福岡市のアパート経営に強いおすすめ会社10選!選びかた福岡市の特徴も学んで投資の失敗を防ごう
あなたはアパート経営を福岡市ではじめるにあたって、こんなイメージをお持ちではないでしょうか。
「福岡市は人気の街だから、アパート経営で絶対成功できるでしょ! 」
たしかに福岡市は、全国でも有数の人気エリア。アパート経営では、おすすめの地域なのは間違いありません。 ただし、福岡市だからこそ注意していただきたい点があるのも事実。
「福岡市だから」というだけの安易な判断でアパート経営事業に参入してしまうと、いらぬ痛手を負ってしまうかもしれません。
そこで「あぱたい」が、あなたに知っていただきたい福岡市のおすすめ建築会社と福岡市ではじめるアパート経営の戦略を解説します。
最後までご覧いただければ、「福岡市はエリアによって戦略がまるで違う」という点もわかります。 ぜひ、じっくり読んでみてください。
目次[非表示]
- 1.福岡市のアパート経営に強い会社10選
- 1.1.大手で安心感重視!アパート経営に強い有名な会社5選
- 1.1.1.1. 旭化成ホームズ株式会社
- 1.1.2.2. 積水ハウス株式会社
- 1.1.3.3. ミサワホーム株式会社
- 1.1.4.4. トヨタホーム株式会社
- 1.1.5.5. 住友林業株式会社
- 1.2.地域密着型!地元のアパート経営に強い会社5選
- 1.2.1.1. トマト建設株式会社
- 1.2.2.2. 功史朗建設株式会社
- 1.2.3.3. 株式会社成斗工務店
- 1.2.4.4. 太福建設株式会社
- 1.2.5.5. 株式会社エスパース建設
- 2.アパート経営で失敗しないための建築会社の選びかた
- 2.1.1.大手企業のメリット・デメリット
- 2.2.2.地域密着型企業のメリット・デメリット
- 2.3.3.根拠のある提案をしてくれる
- 2.4.4.親身になって相談に乗ってくれる
- 2.5.5.希望する建築構造が得意かどうか
- 3.福岡市内でアパート経営は儲かるのか?
- 3.1.福岡市賃貸市場
- 3.2.福岡市と近隣の4市町を比較
- 3.3.福岡市の利回り相場を紹介!ワンルームとファミリー向けで比較!
- 4.アパート経営を福岡市ではじめる際の強み
- 5.福岡市でアパート経営をはじめる場合のポイント
- 6.まとめ
福岡市のアパート経営に強い会社10選
福岡市はアパート経営でおすすめのエリア。戦略さえ間違えなければ、安定したアパート経営が可能です。 そこでまずは、福岡市のアパート経営におすすめの建築会社を10社ご紹介します。
大手で安心感重視!アパート経営に強い有名な会社5選
最初にご紹介するのは、大手建築会社から5社。福岡市だけでなく全国で建設事業を展開しており、高品質で安心のサービスで安定したアパート経営が期待できます。
1. 旭化成ホームズ株式会社
公式サイト:https://www.asahi-kasei.co.jp/maison/index.html/
軽量気泡コンクリート「へーベル」でよく知られた「旭化成ホームズ株式会社」。 旭化成ホームズの建材は、公共施設でも使用されるほど火事や地震、騒音に強く、過去の大震災においてヘーベルハウスは全半壊ゼロという実績があります。
屋上つき賃貸や太陽光発電導入サポートも人気で、変形地でも相談に乗ってもらえる体制が好評です。 建築プランのラインナップも豊富。一度ホームページをご覧になってみてはいかがでしょうか。
2. 積水ハウス株式会社
公式サイト:https://www.sekisuihouse.co.jp/
「シャーメゾン」シリーズでおなじみの「積水ハウス株式会社」。 アパート建築では鉄骨造りがメインのため、ほかのアパートと比較して重厚感に明らかな差があります。
また一括借り上げやアフターメンテナンス、リフォームといったアパート建築後のフォロー体制も申し分なし。 シャーメゾンのアパートなら、入居者にも喜ばれるアパート経営を実現できるでしょう。
3. ミサワホーム株式会社
公式サイト:https://www.misawa.co.jp/totikatuyo/
実績と建築技術なら「ミサワホーム株式会社」も、福岡市のアパート経営では外せない建築会社。 賃貸市場の調査と資金調達のバックアップまでおこなってくれ、何度もグッドデザイン賞を受賞した実績のあるデザイン性は人気があります。
また構造躯体や防水、白アリなどに対する長期保証がついており、30年間無料点検はアパートオーナーにとってうれしい特徴。 安心と高品質のアパート建築ならミサワホーム株式会社はおすすめです。
4. トヨタホーム株式会社
公式サイト:https://www.toyotahome.co.jp/
