：Wi-Fiつき自動販売機の設置

アパートの敷地内に設置した飲料メーカーからリースしたWi-Fiつき自動販売機のWi-Fiを入居者が利用します。自販機の売上は大家さんの収入になりますが、自販機の売上がリース代金を下回った場合は持ち出しになります。ある程度売り上げが見込める立地が必要です。

・ケーブルテレビが提供するサービス

アパートにケーブルテレビを導入する際の付加サービスで選ぶことができます。（ケーブルテレビ会社によって異なる）ただ、光回線と比較してケーブルテレビ回線のインターネットは速度が遅いため注意が必要です。

・ガス会社経由の契約

特定のガス会社と契約することで、Wi-Fi（インターネット）を初期費用無料で導入可能になるプランです。ガス料金は入居者が支払うため、大家さんは数千円～1万円程度の月額料金の負担だけでWi-Fi無料設備を導入できるのでおすすめです。

4：Wi-Fi（インターネット）無料の工事方法・期間・特典など

アパートにWi-Fi無料を導入する際の工事方法や流れ・工事期間などを紹介します。

Wi-Fi（インターネット）無料設備の工事方法

所有するアパートにWi-Fi（インターネット）無料設備を導入するには、下記2種類の方法があります。

◇有線回線を導入する

建物の共用部に引き込んだインターネット回線を光ケーブルやLANケーブル、同軸ケーブルなどの「有線」を使って各部屋まで配線し、インターネットに接続します。Wi-Fi接続するためには別途Wi-Fiルーターを用意する必要があります。

◇無線回線（Wi-Fi）を導入する

無線回線（Wi-Fi）を導入する方法は、物件の規模や構造によって以下の2種類にわかれます。

・共用部設置タイプ

規模の小さな物件や木造の建物向きです。

建物に引き込んだインターネット回線を共用部に設置した無線ルーターに接続し、各戸にWi-Fi電波を飛ばしてインターネットに接続します。

・各戸設置タイプ

上記の「共用部設置タイプ」で導入できない場合は、各戸設置タイプになります。

建物に引き込んだインターネット回線を共用部からLANケーブルなどを使用して各部屋まで配線したうえでWi-Fi機器を設置し、インターネット接続を可能にします。

賃貸物件にWi-Fi（インターネット）設備を導入する流れ・期間

ここでは、貸物件にWi-Fi（インターネット）設備を導入する流れを紹介します。

なお、申し込みから工事完了までの期間の目安は、共用部設置タイプは最短2週間、通常は1～2ヶ月程度かかります。

①     回線事業者（プロバイダー）にプランを問い合わせる

②     気に入った①の回線事業者（プロバイダー）に申し込む

③     現地調査にて物件の規模・構造、電波状況、回線エリアの有無などを確認してもらう

④     提示された見積りに問題がなければ契約を結び、宅外の工事日を決定する

⑤     宅内工事が必要な場合は入居者への告知をおこなう（既存物件の場合）

⑥     設備工事開始（宅外・宅内）

⑦     Wi-Fi接続を確認して工事完了

特典やオプションをチェック

Wi-Fi無料設備を導入することで、特典を受けられたり、Wi-Fiと併せて利用できる便利なオプションを申し込めたりといったメリットもあります。

代表的なオプションとして下記のようなサービスがあります。

・ネットワーク防犯カメラ

・埋め込み型Wi-Fi

・宅配ボックス

・スマートホームサービス

・IPインターフォン

・テレビサービス

5：これから拡大するIoT対応の重要性

IoTとは、「モノ」をインターネットに接続することで、離れた場所から対象物の操作やモノ同士の通信を可能にする技術をいいます。

たとえば、テレビやエアコン、ドアなどのIoT対応家電や器具をインターネットと接続することで、離れた場所からIoTセンサーが内蔵された家電を監視したり操作したりすることが可能になりました。

これらIoT対応の製品は家電だけでなく、さまざまな分野で活用されており、今後はますます増えると見込まれています。

IoT対応製品を使用するためにはWi-Fiは欠かせません。そのため、アパートにWi-Fi無料設備を導入することで、今後のIoT化にもいち早く対応可能となるでしょう。

空室対策ならアイネット

満室経営のコツは、いかに好立地の物件を選ぶかにかかっています。そのうえで、適切な空室対策をおこなえば安定した収益が期待できるでしょう。

空室対策のポイントはいくつかありますが、なかでも競合物件との差別化や物件の価値を上げるためにおすすめなのが「Wi-Fi（インターネット）無料」設備の導入です。

「でも、導入費用が……」とコスト面で心配な大家さんにおすすめしたいのが、無料インターネット設備会社の「アイネット」です。

【アイネットの特徴】

・初期費用0円も可能

・導入実績年間20,000戸以上

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・24時間365日対応！安心サポート付き

・IoT機器などオプションが充実

・入居者募集促進するためのサポートアイテムの提供

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インターネット無料設備の導入を検討中の大家さんは、ぜひ一度お問い合わせください。

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