
オフィスのLAN工事費用相場は?LAN配線の内訳や安くするコツを解説
オフィスにLAN配線を導入するにあたって、工事費用がどのくらいかかるか知りたいという方は多いでしょう。
結論から言うと、小規模オフィスであればLAN工事に必要な費用は約10万円程度ですが、大規模オフィスや建物をまたぐ場合は数百万円の費用が発生するケースもあります。
そのため、LAN工事にかかる正確な費用を知るためには、施工業者の見積りが必須です。
今回はオフィスのLAN工事にかかる費用について、基本的な費用相場や工事費用を抑える方法について詳しく解説します。
また、オフィスでLAN工事を行う際の流れや施工業者の選び方についても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
目次[非表示]
- 1.【状況別】オフィスLAN工事にかかる費用の目安
- 2.オフィスのLAN工事費用を構成する3つの内訳
- 3.オフィスのLAN工事費用を安く抑える4つのコツ
- 3.1.複数の業者から相見積もりを取得して比較する
- 3.2.将来の拡張性も考慮した配線設計を依頼する
- 3.3.オフィス移転やレイアウト変更と同時に工事を行う
- 3.4.IT導入補助金などの制度が活用できないか確認する
- 4.失敗しないLAN工事業者の選び方と比較ポイント
- 4.1.オフィスでの施工実績が豊富にあるか
- 4.2.工事前の現地調査を丁寧に行ってくれるか
- 4.3.見積書の内訳が明確で分かりやすく記載されているか
- 4.4.トラブル発生時の保証やアフターサポートが充実しているか
- 5.問い合わせから工事完了までの基本的な流れ
- 5.1.ステップ1:現状のネットワーク環境の課題を洗い出す
- 5.2.ステップ2:複数の業者に見積もりを依頼し比較検討する
- 5.3.ステップ3:業者と工事計画の詳細を打ち合わせる
- 5.4.ステップ4:確定した計画に沿って施工を開始する
- 5.5.ステップ5:ネットワークの接続テストを実施し引き渡し
- 6.オフィスLAN工事に関するよくある質問
- 7.まとめ
- 8.この記事を読んだ方に人気のお役立ち資料一覧
【状況別】オフィスLAN工事にかかる費用の目安

一般的にオフィスのLAN工事にかかる費用はネットワーク構築の規模に応じて変動します。
ここでは、基本のLAN工事費用と規模別工事費用の目安を紹介します。
基本的なLAN配線工事の費用相場
オフィスのLAN工事を行う際には、工事を行う作業員の人件費及び、LANケーブルやルーターなどの部材費が発生します。
LAN工事の基本的な費用は、以下のようになります。
人件費:10,000~40,000円/1人
LAN配線費用:7,000~15,000円/1箇所
ルーター費用:7,000~10,000円/1台
HUB(ハブ)費用:3,000~5,000円/1台
ネットワーク設定費用:7,000~8,000円/1台
LANケーブル費用:2,000~4,000円/10m
なお、最終的に必要となるLAN工事費用は、ネットワーク構築を行うオフィスの規模によって異なります。
オフィスの規模が大きくなればなるほど使用する部材も多くなり、必要な作業員の数も増えるため、その分費用は高額になります。
たとえば、小規模なオフィス(10人程度)のLAN工事を行った場合の費用目安は約8万円程度、中規模オフィス(20人程度)であれば24万円程度の工事費用が必要です。
ただし、上記の費用はあくまで目安であり、施工会社や使用する部材によって金額は変わってきます。
そのためLAN工事を行う際は、オフィスの規模に合わせて必要な部材の量や工事内容をしっかりと検討したうえで適切な費用を見積もることが大事です。
複数フロアにまたがる場合の追加費用
LAN配線が複数の部屋やフロアをまたぐ場合、壁や天井への穴開けや天井裏での作業が必要になり、使用する部材も増えるため、同フロア内で配線する場合に比べて高額になるのが一般的です。
オフィスの規模にもよりますが、たとえば1階と2階のフロアをまたぐオフィスの場合、通常の工事費用よりも10~20万円程度の工事費用が上乗せされるケースもあるため注意しましょう。
無線LAN(Wi-Fi)環境を構築する場合の費用相場
オフィスの建物が離れているなど、何らかの理由で有線LAN接続がむずかしい場合はWi-Fiを利用した無線LANを利用するケースも少なくありません。
ただし、無線LANネットワークを構築する場合、無線アクセスポイントを設置する必要があるため、その分の費用が必要となります。
