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空室対策で優先して変える内装は「アクセントクロス」7つの効果と費用を解説

パート経営の永遠の課題が「空室対策」であることに、異論を挟む大家さんはいないでしょう。

転勤などでやむを得ない場合を除き、なるべく長期間住み続けてほしいのが大家さんの本音です。

しかし長いあいだ退去者を出さなくて済む方法など、簡単にみつかるものではありませんよね。

そういった状況のなか、空室対策に効果があるということでアパート経営をする人の間で徐々に認知されてきているのが、「アクセントクロス」です。


目次[非表示]

  1. 1.もはや空室対策で必須!?アクセントクロスとは?
  2. 2.なぜ重要?アクセントクロスによる7つの効果
    1. 2.1.1.部屋の高級感がアップする
    2. 2.2.2.費用が安く抑えられる
    3. 2.3.3.内見率がアップする
    4. 2.4.4.内見後も印象が強く残る
    5. 2.5.5.家賃の下落防止になる
    6. 2.6.6.退去の防止につながる
    7. 2.7.7.ターゲットに合わせやすい
  3. 3.アクセントクロスに変更する際のコツと注意点
    1. 3.1.カラーは濃いめがベスト!
    2. 3.2.単色ではなく柄でもOK!
    3. 3.3.壁全体の30%までに抑える!
    4. 3.4.トイレや洗面所にもアクセント!
    5. 3.5.施工を断られる場合も!?
  4. 4.和室にも高級感を!アクセントクロスを採用した3事例
    1. 4.1.1.赤い和室!?斬新なアクセントクロス
    2. 4.2.2.ブルーのアクセントが落ち着いた空間を実現
    3. 4.3.3.緑のアクセントクロスでトイレが明るく!
  5. 5.まとめ
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もはや空室対策で必須!?アクセントクロスとは?

ピンクのアクセントクロス の写真です。

アクセントクロスはお部屋に対する満足度を上げるのに効果的で、アパート経営者の間で徐々に認知度が上がってきています。


しかしアクセントクロスとはどういうものか、よくわからないという人もまだまだ多いのが現状です。


アクセントクロスとは、部屋の壁の一部に違う色のクロスを使用してインパクトを与える、リフォームのテクニックのひとつ。


空室対策に必須の方法として、アパート経営者はきちんと内容とメリットを頭に入れておきましょう。  

なぜ重要?アクセントクロスによる7つの効果

内見の鍵の写真です。

物件を気に入ってもらえるか、長く住んでもらえるかは、ひとえに「住民の満足」しかありません。

不満があればいずれ出ていってしまうでしょう。


不満が出る理由には、大きくわけてふたつ考えられます。

  1. 物件に魅力がない(老朽化、デザインの古さなど)
  2. 対応が悪い


1.部屋の高級感がアップする


通常壁には、ホワイトやアイボリー系の単色のクロスをつかうことが多いです。こういった色はどんなインテリアにも合いますし、統一感もあります。

これは別な言いかたをすると、 “無難でつまらない” ということ。


ところがホワイト系にプラスして、グレーやブラウン、ブルーなどの落ち着いた色をアクセントに用いることで、とたんに部屋の高級感をアップすることができるのです。


もちろん、濃いレッドやイエロー、グリーンなどでも、同様の効果を得られます。


2.費用が安く抑えられる

アクセントクロスの大きなメリットのひとつとして、リフォーム面積が小さいので、施工費用が少なくて済むことが挙げられます。


たとえば、6畳の部屋を全面張り替えした場合とアクセントクロスで1面だけをリフォームした場合で、費用を比較してみます。


6畳(壁面積約40㎡)全面張り替え
950円×40㎡=38,000
6畳(壁面積約40㎡)1面のみ
1式 29,800
1戸あたりの差額:8,200
※クロスグレード:全面・廉価グレード、1面・ハイグレード


このように、1戸あたり8,200円の差が発生します。10戸のアパートであれば、合計82,000円もの差が出るわけです。


さらに、トイレや洗面所などの内装工事もおこなえば差額はもっと大きくなりますので、アクセントクロスを上手に取り入れたいところです。


楽天市場などの通販サイトを活用するとさらにお得な商品を見つけられるかもしれませんよ。 

※参考元:エース・インテリア クロス張替え ※参考元:お部屋の壁穴レス急 アクセント壁紙張替えサービス  


3.内見率がアップする


今は賃貸住宅の探しかたが劇的に変わりました。昔は不動産屋の店舗に出向き、おすすめの物件の情報を紙ベースで見せてもらっていました。


今はWebサイトでまずじっくりと物件情報を調べます。建物の状況や周辺環境などもくまなく調べて、気に入った物件があれば、そこではじめて業者にコンタクトを取るのです。


