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ワンルームの空室対策とは?入居率が上がるアイデア6選を徹底解説



少子高齢化や晩婚化がすすむ昨今、単身者向けの「ワンルーム」の賃貸物件を選ぶ投資家が増えています。
ワンルーム物件で賃貸経営をおこなう場合、どういった空室対策が有効なのでしょうか。
 
今回はワンルームの賃貸物件を対象とした空室対策方法を6つ解説します。
また空室対策の一環として、既存入居者の退去を防ぐ方法についても紹介します。


目次[非表示]

  1. 1.ワンルームの賃貸物件が人気の理由
  2. 2.ワンルームの賃貸物件に向くおすすめ空室対策6選
    1. 2.1.入居者ニーズの高い設備を導入する
    2. 2.2.入居条件を見直す
    3. 2.3.必要に応じてリフォーム・リノベーションをおこなう
    4. 2.4.空室をモデルルームにする
    5. 2.5.入居者負担の初期費用を軽減する
    6. 2.6.管理会社を変更する
  3. 3.既存入居者の退去防止は効果的な空室対策になる
    1. 3.1.クレームには迅速に対応する
    2. 3.2.共用部を清潔に保つ
    3. 3.3.建物のメンテナンスや設備の交換をおこなう
  4. 4.まとめ
  5. 5.この記事を読んだ方に人気のお役立ち資料一覧


ワンルームの賃貸物件が人気の理由

賃貸経営の対象となる物件の種類や間取りはたくさんありますが、中でも人気なのが「ワンルーム」の賃貸物件です。
 賃貸経営でワンルーム物件が人気の理由は3つあります。

ひとつ目の理由は、少子高齢化や晩婚化などによって単身世帯の増加に伴い、単身者向け物件であるワンルームの賃貸需要が高まっているためです。
 
特にその傾向が顕著なのが、若者が集中しやすい首都圏などの都市部です。賃料の高い都市部であっても、比較的賃料の安いワンルームは大学生や若年層の社会人などに人気の物件です。
また最近では単身の高齢者が利便性を求めて都心部のワンルームを選ぶケースも増えています。
 
ふたつ目は、世帯数が多く取れるためです。
延床面積が同じ建物で、単身者向けの間取りの物件を検討した場合、1LDKの間取りよりもワンルームの方が確保できる世帯数が多くなり、取れる家賃の総額も大きくなります
 
3つ目は、区分ワンルームマンションに限られますが、はじめて賃貸経営をおこなう人に選ばれやすいためです。
一棟アパートに比べて物件価格が安いため、より少ない自己資金ではじめられる手軽さにあります。
加えて、駅の近くや大学周辺など立地の良いエリアの区分ワンルーム物件なら賃貸需要が高く、空室リスクを抑えられ、売却しやすい傾向です。
 
このような理由から賃貸経営において、一棟物件、区分物件ともにワンルームの間取りが人気なのです。


ワンルームの賃貸物件に向くおすすめ空室対策6選

賃貸経営をおこなう以上、空室リスクを避けることはできません。
ワンルームの賃貸物件は駅から近く近隣に買い物施設が多いなど利便性が高いため、比較的入居者が見つかりやすい傾向ですが、空室が長引く場合はどういった対策をおこなえばよいのでしょうか。
 
ここでは、ワンルームの賃貸物件向きの空室対策を6つ紹介します。


入居者ニーズの高い設備を導入する

ワンルーム賃貸の入居ターゲットは単身者です。そのため、単身入居者にニーズの高い設備を導入することで効果的な空室対策につながります。
 
以下は全国賃貸住宅新聞が毎年おこなっている設備ランキング『この設備がなければ入居が決まらないTOP10 』の2023年度の結果です。

  1. エアコン
  2. TVモニター付きインターホン
  3. 室内洗濯機置き場
  4. インターネット無料
  5. 温水洗浄便座
  6. 独立洗面台
  7. 宅配ボックス
  8. エントランスのオートロック
  9. 備え付け照明
  10. 高速インターネット(1Gbps以上)