具体的な費用は無線アクセスポイントをいくつ設置するかによって変動します。
たとえば、1階から2階へフロアをまたぐ場合、無線アクセスポイントを1台設置した場合の費用目安は25万円程度です。
設置する無線アクセスポイントが増えると、その分工事費用も高額になるため注意しましょう。
オフィスのLAN工事費用を構成する3つの内訳

オフィスのLAN工事費用の内訳は、大きく分けて以下の3つに分類されます。
人件費
部材費
作業費
ここでは上記の3つの費用について、それぞれ解説します。
技術者のスキルや人数で決まる「人件費」
人件費は、作業員の作業時間単価×人数によって決まります。
作業員ひとりあたりの費用の目安は、10,000~40,000円/日程度ですが、施工会社によって異なります。
オフィスの規模が大きくなると必要な作業員の数や作業時間も増加するため、人件費も高額になるのが一般的です。
また、地域によっては作業員の出張費などが発生するケースもあります。
LANケーブルや機器などの「部材費」
部材費は、LAN工事に使用される機器(LANケーブル・HUB・ルーター・無線アクセスポイントなど)のことです。
LANネットワークを最適化するためには、使用する機器のスペックが非常に重要です。
そのため機器の選定によって費用が大きく変動するケースも少なくありません。
LAN工事は個人でおこなうことも可能ですが、機器の選定によっては想定した通信速度が得られない場合もあるため注意が必要です。
そのため、最適なネットワークを構築するためには、適切な機器を選んで導入することは欠かせない作業となります。
配線や設定にかかる「作業費」
作業費は、施工作業に関する費用のことです。
作業費の基本となる金額は施工業者ごとに異なり、またLAN構成が有線か無線かによっても必要な作業内容が変動します。
下記は、有線LANと無線LANそれぞれの構成に必要な作業費の主な内容になります。
有線LAN:LAN配線・ルーター設置及び設定・HUB(ハブ)設置費・PCネットワーク設定 など
無線LAN:LAN配線・ルーター設置及び設定・センターSW設置及び設定・設定・HUB(ハブ)設置・無線アクセスポイント設置・PCネットワーク設定 など
オフィスのLAN工事費用を安く抑える4つのコツ

前述したように、LAN工事費用はオフィスの規模や構成内容などによって異なり、場合によっては高額な費用が必要になる場合も少なくありません。
ここでは、LAN工事費用を抑える方法を4つ紹介します。
複数の業者から相見積もりを取得して比較する
LAN工事費用を抑えるためには、複数の施工会社から見積もりを取り、比較することをおすすめします。
見積もりを見るとわかるように施工会社によって設定額は異なり、場合によっては大きな差があるケースも多いです。
複数の施工会社の見積りを比較することで、おおよその相場の見極めにつながり、高額すぎる業者を避けることが可能になります。
なお、相見積もりで注意したいのが、決して料金の安さだけでは選んではいけない点です。
極端に見積り費用が安い場合は、さまざまな追加費用を請求されるケースもあるため注意が必要です。
見積もりを比較する際は、それぞれの内容が細かく記載されているか、しっかりと確認しましょう。
また、設置後の定期点検やメンテナンスの費用面もあわせて検討するとよいでしょう。
将来の拡張性も考慮した配線設計を依頼する
有線LANのレイアウトをおこなう際は、将来的にオフィスの拡張などを視野に入れたうえで配線の設計を行いましょう。
あらかじめ規模拡大や変更を想定することで、後々LAN配線が必要になった際の時間やコストを削減することにつながります。
オフィス移転やレイアウト変更と同時に工事を行う
オフィスの移転やレイアウトの変更時にLAN工事を行うことで、配線の手間を省いたり、コストカットにつながったりする可能性があります。
オフィス移転やレイアウト変更時には電気や電話の配線を変更するケースが多く、同時にLAN工事をおこなうことで、別々に工事を行うよりも時間の節約やコストの削減につながります。
IT導入補助金などの制度が活用できないか確認する
オフィスにLANネットワークを構築する場合、補助金や助成金制度を利用することで導入費用をおさえることが可能です。
たとえば、中小企業や小規模事業者を対象とした「IT導入補助金」や各自治体が独自に設けている助成金制度が挙げられます。
ただし、いずれの助成金制度も対象条件が決められているため、かならず対象要件を確認してください。
失敗しないLAN工事業者の選び方と比較ポイント