まず、写真が充実してない物件は、それだけで選択の対象から外されてしまいます。それくらい借主は写真を重要視しています 。


基本的にどの物件も写真をたくさん載せるようになってきましたが、正直、どの部屋も白一色で似た印象の部屋ばかりです。


そこにアクセントクロスを使ったおしゃれなリノベーション済みの部屋の写真を掲載できれば、「わ〜、この部屋見てみたい」と強力な内見への動機づけになるでしょう。  


4.内見後も印象が強く残る


賃貸の部屋探しでは、通常いくつか物件を絞って、実際に内見をして選びます。少なくて1〜2件、多ければ5〜6件みる場合もあるでしょう。


高級マンションは別として、同じ部屋数のアパートであれば、何件みてもそれほど劇的な差はありません。


たくさんのアパートをみれば、どうしても前半の物件の印象は薄れてきます。


そこで “アクセントクロスリノベーション” です。


5.家賃の下落防止になる


人によって賃貸物件に求めるものは違います。

  • 家賃の安さ
  • 設備の充実
  • 部屋の広さ
  • セキュリティ
  • 周辺の環境

など。

いずれにしても共通しているのは、「借主が満足感を得られるかどうか」です。


とはいえ、部屋の広さや周辺環境は変えられません。


フルオートの追い炊き付き給湯器といったグレードの高い設備にするにしても、多額の出費が必要です。


これがアクセントクロスによるリフォームであれば、メンテナンスも必要ありませんし、コストも比較的少額で済みます。

低コストなので積極的に実施できる

矢印下向き 赤

住民の満足度が上がって物件の人気が出る

矢印下向き 赤

家賃の下落防止になる


6.退去の防止につながる


アクセントクロスは空室防止だけでなく、退去防止にも効果があります。


アクセントクロスの部屋を気に入った人は、また次もアクセントクロスの部屋に住みたいと思うことが多いものです。


ただ、アクセントクロスリノベーションをした部屋は、まだまだ少ないのが現状で、探してもなかなか見つかりません。


7.ターゲットに合わせやすい


ひとことでアクセントクロスといっても、住む人の性別や年齢によって好まれる色や柄は違ってきます。

  • 1R:ブルーやグレーなど部屋を広く見せる寒色系がおすすめ
  • 2DK以上:ファミリー層向け。赤・オレンジ・イエローで華やかなイメージを。子供向けに水色もよい。
  • 男性向け:ブルー、グレー、ブラウン、ブラックなど
  • 女性向け:ピンク、赤、オレンジ、黄緑など
  • 子供向け:ブルーやイエローなど。キャラクターなども人気


アクセントクロスに変更する際のコツと注意点

カラー見本の写真です。


アクセントクロスは少面積でも、インパクトが強力です。色・柄や大きさなど、きちんとイメージができていないと後悔します。


特に色の選択はとても重要です。かえって野暮ったくなってしまう場合もありますので、最低限のカラールールはしっかりと調べておきましょう。


カラーは濃いめがベスト!


アクセントクロスリノベーションの1番の目的は、「インパクトを与えておしゃれと思わせること」です。 そのためにはコツがあります。 まず自分がイメージした色よりも1ランク濃い色を選んでください。 なるべく大きな見本で色を選ぶのも大事です。通常のハンディタイプの色見本で選ぶと、ほぼ間違いなく失敗します。

見本でみると濃く感じても、実際に広い面積になると、びっくりするほどもの足りなく感じるものです。 特にグレーやブルー系で薄めの色を選んでしまうと、汚れてくすんだイメージを与えかねません。注意してください。 

単色ではなく柄でもOK!

アクセントクロスは濃い単色が基本ですが、柄模様も使いかたによっては、とてもおしゃれに仕上がります。 ただし、選ぶ柄によっては、とても安っぽくなるのが難点。柄の選びかたにセンスが必要です。 よく使われる柄には、

  • 木目調
  • ブロック調
  • 縞模様
  • 木や葉っぱの模様
  • ポップ柄

などがあります。 このなかでもなんとなくレトロ感のある、「木目調・ブロック調デザイン」は注意が必要です。


本物に似せてはいますが、明らかに本物とは違いますので、どうしても安っぽくなりがち。


自分が住むならいいのですが、誰が入居するかわからない賃貸リフォームでは、あまり積極的に使わないほうが無難でしょう。


【柄ものを選ぶ際のコツ】


壁全体の30%までに抑える!


