【おすすめ】不動産投資を成功させるにはローンの組み方を理解すべき!
不動産投資の最大のメリットは、不動産投資ローンを利用することで少ない自己資金で大きな不動産を取得・運用できる点です。ただし、不動産投資ローンで融資を受ける際は「金利」に注意する必要があります。
金利は、不動産投資の収支に大きく影響します。低金利で借りることができれば総支払額が安くなるだけでなく、毎月のキャッシュフローも安定するため、安全に不動産投資がおこなえるでしょう。
しかし、金利は金融機関ごとに設定が異なり、「どれを選んでよいかわからない」という人は少なくありません。
そこで今回は、不動産投資ローンに関する基礎知識や住宅ローンの違を解説します。また不動産投資ローンを取り扱うおすすめの金融機関について、金利などを含む融資条件を紹介します。
目次[非表示]
- 1.不動産投資ローンとは?
- 1.1.住宅ローンとの違い
- 1.2.アパートローンとの違い
- 1.3.融資条件は人によって異なる
- 2.不動産投資ローンは金利がとても重要
- 2.1.固定金利とは
- 2.1.1.固定金利のメリット
- 2.1.2.固定金利のデメリット
- 2.2.変動金利とは
- 2.2.1.変動金利のメリット
- 2.2.2.変動金利のデメリット
- 2.3.他行への借り換えを検討中の場合は金利交渉のチャンス
- 3.不動産投資ローンおすすめの金融機関
- 3.1.日本政策金融公庫
- 3.1.1.目安金利(2022年12月時点)
- 3.1.2.融資対象年齢
- 3.1.3.融資金額
- 3.1.4.借入期間
- 3.2.りそな銀行
- 3.2.1.目安金利(2022年12月時点)
- 3.2.2.融資対象年齢
- 3.2.3.融資金額
- 3.2.4.借入期間
- 3.3.オリックス銀行
- 3.3.1.目安金利(2022年12月時点)
- 3.3.2.融資対象年齢
- 3.3.3.融資金額
- 3.3.4.借入期間
- 3.4.スルガ銀行
- 3.4.1.目安金利(2022年9月時点)
- 3.4.2.融資対象年齢
- 3.4.3.融資金額
- 3.4.4.借入期間
- 3.5.SBJ銀行
- 3.5.1.目安金利(2022年12月時点)
- 3.5.2.融資対象年齢
- 3.5.3.融資金額
- 3.5.4.借入期間
- 3.6.東京スター銀行
- 3.6.1.目安金利(2022年12月現在)
- 3.6.2.融資対象年齢
- 3.6.3.融資金額
- 3.6.4.借入期間
- 3.7.地方銀行
- 3.8.その他銀行
- 3.8.1.イオン銀行(イオン住宅ローンサービス)
- 3.8.2.楽天銀行
- 4.不動産投資ローンの注意点
- 4.1.返済計画は綿密におこなう
- 4.2.頭金を用意する
- 4.3.複数の専門家に相談する
- 5.まとめ
- 6.この記事を読んだ方に人気のお役立ち資料一覧
不動産投資ローンとは?