オフィスのLAN配線を依頼する業者を選ぶ際は、設置工事はもちろん、設置後の定期メンテナンスや万が一不具合が発生した場合の対応などを含めて決定することが望ましいです。
ここでは、オフィスのLAN工事業者の選び方について解説します。
オフィスでの施工実績が豊富にあるか
業者によっては、一般家庭向けのLAN工事経験が豊富でも、オフィスの施工は得意としないケースもあります。
そのため、オフィスのLAN工事を業者に依頼する場合は、同程度規模のオフィスを対象とした施工実績が豊富な会社を選びましょう。
施工実績が豊富であれば、それだけ多くのノウハウを持っていると考えられるため、満足度の高いLAN工事が期待できます。
工事業者のLAN工事の実績を調べるには、工事会社のホームページなどを確認してみましょう。また、各種口コミサイトなども参考になります。
工事前の現地調査を丁寧に行ってくれるか
オフィスのLAN工事の正確な見積もりを行うためには、詳細な現地調査が必要不可欠です。
建物の構造をはじめ、既存の電気設備やネットワークの状況、部屋のレイアウト、LANケーブルを通す配管の有無などを確認しなければなりません。
もし現地調査が不十分だった場合、実際のLAN工事費用が見積もり額を大幅に超えたり、措定外のトラブルが発生して工事が中断したりする可能性もあるため注意が必要です。
見積書の内訳が明確で分かりやすく記載されているか
見積もり内容が詳細かつ明確であることも、LAN工事業者を選ぶ際の重要なポイントです。
一般的なLAN工事の見積もり書には、使用する部材や人件費・作業費について、具体的な内容・単価・金額が記載されています。
もし、「LAN工事一式 △△円」のように明細が記載されていない場合は、一式に含まれている内容がわからず、その金額が適正であるか判断することはむずかしいです。
このように見積もり内容が明確でない場合、提示された金額が安くても追加料金を請求されるなど、後々トラブルに発展する可能性もあるため注意が必要です。
信頼できるLAN工事業者を選ぶためにも、見積もり書の内容が明確かつ適切であることは重要なポイントのひとつと言えるでしょう。
トラブル発生時の保証やアフターサポートが充実しているか
オフィスのLAN工事が完了したあとの保証やアフターサービスの充実度も、工事業者を選ぶ際のポイントのひとつです。
LAN工事後にトラブルが発生した場合の保証期間や保証内容が明確な業者を選びましょう。
また、トラブル発生時に迅速に対応してもらえるかどうかも重要です。
特にオフィスはネットワークに接続できない場合、業務に支障をきたす可能性が高く、即急な対応が求められます。
あらかじめトラブル発生時のサポート体制なども確認しておけば、万が一の場合も安心です。
問い合わせから工事完了までの基本的な流れ

ここではオフィスでLAN工事を行う場合の流れについて、5つのステップに分けて解説します。
ステップ1:現状のネットワーク環境の課題を洗い出す
オフィスにLAN配線を導入する場合、LANの構築に必要なニーズや問題点を洗い出したうえでレイアウトを作成するのが一般的です。
まずは、インターネットに接続する機器(パソコン・複合機やコピー機など)の台数を確認し、有線LANと無線LANのどちらを採用するか検討します。
また同時に、インターネットに関する要望や現況で困っていることがあれば工事業者に伝えましょう。
たとえば、インターネットの速度が遅いので速くしたい、セキュリティを強化したいなど、できるだけ具体的に伝えることで円滑な工事につながります。
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築年数が経過したオフィスビルにも導入が可能です。是非一度下記リンクから詳しくご確認ください。
LAN接続方式が決まったら、インターネットに接続する機器の配置を決め、レイアウト図を作成します。
ここで作成するレイアウト図は、見積もり時や業者との打ち合わせ、施工時の重要な資料となるため正確かつ詳細に作成する必要があります。
レイアウトは社内で作成するか、または業者に依頼するのが一般的です。
いずれの場合でも、工事完了後はレイアウトの追加や変更をおこなうのはむずかしいため、この時点でレイアウトに組み込めるように要望や問題点を明らかにしておきましょう。
ステップ2:複数の業者に見積もりを依頼し比較検討する
LAN配線のレイアウトが決まったら施工業者に見積もりを依頼しましょう。
前述したように、見積もりは複数の業者に依頼し、それぞれの内容を比較検討することで、適切なLAN工事業者を選ぶことができます。