 
参考:全国賃貸住宅新聞『エアコンが初登場2冠【入居者に人気の設備ランキング2023 必須編】
 
通常、インターネット回線の契約や照明器具は入居者自身で用意する必要があります。しかし、インターネット無料や備え付け照明などの設備が部屋にあれば、入居者自身の出費を抑えることにつながります。
 
また日中留守のことが多い単身者には、留守中でも宅配便の荷物を受け取ることができる宅配ボックスのあるマンション物件が人気です。
 
TVモニター付きインターホンやエントランスのオートロックは、学生や女性などセキュリティを重視したい入居者に選ばれやすいです。
 
このようにワンルームマンション賃貸のターゲット層である単身者のニーズが高い設備を導入することは、空室対策として有効な手段であると言えるでしょう。


入居条件を見直す

入居条件を緩和することでターゲット層が広がるため、入居者が見つかりやすくなる可能性があります。
たとえばペットの飼育可、楽器可、外国人入居可など、条件に当てはまる人が増えれば入居希望者も増加し、入居が決まる確率も高まります。
 
ただし区分ワンルームマンションについては、そのマンションの規約によってペットの飼育や楽器演奏など、禁止事項が決められている可能性があるため注意が必要です。
 
一棟アパートであっても、ペット飼育可にした場合は鳴き声や匂いが問題になったり、外国人入居者であれば言葉の壁からトラブルに発展したり、入居者同士のトラブルが起きる可能性があります。
また入居条件を緩和することで家賃の滞納などのおそれもあります。
 
入居条件を緩和する際は、賃貸借契約に特約を記載したり、家賃保証会社との契約を入居条件としたり、あらかじめトラブルを回避するための対策をおこなっておきましょう。


必要に応じてリフォーム・リノベーションをおこなう

空室の原因が間取りや内装の場合は、リフォーム・リノベーションをおこなうことで入居が付きやすくなる可能性があります。
 
特に以下のような間取りや設備は入居者ニーズが低く、空室の原因になりやすいです。

  • 3点ユニットバス
  • 洗濯機置き場が室外
  • 壁紙やフローリングが古い
  • 部屋が和室

 
中でも「3点ユニットバス」と「洗濯機置き場が室外」の物件は入居希望者から人気がありません。
前出の全国賃貸住宅新聞の同アンケート「入居希望者に敬遠される設備TOP10」の結果において、3点ユニットバスは1位、室外洗濯機置き場が2位という結果だったことからも明らかです。
 
これら2点を解消できれば空室期間の短縮につながりやすくなるでしょう。
ただし、3点ユニットバスの分離工事や洗濯機置き場を室内に設置するには、工事費用が高額になりやすいため注意が必要です。
 
そこまで費用をかけられない場合は、壁紙のフローリングを新しくするだけでも、室内が明るくなり、内見者に好印象を与えられます。ワンルームの面積であれば、コストもそれほど大きな負担にならないでしょう。
 
どういったリフォームやリノベーションが有効なのか、費用対効果を考えたうえでおこないましょう。


空室をモデルルームにする

モデルルームの設置も空室対策に有効な方法のひとつです。
室内に家具や家電を配置することで生活をイメージが持ちやすくなるため、内見者への大きなアピールにつながります。
 
一棟アパートで複数の空室がある場合は、そのうちの1部屋を内見用のモデルルームにするとよいでしょう。
区分ワンルームの場合は、内見時に見てもらえるよう、家具と家電を配置した写真や動画を撮影しておきましょう。
 
モデルルーム化することで通常の空室を案内するよりも会話も弾み、内見者に良い印象を与える効果もあります。


入居者負担の初期費用を軽減する

引越しにかかる費用を節約したいと考える入居希望者は多いです。
そこで、入居時に入居者が負担する敷金や礼金などの初期費用を軽減することで、空室対策につながります。
 
具体的には次のような方法が考えられます。

  • 家賃の1~2ヶ月分必要な敷金や礼金を減額または無料にする
  • 入居後、一定期間の家賃を無料にする(フリーレント)