不動産投資ローンとは、事業用不動産を取得する際に利用できるローンを指します。不動産投資をはじめる際、事業用不動産の購入・建築費用として不動産投資ローンを利用するのが一般的です。
ここでは、不動産投資ローンとほかのローンの違いについて、また融資条件について解説します。
住宅ローンとの違い
「不動産投資ローン」と「住宅ローン」の最大の違いは、取得する不動産の使用目的です。
不動産投資ローンは、「第三者に賃貸して収益を得るための不動産の取得」を目的としてします。一方、住宅ローンは「ローンの申込者や家族が生活するための不動産の購入」が目的です。
不動産の取得目的が違うため、ローンの審査内容も異なります。
住宅ローンの審査は、ローン申込者の本人属性(収入など)が重視されるのに対して、不動産投資ローンの審査は、本人属性に加えて、投資対象物件(担保物件)の担保価値や資産価値も審査されます。
ローンの返済原資も、住宅ローンはローン申込者の給与などの所得から支払いますが、不動産投資ローンでは基本的に収益物件の家賃収入からローンの返済をおこないます。
また、住宅ローンは低金利なのに対して、不動産投資ローンの金利は高めに設定されています。
なお、不動産投資を目的とした物件を住宅ローンで購入することはできません。不動産投資目的で不動産を購入する場合は、かならず不動産投資ローンを利用しましょう。
アパートローンとの違い
「アパートローン」は、不動産投資ローンの一種であり、おもに賃貸用一棟物件(アパートやマンション、戸建て住宅)を融資対象にしたローンを指すことが多いです。
基本的に区分所有の投資用不動産はアパートローンの対象に含まれませんが例外もあるため、その場合は不動産投資ローンとほぼ同じ意味合いにとれるでしょう。
なお、区分所有の投資物件を対象とするローンを「マンションローン」と呼ぶケースもあります。
融資条件は人によって異なる
不動産投資ローンの融資審査は個人属性に加えて融資対象物件の資産価値や担保性によって審査され、融資の可否や金利などの融資条件が決まります。
不動産投資ローンの返済は、収益物件で得た家賃収入からおこないますが、想定していた収益が得られなかった場合は物件の所有者がローンの支払いをしなければなりません。
そのため金融機関は、お金を貸す前に「万一の場合でも、貸したお金をきちんと返済してくれるかどうか」を厳しく審査するのです。
一般的に「返済能力が高い」と評価されやすい高属性(公務員や上場企業など安定した収入が見込める職場の正社員、年収が高い、資産が多い、借金が少ないなど)の人は、低い金利で高額の融資を受けることも可能です。
反対に、収入が不安定なフリーランスや契約社員は、融資審査に通過するのはむずかしくなります。融資審査に通過しても減額承認だったり、金利が高かったり、融資条件がよくない場合もあります。
不動産投資ローンは金利がとても重要
不動産投資ローンの金利タイプには、「固定金利」と「変動金利」の2種類があり、融資を受ける際にどちらかを選びます。ここでは、それぞれの金利タイプについて解説します。
固定金利とは
融資を受けた時点での金利が契約満期までつづくもので、金利の変動がありません。
固定金利の金利固定期間には、5年・10年・完済までの全期間など、さまざまなタイプがあります。
固定金利のメリット
固定金利を選ぶことで、毎月のローン返済額が明確になるため返済計画が立てやすくなり、安心して不動産投資がおこなえます。
また、金利上昇リスクの心配がない点も固定金利のメリットです。投資用不動産は高額なため借入額も大きくなるのが一般的です。そのため金利が1%変動するだけでも収支に大きな影響を及ぼします。
固定金利のデメリット
固定金利は、変動金利よりも設定される金利が高めになります。加えて、金利が低下しても金利はそのままなので、低金利の恩恵が受けられないのがデメリットです。
なお、金利固定期間が決まっている場合は固定期間が終わると金利の見直しがおこなわれ、金利が上昇することがあります。
