アパート経営【空き家増加今後の展望】供給過剰が鮮明でも投資をすすめる5つの事実
最近の不動産関連のニュースでは「不動産バブル崩壊」「今こそはじめる不動産投資! 」と、さまざまな思惑の記事が見受けられます。 ただ「空き家」「人口減少」「空室率」に関する情報では、間違った情報が発信されているケースがあるのをご存知でしょうか。
一貫して伝えつづけられているのは、「アパート経営と空き家問題」というテーマ。
多くの情報をみる限り、アパート経営をはじめると破産しちゃうような情報。アパートが過剰に増えたので、空き家の増加や人口減少の問題を理由に、アパート経営が難しいと言われています。
今回「あぱたい」では、空き家の増加や人口減少がアパート経営の今後の展望・未来に影響するかどうかを検証します!
データを上手に活用する、アパートの空室率を正しく読み取るための方法も解説。ニュースが報じるアパート経営と、実際のアパート経営ではかなりの違いがあるのをおわかりいただけるはずです。
目次[非表示]
アパートの過剰供給!アパート経営が空き家の増加で崩壊!?
あなたは以下のようなタイトルの記事や報道を目にしたことはないでしょうか。
- 「アパートの建てすぎで入居者ゼロ! 相続対策のアパート経営が失敗する理由とは」
- 「アパートの過剰供給で空き家が増加! 賃貸経営の危険と市場の崩壊シナリオ」
- 「1億円を借金してはじめたアパート経営がまさか……サラリーマン大家の苦悩」
各メディアではあらゆる根拠をもとに、アパート経営に対するネガティヴな情報を発信しています。 「相続対策でアパートが増えた」とか「賃貸住宅は供給過剰である」、「空き家が増加している」という話に嘘はありません。
実際に高齢の地主による相続対策が目的とみられるアパート建築は増加しており、今も現金を不動産に換価するという手法が取られています。 相続放棄された空き家について、国もようやく重い腰を上げたような状況……。
アパート経営を不安にさせる材料として十分ではないでしょうか。 ただ上記の見解は、新聞や経済系メディアの見解に尾ひれがついてひとり歩きしている部分もあります。
事実、不動産に詳しい関係者のなかには「アパート経営はなんら問題ない! 」と断言する人も少なくないのです。
今後の展望は?アパート経営は空き家の増加で空室が増える or 増えない
各メディアの記事で目立つのは、具体的に以下5つのキーワード。
どれもバラバラのキーワードで関連性がなさそうにみえます。すべてアパート経営に関係するキーワードです。 世間では上記5つを理由に、アパート経営に関する今後の展望についてふたつの意見があります。
- 空き家の増加と人口減少でアパート経営は空室が増える
- 人口減少も空き家の増加もアパート経営に影響しない
アパート経営について今後の展望が語られるとき、「空き家もアパートの空室も増える派」「アパートの空き家は増えない派」で見解がわかれているのです。 では先述5つのキーワードがアパート経営にどう影響するのか。
一般的な見かたは以下のとおり。
空き家もアパートの空室も増える派 |
アパートの空き家は増えない派 |
|
|
経営の未来を暗示するデータ!空き家とアパートの関連性
「アパート経営の空き家は増え続ける」というセンセーショナルな情報に対し、真っ向から否定する「アパートの空き家は増えない派」の意見。 どちらが正解なのか、データをみながら検証してみましょう。
人口減少問題はアパート経営の空き家に影響する?
人口が減少しても世帯数は増加。アパート経営の空き家増加を極端に心配する必要がないのは間違いありません。
理由は、「人口の増減」と「世帯数の増減」について、実際のデータ。 上図のとおり、人口は減っていく予測で今も昔も変わりません
。人口問題研究所は子供の出生見込み別で将来人口を公表していますが、どちらにせよ一方的に人口減少は進んでいきます。 ただ世帯数については意見がわかれそうです。
たしかに単身者世帯は2032年まで増加するものの、ファミリー世帯の減少具合と比べて単身世帯の増加具合は緩やか。
「世帯数は減らないからアパート経営の空き家も増えない」と強く主張できるデータとは言えません。
ただ上図のグラフは「全国」を対象にした推計。アパート経営と空き家問題について述べる記事では、「東京」というキーワードもひんぱんに登場します。
そこで東京に絞って、将来推計人口と世帯数の推計をみてみましょう。
東京の人口は2030年まで増加の見込み。2020年から10万人程度増える予測です。世帯数においても、ファミリー、単身世帯ともに向こう10年ほどは増加すると予測されています。
人口が減少しても世帯数の増加があるため、アパート経営の空き家増加を「極端に心配する必要はない」というのは間違いではありません。
ただ全国と東京というエリア別でみたとき、「人口減少問題がアパート経営に影響しないのは東京だけ」とも言えるかもしれません。
持ち家と賃貸の比率が変わらなければアパート経営の空き家も増えない!?