 
いずれも入居者の金銭的負担を減らすことができるため、入居希望者が見つかりやすくなるでしょう。
 
ただし初期費用を減らすことで、大家さんの収入は減ってしまうため、あまり過度な軽減は禁物です。
また敷金を減らしてしまうと退去時に入居者負担となる原状回復費の清算の際、別途請求が必要になるケースもあるため注意しましょう。


管理会社を変更する

物件の管理を管理会社に業務委託している場合、管理会社が空室の原因となっている可能性があります。
もし次のいずれかが該当する場合は、管理会社の変更を検討するとよいかもしれません。

  • 入居募集の宣伝力や広告力が低い
  • 空室対策の具体的な提案がない
  • 既存入居者からのクレーム対応などが迅速でない
  • 共用部の清掃が不十分

 
管理会社の良し悪しは、入居付けだけでなく、既存入居者の満足度にも影響を与えます
実績やノウハウが豊富な信頼できる賃貸管理会社と契約することが、強力な空室対策につながるでしょう。


既存入居者の退去防止は効果的な空室対策になる

空室対策と聞くと、新しい入居者の獲得にばかり目が行きがちですが、既存の入居者を退去させないことも重要な空室対策方法のひとつです。
ここでは、既存入居者の退去を防止する方法を紹介します。


クレームには迅速に対応する

設備の交渉や不具合、水漏れや排水溝の詰まり、騒音などのクレーム対応が遅いと入居者に不信感を抱かれてしまい、退去される確率が高くなります
 
そうならないためには、クレームがあれば早急に対応をおこなう必要があります。たとえば24時間365日対応のコールセンターがある管理会社を選ぶなど、「万が一のときでも安心できる住環境」を提供することで入居者の満足度が上がり、退去の防止につながるでしょう。


共用部を清潔に保つ

築古でも入居率が高い物件は、共用部が清潔に保たれている場合が多いです。逆に築浅でも、エントランスにゴミやチラシが放置されていたり、ゴミ置き場に未収集のゴミが放置されていたり、共用部が乱雑な物件は入居者に嫌がられます
 
また廊下や階段の電球が切れたままなど、管理が整っていない物件も入居者の不満につながります
 
一棟アパートなどで共用部の清掃を管理会社に業務委託している場合は、定期的に物件を訪れてチェックし、気になる部分は管理会社に指摘することをおすすめします。
指摘後も改善がされない場合には、管理会社の見直しを検討してもよいでしょう。
 
区分マンションの場合、区分オーナーが対応できるのは専有部分だけです。そのため共用部に関しては、マンションの管理組合に相談することになります。


建物のメンテナンスや設備の交換をおこなう

物件の建物や設備は経年とともに老朽化し、故障などが多くなります。建物が傷んだり、設備が故障したりすると入居者の快適な生活に悪影響を及ぼします
 
そのため、建物や設備は定期的にチェックし、必要に応じてメンテナンスをおこないましょう。破損などが小さいうちに修繕をおこなうことで、損傷が大きくなるのを防ぐことができ、修繕費も少なくて済みます。
 
設備に関しても、故障してから交換するのと、故障する前に新しいものと交換するのでは、入居者の心証が違います。
入居者の満足度アップのためにも、エアコンや給湯器などの設備はあらかじめ交換時期を決めておくとよいでしょう。


まとめ

ワンルームの賃貸物件を対象に効果的な空室対策方法を解説しました。
少子高齢化や晩婚化がすすむ中、今後はさらに単身者向けの間取りであるワンルームの賃貸需要が高まるとの予測もされています。
 
ただし、必要に応じた空室対策は必須です。特に経年劣化によって賃貸需要が低下した場合、状況にあわせた空室対策をおこなうことで安定した家賃収入につながります。
 
ワンルームの賃貸物件を運用する際は、ぜひ当記事を参考にしてください。


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岩崎
岩崎
不動産ジャンルのライター歴は2年半以上。その間、100本以上のコラム構成・執筆を担当。満室経営を目指す大家さんに役立つ記事をお届けします。

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