また固定金利の場合、繰り上げ返済しづらいのがデメリットです。
金融機関によりますが、繰り上げ返済がおこなえなかったり、繰り上げ返済違約金(繰り上げ返済手数料)が発生したりする場合があるので注意しましょう。
変動金利とは
変動金利は、経済状況や金融市場に連動して金利が変わります。不動産投資ローンでは変動金利を利用するのが一般的です。
変動金利のメリット
金利変動の金利は、固定金利に比べて低くなっています。ローン返済は毎月おこなうので金利が低ければ返済額も少なくて済みますし、金利が安いうちにローンを完済できれば、総支払金利をおさえられます。
また変動金利は、繰り上げ返済手数料が不要な場合が多いため、繰り上げ返済がしやすいです。
変動金利のデメリット
「金利上昇リスク」が最大のデメリットです。
金利が上がることで毎月のローン返済額が増加し、キャッシュフローが悪化することでローン返済が困難になるケースも考えられるため注意が必要です。
なお、変動金利の金利上昇によるローン返済額の負担を軽減するためには、5年ルールや1.25倍ルール(125%ルール)の適用のある金融機関を選びましょう。
・5年ルールとは
返済額の見直しは5年ごとにおこない、変動金利で金利が変動しても5年間は返済額が変わりません。
・1.25倍ルール(125%ルール)とは
金利見直しで返済額が上昇した場合、6年目からの返済額は前回の返済額の1.25倍(125%)が上限になるルールです。
この5年ルールと1.25倍ルール(125%ルール)が適用されれば、金利が上昇しても当面の間は、いつも通りのキャッシュフローを確保できます。
ただし、5年ルールや125%ルールの適用は金融機関によって異なるため、契約時に確認しましょう。
他行への借り換えを検討中の場合は金利交渉のチャンス
新規顧客として不動産投資ローンやアパートローンは金利の交渉自体は可能ですが、交渉によって金利を下げてもらえる可能性は低いです。
なぜなら、金融機関が提供しているローン商品はパッケージ化されたものが多く、商品ごとに金利が決められているケースがほとんどだからです。
ただし、他行への借り換えを前提とした金利交渉は、金利引き下げのチャンスです。融資している金融機関としては、他行へ借り換えをされるのは避けたいため、これまでの返済実績次第では好条件の金利を提示してもらえる可能性があります。
他行への借り換え時の金利と比較して、借り換えの有無を判断しましょう。
不動産投資ローンおすすめの金融機関
ここでは不動産投資ローンを取り扱ってる金融機関のなかから、おすすめの金融機関と基本の融資条件とともに紹介します。
日本政策金融公庫
画像:日本政策金融公庫『企業活力強化資金』
「日本政策金融公庫(日本公庫)」は日本政府が100%出資した金融機関で日本全国に152の支店があります。
民間金融機関では融資をしない小規模事業への投資支援を積極的におこなっているのが特徴です。
日本政策金融公庫の融資は、事業内容などによって「国民生活事業」と「中小企業事業」に分かれます。事業ごとに15〜20種類ほど、全部で50以上の融資制度が用意されており、経営状況や業種などに合った借入方法を選べます。
また、女性や若者、シニア層への融資も積極的におこなっており、優遇措置もあります。
なお、日本公庫の融資対象は「事業」に限られます。そのため「不動産投資」は融資対象外なので融資を受ける際は「不動産賃貸業」として融資申請をおこなう必要があります。
日本公庫の融資審査では、本人属性よりも賃貸経営としての事業性を評価する傾向があるため、民間金融機関では融資が付きにくい築古の高利回り物件でも比較的審査に通る可能性が高いです。
ただし、日本政策金融公庫の融資審査では「事業計画書」の内容が重視されるため、収支計画や返済計画をしっかり立てたうえで計画書を作成しましょう。
参考:日本政策金融公庫『企業活力強化資金』
目安金利(2022年12月時点)
日本政策金融公庫では、融資の際の金利は固定金利のみとなります。