なお、工事業者に見積もりを依頼する場合、ほとんどの業者が現地調査をおこなうため、各業者の雰囲気なども確認する良い機会になるでしょう。
そのうえで各業者から提出された見積もり書を比較し、工事内容・期間・費用などを検討し、自分の要望や予算に合った信頼できるLAN工事業者を選びましょう。
ステップ3:業者と工事計画の詳細を打ち合わせる
オフィスのLAN工事を依頼する工事業者が決まったら、工事内容を確認したうえで工事日程などを調整していきます。
基本的に工事開始後の変更はむずかしいため、しっかりとレイアウトを確認し、間違いがないか確かめておきましょう。
また、工事のあいだは一時的にインターネットが使用できなくなる場合もあります。そのため施工スケジュールは日常の業務に支障が出ないよう、綿密に予定を組む必要があります。
工事日程が決まったら、詳細を関係者に必ず通知することも忘れないようにしておきましょう。
ステップ4:確定した計画に沿って施工を開始する
決定した施工スケジュールに沿ってLAN配線を実施します。
なお、工事には担当者の立会いが必要です。
ごく稀にではありますが、想定外のできごとで当初の予定通りに工事を続行できなくなるケースもあるため、施工日が週末や祝日などオフィスが休日の場合でもかならず担当者が立ち会うようにしましょう。
ステップ5:ネットワークの接続テストを実施し引き渡し
LAN工事が終了したら、ネットワークの接続テストを行います。
各機器が正常にネットワークに接続されているか、配線ミスなどがないことが確認できれば、工事は完了となります。
オフィスLAN工事に関するよくある質問

ここでは、オフィスでLAN工事を行う際のよくある質問をQ&A形式で紹介します。
Q. 小規模なオフィスのLAN配線は自分でできますか?
LAN工事は特別な資格が不要であるため、自分でLAN配線を行うことも可能です。
その場合、必要な機器(LANケーブル・HUB・ルーターなど)を自分で調達し配線することで人件費や作業費を節約できるため、コストを抑えたい方にはおすすめです。
ただし、壁の中にLAN配線を行う場合、DIYに慣れていない方には難易度が高く、用意したLANケーブルの長さが足りなかったり、配管の途中でLANケーブルが詰まったり、失敗するケースもあるため注意が必要です。
壁の中への配線を避けて壁に沿って配線することもできますが、その場合は配線が目に付くため見栄えが悪くなってしまいます。
確実にLAN工事を成功させたい場合は、やはり専門の工事業者にLAN工事を依頼することをおすすめします。
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Q. LAN工事の費用はどの勘定科目で仕訳すればよいですか?
LAN工事の際に発生した費用は、減価償却をおこない「減価償却費」として経費計上するのが一般的です。この場合の勘定科目は「資産(建物付属設備)」になります。
ただし、LAN工事費用が10万円未満であれば、経費として一括計上が可能です。
また中小企業であれば30万円以下の資産も一括で経費にできる特例措置もあります。
判断がむずかしい場合は、税理士に相談することをおすすめします。
Q. 工事期間はどのくらいかかりますか?
一般的な有線LAN配線の場合、オフィスの広さにもよりますが1日で工事が終わることが多いです。小規模オフィスであれば、数時間で工事が完了することもあります。
ただし、大規模オフィスや複数の建物をまたいだLAN工事の場合は1週間程度かかるケースもあります。
また工事内容によっても工事期間は変動するため、詳しくは、LAN工事を行う業者に確認しておきましょう。
なお、工事開始後に予期せぬ問題が発生した場合、工事の中断を余儀なくされたり、工事時間が延びたりする可能性もあります。
LAN工事を実施する際は、突発的なトラブルの発生を想定して、スケジュールに余裕を持たせておくと安心です。
まとめ
オフィスのLAN工事にかかる費用は、オフィスの規模や工事内容によって決定します。
小規模オフィスのLAN工事の場合、工事費用は10万円程度ですが、大規模オフィスや複数の建物をまたぐ場合の工事費用は高額になるケースが多いです。
そのため、オフィスのLAN工事に関する正確な費用を知るには施工業者から見積もりを取る必要があります。
その際は複数の業者から見積りを取り、工事内容や金額を比較することで、費用を抑えることにつながるだけでなく、信頼できる業者を選ぶ際にも役立ちます。
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