トヨタ自動車から独立し、有名ハウスメーカーとして知られるようになった「トヨタホーム株式会社」。 特徴は自動車業界の現場で培われたノウハウと、独自の生産方式による無駄をカットした合理的な建築。
構造躯体をサビから守る特殊な塗装が施されており、独自製法により柱のない開放的な間取りを実現しています。 建てたあとのサポート体制も整っているトヨタホーム。福岡市のアパート経営で選択肢に入れたい建築会社です。
5. 住友林業株式会社
公式サイト:https://sfc.jp/
「大手建築会社」「木造アパート」にこだわるなら、やはり「住友林業株式会社」がおすすめ。 「フォレストメゾン」をアパートブランドとして展開する住友林業は、大手では珍しく自由な設計が可能な建築会社。
また土地活用のコンサルティングから事業計画の作成、建築後の入居募集や管理までを一貫してサポートしてくれるため安心感が違います。 温もりを感じる木造アパートなら、住友林業がおすすめです。
地域密着型!地元のアパート経営に強い会社5選
アパート経営を福岡市ではじめるなら、地域密着が売りである地元の建築会社もみておきましょう。
地元の工務店や建築会社の売りは、なんといっても個別の要望やこだわりの建築が可能な点。 ローコストでアパート経営したいなら、まずは福岡市にあるアパート建築会社を検討してみてはいかがでしょうか。
1. トマト建設株式会社
公式サイト:https://www.tomatokensetsu.co.jp/
最初にご紹介するのが、非常に多くの建築実績がある「トマト建設株式会社」。 地域密着型企業としては珍しく、建築や融資、入居募集に物件管理とアパートオーナーを全面的にバックアップする仕組みが整っています。
日本家屋風のデザインが特徴的な「杢の長屋(もくのながや)」というアパートは非常に魅力的! ほかのアパートとの差別化も容易になるでしょう。 トマト建設は福岡市のアパート経営で、ぜひ検討していただきたい建築会社です。
2. 功史朗建設株式会社
公式サイト:http://www.kousiroukensetsu.com/
「木造でありながら RCにも引けを取らない」。そう断言するのが「功史朗建設株式会社」。 ローコストな建築でありながらデザイン性にすぐれ、福岡という都市にマッチしたアパートの建築が可能です。
また木造4階建てのアパートを実現した耐久性は話題を呼び、有名メディアで紹介された実績もあります。 変形地での建築もお手のもの。企画力と耐久性でローコストのアパート建築をするなら、功史朗建設株式会社の一択と言ってもよいでしょう。
3. 株式会社成斗工務店
公式サイト:https://www.narutop.co.jp/
「自社一貫システム」が売りの「株式会社成斗工務店」も福岡市のアパート建築でおすすめの会社。 設計から施工、改修やリフォームまですべて自社でおこなっているのが最大の特徴です。またアパート経営における事業計画や税金についても相談可能。
1,000棟を超える建築実績で培ったノウハウが、あなたのアパート経営を力強くバックアップしてくれます。 “より良い物をより安く” をモットーにする株式会社成斗工務店。
福岡市のアパート経営で心強いパートナーとして検討してみてはいかがでしょうか。
4. 太福建設株式会社
公式サイト:https://www.taifuku.net/
アパート建築だけでなく不動産仲介業や賃貸管理業、貸ビル業と幅広く事業を展開するのが「太福建設株式会社」。 施行実績も多く、第三者機関による土地建物検査をもとにした物件の10年保証が魅力的です。
またリフォーム業もおこなっているため、アパートだけでなくマンションやビルのリノベーションも相談可能。 さらに不動産買取再販も事業のひとつであるため、出口戦略を検討するにあたって強い味方になるでしょう。 福岡市のアパート建築で、選択肢に入れておくべき建築会社です。
5. 株式会社エスパース建設
公式サイト:http://www.espace-jp.com/
地元密着型企業として、最後にご紹介するのが「株式会社エスパース建設」。 アパート建築よりも「空き家再生」や「リノベーション」、「空き店舗を活用したトランクルーム」などを売りにしている興味深い建築会社です。
ホームページで紹介されている古民家の再生事例や空きスペースの活用事例は、福岡市でアパート経営をはじめるなら必見! マンションの大規模修繕を手掛ける技術もある建設会社ですので、施工技術は折り紙つきと言ってよいでしょう。
中古アパートを購入してリノベーションを考えるなら、株式会社エスパース建設にぜひ相談してみましょう。
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アパート経営で失敗しないための建築会社の選びかた