金利の目安は1.03%~2.60%(国民生活事業・基準利率)です。
参考:日本政策金融公庫『企業活力強化資金』
融資対象年齢
シニア起業家支援資金を利用すれば55歳以上でも利用が可能です。
なお団体信用生命保険(団信)加入は任意となります。
参考:日本政策金融公庫『企業活力強化資金』
融資金額
融資上限額は4,800万円ですが、女性・若者・シニア起業家支援資金の場合は上限
が7,200万円になります。(国民生活事業の場合)
参考:日本政策金融公庫『企業活力強化資金』
借入期間
日本公庫の借入期間は民間の金融機関と比べると短く、最長で20年となります。多くの場合は5~10年程度に設定されるようなので、借入額と返済期間を考慮したうえで借入れをおこないましょう。
参考:日本政策金融公庫『企業活力強化資金』
りそな銀行
画像:りそな銀行『りそなアパート・マンションローン(保証会社非保証)』
メガバンクのひとつに数えられる「りそな銀行」ですが、支店がないエリアもあります。四国地方には支店がなく、東北地方と九州地方にはそれぞれ4店舗しかないなど、ほかの都市銀行に比べると営業エリアが狭いです。
しかし、不動産投資への融資に積極的であり、りそな銀行の不動産投資ローンには、「りそなアパート・マンションローン(保証会社非保証)」のほか、賃貸併用住宅用アパートローンや資産管理会社名義用アパートローンがあります。なお、いずれのローンも支店のある営業エリア内の不動産が融資対象となります。
りそな銀行の融資審査は、メガバンクなだけあって属性基準はきびしく、属性基準的には年収1,000万円以上から対象になることが多いです。ただ、ほかの都市銀行と比較すると審査が柔軟におこなわれる傾向が強く、高属性のサラリーマンであれば融資を受けられる可能性は高いです。
参考:りそな銀行『りそなアパート・マンションローン(保証会社非保証)』
目安金利(2022年12月時点)
金利の目安は、変動金利型は1%~2.5%/年、固定金利は3.15%/年となります。
*変動金利型は年2回、金利の見直しあり。希望によって「固定金利選択型」に切替可能。
*固定金利選択型の特約期間終了後は、再度、再設定時点の所定の固定金利選択型の金利により特約期間の設定が可能。
参考:りそな銀行『りそなアパート・マンションローン(保証会社非保証)』
融資対象年齢
りそな銀行の融資対象年齢は、借入時20歳以上と決められています。満18歳、19歳は応相談となります。
なお団信に加入する場合は、借入時の年齢が20歳以上70歳未満で、最終返済時80歳未満であることが条件です。
*日本国籍の方、永住許可を受けている方、または特別永住者の方
参考:りそな銀行『りそなアパート・マンションローン(保証会社非保証)』
融資金額
融資可能金額は、100万円以上3億円以内(1万円単位)となり、以下のような場合に使用できます。
*資金の使いみち
本人が所有し、賃貸を目的とする
・賃貸用住宅(一棟の)取得、新築、増改築、修理など
・賃貸用区分所有マンション(室単位)の購入
・借地上の賃貸用住宅の底地の買取
・他の金融機関にて借入れているアパート・マンションローンの返済資金および借換えに伴う諸費用
参考:りそな銀行『りそなアパート・マンションローン(保証会社非保証)』
借入期間
りそな銀行の借入期間は1年以上30年以内(1年単位)ですが、借入時に「固定金利選択型」を選択した場合は、固定金利特約期間以上30年以内(1年単位)となります。
参考:りそな銀行『りそなアパート・マンションローン(保証会社非保証)』
オリックス銀行
画像:オリックス銀行『不動産投資ローン』
「オリックス銀行」は、オリックス傘下の店舗を持たないインターネットバンクです。オリックス銀行が属するオリックスグループは、さまざまな事業をおこなうなかで、不動産投資にも専門的な強みを持ち、かつ不動産投資への融資を積極的におこなっています。
ただし、オリックス銀行の不動産投資ローンの対象となるのは、原則として首都圏・近畿圏・名古屋市・福岡市にある物件にかぎられるため注意が必要です。