図は総務省統計局が公表している、住宅・土地統計調査の最新版から抜粋したグラフです。 多少の増減はあるものの、持ち家と借家の比率は一貫して6:4を保っています。
持ち家と賃貸の比率が大きく変わらなければアパート経営の空き家も増えないというのは、決して間違った見解ではなさそうです。
もちろん分譲住宅と賃貸住宅というバランスが変われば、持ち家と借家の比率にも影響します。
ただ、持ち家と賃貸の比率は45年間も一定を保っていました。この比率が大きく崩れるほど、住まい選びのバランスが変わるなんて考えづらいことです。
空室率データの信憑性と違いからアパート経営の空き家を考える
住宅・土地統計調査の空き家数 |
調査員が外観などから判断した空き家数 |
某研究機関の空室データ |
不動産サイトの募集物件と該当物件の総戸数を割った指数 |
日本賃貸住宅管理協会 入居率データ |
150社以上の会員から得た回答をもとに入居率を公表 |
住宅・土地統計調査の空き家が、外観から判断されているという事実に驚かれたかもしれません。
どちらにせよ、データの定義はまったく違うのがおわかりいただけるかと思います。 また某研究機関の空室データは、満室の住宅を含まない空室から算出したデータ。
しかも「空室率」ではなく「空室ポイント(指数)」という独特な数値なのです。
そう考えると、日本賃貸住宅管理協会の入居率データが参考になりそうです。実際のデータをご覧ください。
画像引用:公益財団法人 日本賃貸住宅管理協会 市場データ(日管協短観)
上図で全体の入居率を逆算すると、全国の空室率はたった6%。100戸中6戸というたいへん低い空室率なのがわかります。地方エリアを指す「その他」の空室率も10%未満です。
「空き家」と「賃貸の空室」は混同して考えられがち。そもそも空室率の実態を述べるにあたり、用いるデータの意味を取り違えているケースも散見されます。 「日本の空き家は増えている! 」と聞いて、「賃貸の空室が増えている! 」とイメージするのは自然なことでしょう。
しかし、それぞれの空き家や空室に関するデータをみて「アパート経営の空き家が増加する! 」と安易に考えるべきではないのです。
アパート経営は「キャッシュフロー」と「空室対策」を最優先に!
アパート経営の空き家が増加するか、増加しないか。 一般的な見解と実際のデータを比較してみましたが、データから得られた事実だけをまとめてみましょう。
- 全国的に人口も世帯数も減少するのは間違いない
- 東京は2030~2035年ごろまで人口も世帯数も増加する
- 持ち家と賃貸の比率はこれからも大きく変化しない見込み
- 空室率はメディアが騒ぐほど高くない
東京なら「アパート経営の空き家増加」という言葉に過敏になる必要はないでしょう。ただほかのエリアは、必ずしも安心していられないというのがいったんの結論です。
空き家の増加や人口減少などがアパート経営に影響する地域が出てきてもおかしくありません。 では東京以外のエリアでアパート経営を失敗させないためにはどうすべきか。
「あぱたい」ではこれまで、アパート経営で最優先にすべき空室対策について、あらゆる観点から情報を発信してきました。またキャッシュフローも忘れてはいけないポイントです。
それでもアパート経営はおすすめ!空き家増加でもブレない5つの理由
アパート経営などの賃貸住宅市場は、各メディアが述べるほど悲観的な状況ではないと何度かお伝えしました。仮に今後の展望が明るくないのだとしても、それは賃貸市場だけに限った話ではありません。
たとえば世界も驚いた日本の大規模な金融緩和。それにも関わらず、日本は不景気から脱却したとは言えない状況が続いています。社会保障費の見通しも明るいとは言えず、各メディアがこぞってネガティヴな話題を発信するのも頷けます。
そんな経済的な負のループから脱しきれない日本で、今後もアパートよりマンションが好まれる状況がつづくでしょうか。見栄を張って高い家賃のマンションに住み続けるより、家賃の安いアパートにシフトする流れができても不思議ではありません。
今だからこそ「アパート経営はオススメ! 」という理屈は、決しておかしな話ではないのです。
人口や世帯数の減少が進むのは間違いない事実。少子高齢化や空き家の増加という問題もあります。 ブレないアパート経営を実現するには、あまり悲観的に考えすぎないこと。 空室対策やキャッシュフローの考えかたを学んで実践していくことが、今のアパート経営に課せられた使命と言えるのではないでしょうか。
まとめ
過去、アパート建築会社の営業が非常に問題視された時期がありました。そのため最近では、アパート建築会社も慎重になっている様子が伺えます。
一生なにもせず不労所得が得られるとか、相続対策のアパート経営なんて謳い文句をあからさまにつかう業者も多くありません。 またスルガ銀行を発端とした、不正なアパートローン事件の数々。銀行融資が減ったことで、供給過剰の賃貸住宅にも一定の歯止めがかかったとの見解もあります。
ただ今回解説させていただいたとおり、アパート経営の未来は決して暗いとは言えません。
あわせて不動産テックやサブスクリプションといった、若い世代による革新的な技術が不動産業界でも多くみられるようになりました。
新たな考えかたを模索すべきフェーズに入ったと考えれば、アパート経営も違った見かたができるかもしれません。
この記事を読んだ方に人気の記事
>>空室対策アイデア20選【宅建士がマジで伝授】入居者ニーズをリクルートのデータで読み解く