さて、ここまでご紹介したアパート建築会社ですが、あなたは「大手と地域密着どっちにしようか」という点で決めかねていませんでしょうか。
大手にも地元の建築会社にもメリット・デメリットがあり、一概にどちらがよいとは言えません。
大手企業と地域密着型企業のメリット・デメリットを一覧でご紹介しますので、あなたにとってどれが一番魅力的か探してみてください。
1.大手企業のメリット・デメリット
大手の建築会社なら「高品質」「高機能」「高いデザイン力」で、クオリティの高いアパート経営を実現できます。 ただし、デメリットがないわけではありません。
大手企業のメリット |
言った言わないなどのトラブルや倒産のリスクが低い |
金融機関とのつながりがあるため融資について相談しやすい | |
建物の品質と建築技術、デザイン性のノウハウと高い技術 | |
修繕保証やアフターサービスが充実している | |
建築プランやデザインがあらかじめ決まっていて話が早く進む | |
契約や各種申請などの複雑な手続きも相談可能 | |
入居募集や建築後の建物管理も相談できる | |
大手企業のデメリット |
広告費や中間コストが乗るため建築費が高い |
建材が規格化されているため設計プランの自由度が低い | |
自分のこだわりや個別の要望には対応してもらえないケースが多い | |
担当がひんぱんに変わるため浅いつき合いにしかならない | |
売上を重視してオーナー目線ではないケースがある | |
縦割り組織であるケースが多いため簡単な連絡も面倒になりがち |
大手の建築会社は、高品質であるぶん建築費は確実に高くなります。個別の要望もとおりにくいため、ローコスト化を狙っても実現する見込みは薄いでしょう。
しかし建物の資産価値は長く保たれるのも事実ですので、福岡市に使っていない土地を持っていたり資金に余裕があったりするなら、大手建築会社がおすすめです。
2.地域密着型企業のメリット・デメリット
ローコスト化やこだわりの設計を実現するなら、やはり地域密着型の建築会社がよいでしょう。 場合によっては、アパート経営の事業で心強いパートナーにもなり得ますが、まずはメリット・デメリットをみてみましょう。
地域密着型企業のメリット |
こだわりの設計を実現しやすい |
コストダウンや個別の要望について相談可能 | |
形式にとらわれない建築が可能 | |
地域の特性に沿った建築や賃貸管理を相談できる | |
アパート経営のパートナーとしてつき合える可能性がある | |
地元の管理会社や仲介会社を紹介してもらえるケースもある | |
地域密着型企業のデメリット |
施行実績や建築プランが少なく完成後のイメージが掴みづらい |
建築ノウハウや建物品質にバラつきがある | |
建築後のアフターサポートがないケースが多い | |
金融機関との折衝は自分でおこなわなければならない | |
倒産リスクがゼロではない |
地域密着型ですので、会社によってはエリア特性を加味した賃貸経営について相談できます。 もちろん、地域密着型という点で考えればデメリットもあります。
ただ福岡市は、日本でも優良企業の多いエリアと言われていますので、あまりデメリットに関して過剰に気にする必要はないでしょう。
3.根拠のある提案をしてくれる
もし、あなたが大手建築会社か地域密着型かで悩まれていないなら、「根拠ある提案をしてくれる会社か」という点をチェックしてみましょう。
アパート経営は、とにかく建築コストや経営後の収支が非常に大事。 ズレた提案を鵜呑みにしてしまうと、アパート経営で失敗なんて結果になりますので、以下の点は特に気にしておいたほうがよいでしょう。
- 家賃設定や管理コストを提案されたら、自分でも市場調査して適正であるか確認する
- あらかじめ地域特性を調べておき、提案された間取りや戸数などが適切か確認する
- 提示される重要書類には必ず目をとおして、不利すぎる内容でないか確認する
- 提案される設備やデザインは、入居者ニーズを満たすものかしっかり検討する
- 紹介される仲介業者や管理会社は、必ず取引実績や管理実績を確認する
アパート経営では、自身で市場調査をおこないつつ、ひとつの参考意見として建築会社の提案を聞くという心構えが大事です。
そのため、自分の分析に対して建築会社の考えはどうか、比較する意識を忘れてはいけません。 自分の考えを答え合わせするつもりで、建築会社の提案を聞いてみるといいです。
4.親身になって相談に乗ってくれる
アパート建築会社を選ぶ際は、「不安や疑問に親身な姿勢か」も検討材料のひとつ。 そもそもあなたは、こんな疑問や不安がないでしょうか。
- 「アパート経営で破産」なんて聞くけど大丈夫かな……
- しっかりアパートローンを返せるか不安……
- 日本は人口減少が進んでるし、空室が増えるのでは?