画像:オリックス銀行『不動産投資ローン』
目安金利(2022年12月時点)
オリックス銀行では、変動金利型(年2回見直し型)、固定金利期間特約付変動金利型(3年固定金利特約型/5年固定金利特約型)のいずれかを選択します。それぞれの金利の目安は以下の通りです。
・変動金利型:年2.675%~年3.675%
・固定金利期間特約付変動金利型(3年固定金利特約型):年2.300%~年3.300%
・固定金利期間特約付変動金利型(5年固定金利特約型):年2.500%~年3.500%
画像:オリックス銀行『不動産投資ローン』
融資対象年齢
オリックス銀行の融資対象年齢は、借入時の年齢が20歳以上で60歳未満、最終返済時の年齢が80歳未満となります。
*原則、日本国内にお住まいで、所定の資格・要件を満たす方
画像:オリックス銀行『不動産投資ローン』
融資金額
融資可能額は1,000万円以上2億円以内(10万円単位)となりますが、申込者の年収や借入状況などにより限度額が制限される場合があります。
使い道:本人が所有する居住用賃貸用の不動産にかかる次の資金
・アパートの購入、建築、建築用地の購入(建築計画がある場合)、借りかえ
・マンションの購入、借りかえ
・一戸建ての購入、借りかえ
*諸条件あり。詳しくはオリックス銀行ホームページを参照
https://www.orixbank.co.jp/personal/property/account.html
画像:オリックス銀行『不動産投資ローン』
借入期間
オリックス銀行の借入期間は、1年以上35年以内(1カ月単位)になります。
画像:オリックス銀行『不動産投資ローン』
スルガ銀行
画像:スルガ銀行『投資用不動産ローン』
「スルガ銀行」は静岡県沼津市に本店を置く地方銀行のひとつです。おもに静岡県及び神奈川県を営業エリアしていますが、首都圏のほか、名古屋市、札幌市、福岡市、広島市、大阪市にも支店を持ちます。またインターネットバンキングで全国展開をしています。
スルガ銀行は、2018年に起こした不正融資(「かぼちゃの馬車」事件)によって、6か月間の新規不動産投資ローン(アパートローン)の業務停止処分および業務改善命令をうけましたが、現在は「投資用不動産ローン」として再開しています。
スルガ銀行の投資用不動産ローンの金利は、変動金利のみで固定金利の取り扱いはありません。
金利はメガバンク並みの1%台からになりますが、融資を申し込める目安の年収は800万円からとなるのでメガバンクよりは利用しやすいと言えるでしょう。
また他行に比べて融資審査のスピードが速く、利用者が多いのが特徴です。
なお、融資を受けるにあたって、団体信用生命保険への加入は必須ですが、基本の保険料はスルガ銀行負担なので、融資申込者の負担はありません。(特約付加タイプを選んだ場合はローン金利に所定の金利を上乗せ)
参考:スルガ銀行『投資用不動産ローン』
目安金利(2022年9月時点)
スルガ銀行の金利は、変動金利のみとなり、固定金利の土地扱いはありません。金利は審査の結果によって決定されますが、目安となる金利は以下の通りです。
・変動金利:1.5%~4.1%
参考:スルガ銀行『投資用不動産ローン』
融資対象年齢
スルガ銀行の融資対象年齢は、借入時点の年齢が20歳以上65歳未満、最終返済時の年齢が82歳未満となります。
*その他所定の条件を満たす必要あり。詳細は問い合わせ
参考:スルガ銀行『投資用不動産ローン』
融資金額
スルガ銀行の融資可能額は10億円以内(団体信用生命保険付きは最高4億円まで)となり、使途は以下のようになります。
*使い道
・資産形成および資産活用を目的とするアパート
・貸家・賃貸マンション(店舗・事務所等の併用物件含む)
・商業ビル等の新築、増改築資金、購入資金
・上記を対象とした既存借入の借換え資金
参考:スルガ銀行『投資用不動産ローン』
借入期間
スルガ銀行の借入期間は35年以内です。
参考:スルガ銀行『投資用不動産ローン』
SBJ銀行