アクセントクロスはあくまでもほかにメインの色があって、部分的にアクセントをつけるのが目的です。


ですから目安は、部屋全体の壁面積の20〜30%といわれています。あるいはどこか壁1面と考えておいてもいいかもしれません。


そして、アクセントクロスを張る場所ですが、まず窓側は避けたほうがよいでしょう。窓が一番に目に入ってしまい、アクセントの効果が薄れるからです。


同じ理由で、エアコンや大きな棚がある面も避けたほうが無難です。


また限定されたトイレや和室などで、壁と天井の2面にアクセントクロスリノベーションをおこなう場合があります。


しかしこれは例外であり、通常は壁全体の30%までというのを厳守してください。  


トイレや洗面所にもアクセント!


アクセントクロスは、リビングなどメインの部屋で使用するのが基本です。


しかし、トイレや洗面所などの限定された空間に用いるのも、またいいアクセントになります。

またリビンクではゴチャゴチャする小さな柄も、トイレでならいいアクセントに。


洗面所は水回りなので、ブルー系との相性がいいです。子供がいるファミリー層向け物件の場合、少しポップな柄も喜ばれるかもしれません。  


施工を断られる場合も!?


アクセントクロスリフォームは、基本的に壁1面程度の工事量なので、アクセントクロスを積極的に取り入れている施工業者でないと敬遠される場合があります。


また断られなくても、料金設定が割高になるのは、やむを得ないところでしょう。


最初に解説した例をみても、6畳(壁面積約40㎡)全面張り替え38,000円なのに対して、わずか一面の施工で29,800円です。


クロスのグレードの差を考えても、割高なのがわかります。


もしDIYが得意なのであれば、自分で張り替えるという方法はどうでしょうか。


たとえば、部屋の短い面にアクセントクロスを張る場合、クロスロールが約8m分(1mあたり500円で計算)必要です。


クロス代に工具や下地材などを用意しても、合計1万円ほどで納まります。


また工具はほかの部屋でも共通して使用できますから、2箇所目からは、1箇所あたり5,000〜6,000円で施工できるはずです。


業者に頼まずに自分で張り替えれば、1/4以下の予算でリフォームできます。


和室にも高級感を!アクセントクロスを採用した3事例

アクセントクロスの事例の写真です。


ここまでの解説で、アクセントクロスの基本的な知識は理解していただけたと思います。


ここからは実際のリノベーション後の写真を見ながら、これといった特徴のない平凡な部屋が、アクセントクロスリノベーションでどうイメージが変わるのかを検証していきます。


住宅デザインやインテリア写真などを掲載する「houzz」より、3つほど事例をご紹介します。


1.赤い和室!?斬新なアクセントクロス

全面が白い壁だとぼやけてしまうところを、赤いアクセントクロスを上手に用いることで、一気にモダンなイメージを作り出すことに成功しました。


また壁だけでなく天井にもアクセントクロスを使ったので、ダイニングとつながっているにも関わらず、「独立した空間」という感じを上手に演出しています。  


2.ブルーのアクセントが落ち着いた空間を実現

これから購入予定の家具インテリアに合わせて、ブルーのアクセントクロスを採用。


現時点では家具がないので、そのマッチングはわかりませんが、ナチュラル系のフローリングとブルーの相性は抜群です。


これならば、長時間リビングにいても、落ち着いて過ごせそうですね。  


3.緑のアクセントクロスでトイレが明るく!

便器は型も古く真っ白なタイプなので、壁までホワイト一色だとまるで病院のようになってしまいます。


黄緑を大胆に使用したことで、明るくポップな空間に仕上がりました。


絵や花を飾ってもオシャレ度がアップするでしょう。


ドアのダークブラウンは好みがわかれるところかもしれませんが、無機質なイメージをうまく払拭できたのではないでしょうか。


好みの色があるか楽天市場で探してみるのもよいでしょう。 [itemlink post_id="5416"]  

まとめ


アパート経営を長期間続けていくためには、とにかく空室を出さないことです。


そのためには、「住民の満足度のアップ」を常に心がけないといけません


アクセントクロスは、住民の満足度を低コストで上げることができる方法として、少しずつ認知されてきています。


今日の記事でアクセントクロスのメリットとコツをしっかりとつかみ、ぜひ積極的に取り入れてみてください。


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不動明師
不動明師
賃貸管理&売買仲介経験20年。アパート新築、購入、仲介、リノベーション、大規模リフォームに携わり、自身でも2棟のアパートを所有する不動産オーナー。宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士の資格を有し、不動産経営者に対して役立つノウハウを共有している。

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