画像:SBJ銀行『ANY住宅ローン』
「SBJ銀行」は、韓国を拠点にする外資系銀行です。日本国内では東京都のほか、横浜市、名古屋市、大阪市、神戸市、福岡市に支店を持ちます。
SBJ銀行の不動産投資ローン(個人向け)は「ANY住宅ローン」と「ANY住宅ローンプラス」の2種類が用意されています。(ANY住宅ローンプラスは、すでにSBJ銀行から住宅ローンを借り入れている人で諸条件に適用する人が対象)
どちらのローンも不動産投資用物件だけでなく、マイホームの取得費用としても使用できるのが特徴です。ただし、居住用かその他によって金利が異なるため注意しましょう。
なお融資対象となる不動産は、以下の所在地にあるものになります。
【ANY住宅ローン】
関東エリア:東京、千葉、埼玉、神奈川
中部エリア:愛知、三重、岐阜、静岡
近畿エリア:大阪、兵庫、京都、奈良
九州エリア:福岡
*三重、岐阜、静岡は一部対象外のエリアがあります
【ANY住宅ローンプラス】
関東エリア:東京都23区内、千葉市内、さいたま市内、横浜市内
中部エリア:名古屋市内
近畿エリア:大阪市内、神戸市内、京都市内、奈良市内
九州エリア:福岡市内
参考:SBJ銀行『ANY住宅ローン』
目安金利(2022年12月時点)
・居住用:年2.875%~3.375%
・その他:年3.075%~3.575%
参考:SBJ銀行『ANY住宅ローン』
融資対象年齢
SBJ銀行の融資対象年齢は、借入時の年齢が満20歳以上65歳以下、最終返済時の年齢が満80歳未満となります。
参考:SBJ銀行『ANY住宅ローン』
融資金額
SBJ銀行の融資可能額は以下のようになります。
・ANY住宅ローン:100万円以上1億円以内(10万円単位)
・ANY住宅ローンプラス:1億円超2億円以内(10万円単位)
*いずれも借り入れ対象物件の売買金額の90%以内
*使い道:居住用賃貸不動産の購入・建築・改装・借換資金
参考:SBJ銀行『ANY住宅ローン』
借入期間
SBJ銀行借入れ期間は3年以上35年以内になります。
参考:SBJ銀行『ANY住宅ローン』
東京スター銀行
画像:東京スター銀行『スター不動産担保ビジネスローン』
「東京スター銀行」は東京都に本店を置く第二地方銀行ですが、都内のほか、神奈川県、埼玉県、千葉県、北海道、宮城県、愛知県、大阪府、広島県、福岡県のそれぞれの支店にて士業をおこなっています。
東京スター銀行の「スター不動産担保ビジネスローン」は、法人だけでなく個人事業主も利用できる不動産投資ローンです。
利用には担保が必要ですが、自身(自社)名義の不動産でなくても、三親等までの親族の不動産などを担保として融資を受けることが可能です。
スター不動産担保ビジネスローンは固定金利ですが、繰上返済時に手数料は不要です。また、契約期間の延長も手数料無料でおこなえます。
参考:東京スター銀行『スター不動産担保ビジネスローン』
目安金利(2022年12月現在)
東京スター銀行の金利は、固定金利のみで変動金利の取り扱いはなく、金利は所定の審査で決まります。金利の目安は以下になります。
・固定金利:年3.75%~6.00%(保証料を含む)
参考:東京スター銀行『スター不動産担保ビジネスローン』
融資対象年齢
東京スター銀行の融資対象年齢は、申込時の年齢が満20歳以上であることが条件になります。(法人の場合は代表者)
参考:東京スター銀行『スター不動産担保ビジネスローン』
融資金額
東京スター銀行の融資可能額は、500万円以上3億円以下(50万円単位)です。事業に活用する資金であれば資金使途は自由なため、さまざまな用途に使えます。
参考:東京スター銀行『スター不動産担保ビジネスローン』
借入期間
東京スター銀行の借入期間は、1年以上5年以内(1年単位、原則契約期間延長可)になります。
参考:東京スター銀行『スター不動産担保ビジネスローン』
地方銀行
ここでは、代表的な地方銀行の不動産投資ローンの条件を紹介します。
滋賀銀行
「滋賀銀行」は、滋賀県大津市に本店を置く地方銀行です。滋賀県内のほか、東京、名古屋、岐阜県、三重県にも支店があります。
滋賀銀行では、不動産投資にも使用できる「ジャストローン(不動産担保型ローン)」の利用が可能です。ジャストサポートは、使途目的が明確な「目的型」と自由に使用できる「フリー型」があります。不動産投資に使う場合は目的型を選びましょう。
ジャストサポートの金利は変動⾦利のみで、 年1.95%、2.575%、4.875%(保証料を含みます)の3段階のうちから審査で決まります。
なお、融資の申し込みは滋賀銀行の営業エリア、申込者の居住地に関係なくおこなえます。
【滋賀銀行の融資条件】
・目安金利:変動⾦利型 年1.95%~年4.875%(2022年12月現在)
・融資対象年齢:申し込み時年齢満20歳以上完済時、年齢が満81歳未満
・融資金額:300万円以上4,500万円以内
・借入期間:1年以上30年以内
参考:滋賀銀行『ジャストサポート』
静岡銀行
「静岡銀行」は、静岡県静岡市葵区に本店を置く地方銀行です。静岡県の他、東京・神奈川・愛知・大阪にも支店があり、営業エリア内の不動産が融資の対象になります。
静岡銀行では、賃貸住宅(土地を含む)の新築・購入・増改築資金等に使用できる「アパートローン」が用意されています。
【静岡銀行の融資条件】
・目安金利:年2.8%~年4.5%(2022年10月現在)
・融資対象年齢:借入時18歳以上70歳以下で、最終返済時82歳未満
・融資金額:1億円以内(10万円単位)
・借入期間:35年以内
参考:静岡銀行『商品概要説明 アパートローン(変動金利型)』
横浜銀行
「横浜銀行」は、神奈川県横浜市に本店を置く地方銀行です。神奈川県内のほか、東京都、群馬県、名古屋市、大阪市、海外(上海、シンガポール)にも支店があります。
横浜銀行の不動産投資に使用できるローンは2種類あります。
ひとつは、賃貸住宅の新築・購入、増改築、借り換えなどに使用できる「アパートローン」です。そしてもうひとつが、貸店舗、貸事務所、貸倉庫等の新築・購入、増改築、借り換えなどを目的とする「大型フリーローン」になります。
どちらも金利は、変動金利型(固定金利指定型2年・3年・5年・10年・15年・20年)となっていて、固定金利指定期間終了後は自動的に変動金利型に移行する仕組みです。
【横浜銀行の融資条件】
・目安金利:1.0%台~(2022年10月現在)
・融資対象年齢:借入時の年齢が満18歳以上
・融資金額:3億円以内かつ必要資金の範囲内(団体信用生命保険を付けたローンの総合計金額は、2億円以内)
・借入期間:アパートローンは、物件の構造・築年数によって異なる。大型フリーローンは原則20年以内
参考:横浜銀行『アパートローン・大型フリーローン』
千葉銀行
「千葉銀行」は、千葉県千葉市に本店を置く地方銀行です。千葉県内のほか、東京都、埼玉県、茨城県、大阪府、海外(ニューヨーク、香港、ロンドン)に支店があります。
千葉銀行では、賃貸を目的とした物件に関する資金として使用できる「金利選択型アパートローン」を用意しています。その名称通り、変動金利または固定金利(適用期間3年、5年、7年、10年)より選択可能です。
【千葉銀行銀行の融資条件】
・目安金利:年2.475%(ローン基準金利、2022年10月現在)
・融資対象年齢:貸出時の年齢が満18歳以上(団体信用生命保険を付保する場合は、貸出時の年齢が満18歳以上満70歳未満)
・融資金額:1億円以内
・借入期間:1年以上 35年以内(1年単位、分割貸出期間・元金据置期間を含む)
参考:千葉銀行『金利選択型アパートローン』
その他銀行
ここでは代表的なネット銀行など、そのほかの金融機関の融資条件を紹介します。
イオン銀行(イオン住宅ローンサービス)
イオン銀行(イオン住宅ローンサービス)の不動産投資ローンは借り換え専用です。新規借り入れについては提携の不動産会社経由のみの受付になるため注意しましょう。
【イオン銀行(イオン住宅ローンサービス)の融資条件】
・目安金利:1.800%または、1.992%を選択(借り換え専用、2022年12月現在)
*詳細については要問合せ
参考:イオン住宅ローンサービス『お借換えをご検討の方へ』
楽天銀行
「楽天銀行」は、インターネットや電話などで取引をおこなうインターネット銀行です。楽天銀行では、不動産投資の資金として使用できる「不動産担保ローン」が用意されています。
申し込みはネット上でおこなえ、事前審査結果は最短で翌営業日に回答され、申込から融資までは最短3週間と非常に短期間で融資を受けられます。
【銀行の融資条件】
・目安金利:固定金利 年0.96%~年9.72%(5年見直し)(2022年12月実行)、年1.02%~年9.78%(5年見直し)(2023年1月実行)
・融資対象年齢:借入時年齢満20歳以上70歳未満で、完済時年齢が満80歳未満
・融資金額:100万円以上1億円未満(10万円単位)
・借入期間:「1年以上、25年以内(1ヶ月単位)」と「完済時年齢が満80歳となるまでの期間」のうち、いずれか短いほうの期間
参考:楽天銀行『不動産担保ローン』
不動産投資ローンの注意点
ここでは不動産投資ローンを利用する際に注意したいポイントについて解説します。
返済計画は綿密におこなう
不動産投資ローンで融資を受ける際は、しっかりと返済計画を立てる必要があります。
月々のローン返済額は不動産投資の収支に大きな影響を与えます。ローン返済額が少なければキャッシュフローが安定しますが、逆にローン返済額が多いとキャッシュフローに余裕がなくなり、家賃収入の減少や支出が増加することでローンの返済が困難になりやすいです。
そのため、返済計画を立てるときには空室リスクや修繕費用などの支出を盛り込んだシミュレーションをおこなうことが重要です。
借入額や金利は妥当か、借入年数を無理に短くしていないか、家賃収入に対して返済が現実的であるか、しっかり確認しましょう。
頭金を用意する
不動産投資ローンを利用する際は頭金を用意するのが一般的です。頭金を入れることで借入額が減るため、月々のローン返済額も減少します。
頭金は、物件価格の1割~3割程度が目安と言われていますが、本人の属性が低い場合はできるだけ頭金を多くすることで融資審査に有利になります。
複数の専門家に相談する
不動産投資ローンを利用するにあたって返済計画が妥当かどうか判断に迷ったら、第三者的立場の専門家に相談してみましょう。
不動産投資ローンに関する相談であれば、お金のプロであるファイナンシャルプランナーが最適です。返済計画に無理はないか、収支のバランスに問題はないかなど、お金に関する疑問点や不安について相談するとよいでしょう。
ただし、ファイナンシャルプランナーによって得意分野が異なります。不動産投資に関する相談をする場合は、不動産投資を得意とするファイナンシャルプランナーを選ぶ必要があります。
相談したいファイナンシャルプランナーを探す際は、日本FP協会のホームページの『CFP®認定者検索システム』を活用しましょう。希望する地域や相談したい分野を選ぶだけで、希望にマッチするファイナンシャルプランナーを検索できます。
また専門家ではありませんが、不動産投資経験者から実体験をベースにした意見を聞くことも役立ちます。ローンを借りるならどの金融機関がおすすめなのか聞いてみるとよいでしょう。
なお相談結果を比較するためにも、できれば複数人に相談することをおすすめします。
まとめ
月々のローン返済は、不動産投資の収支に大きな影響を与えます。そのため不動産投資ローンを利用する際は、金利などの仕組みをしっかりと理解したうえで、できるだけ低金利の金融機関を選ぶ必要があります。
また不動産投資ローンには固定金利と変動金利があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。金融機関によってはどちらかを選べる場合があるので、今後の金利の動きを予測しながら適切な金利タイプを選ぶとよいでしょう。
健全な不動産投資をおこなうためにも、無理のない範囲でおこなえる返済計画を立てましょう。