- 出口戦略ってなに? 将来の修繕やリフォームはどうしたらいい?
- 物件管理や入居募集、税金のことまで全部不安……
すでにアパート経営しているオーナーも、新たにアパートを建築したり、物件を手に入れたりするときは似たような不安を抱えます。アパート経営がはじめてならなおさらです。
知り合いに優秀なアパートオーナーがいるということでもない限り、最初の相談相手は建築会社になります。
「わからない」「ウチではやってない」という答えより、まず「お聞きしましょう」という姿勢であるかどうかは、建築会社選びで大事なポイントです。
5.希望する建築構造が得意かどうか
もうひとつ大事なのが、「あなたがイメージする建物と建築会社の施工プラン」の比較です。
イメージしているのと建築会社の施工実績が真逆の方向では、満足のいくアパート経営は実現しません。
前章でご紹介したとおり、アパート建築会社は「鉄骨がメイン」「木造が得意」「古民家再生に特化」とそれぞれ特徴があります。
- 鉄骨造だけしかおこなっていない会社
- 木造住宅を得意としている会社
- ローコスト建築を売りにしている会社など……
福岡市のアパート経営に限った話ではなく、希望する建築構造を請け負っているかは、当然に確認しておくべき事項です。 気になる建築会社があったら、必ずホームページを訪れて施工事例を確認するようにしましょう。
福岡市内でアパート経営は儲かるのか?
「そもそもアパート経営を福岡市ではじめたとして、収益性はどうなの? 」 あなたは、そんな疑問もお持ちではないでしょうか。
結論を申し上げると、アパート経営という視点でみた福岡市は「非常に優秀なエリア」です。 理由は「人口増加率の高さ」と「空き家率の低さ」。 詳細は後述しますので、まずは福岡市と周辺エリアについて実際のデータをご覧ください。
福岡市賃貸市場
下表は福岡県で人口が多い5市郡をピックアップした、「人口増減」と「着工数」、「共同住宅の空き家数」です。
人口(2019年) |
人口(2018年) |
増減 |
着工数 |
共同住宅の空き家率 |
|
福岡市 |
159万5,365人 |
158万2,154人 |
0.835% |
4,104棟 |
9.38% |
北九州市 |
93万9,906人 |
94万5,219人 |
▲0.562% |
2,603棟 |
19.12% |
久留米市 |
30万3,459人 |
30万4,236人 |
▲0.255% |
1,319棟 |
14.04% |
糟屋郡 |
23万2,243人 |
23万1,124人 |
0.484% |
918棟 |
5.10% |
飯塚市 |
12万6,665人 |
12万7,586人 |
▲0.722% |
461棟 |
18.42% |
参考:ふくおかデータウェブ、国土交通省 建築着工統計調査、総務省統計局 平成30年住宅・土地統計調査
福岡市は昨年に比べ1万3,000人以上も人口が増加しており、隣接する糟屋郡も増加しています。 注目すべきは共同住宅の空き家率です。
福岡県のなかでも人口規模が大きい北九州市ですら20%近くの空き家率ですが、福岡市は10%未満。糟屋郡にいたっては、なんと5%というたいへん低い空き家率です。 住宅着工数が5,000棟近くありながら低い空き家率という点は、福岡市のアパート経営で見逃せない点。住宅需要の高いエリアと言ってよいでしょう。
福岡市と近隣の4市町を比較
明らかな人口増加と空き家率の低さが際立つ福岡市ですが、よい影響は福岡市周辺エリアに波及しています。
人口(2019年) |
人口(2018年) |
増減 |
着工数 |
共同住宅の空き家率 |
|
福岡市 |
159万5,365人 |
158万2,154人 |
0.835% |
4,104棟 |
9.38% |
糸島市 |
9万8,224人 |
9万8,032人 |
0.196% |
565棟 |
13.27% |
那珂川市 |
5万145人 |
5万221人 |
▲0.151% |
31棟 |
11.06% |
春日市 |
11万1,169人 |
11万1,080人 |
0.080% |
452棟 |
13.39% |
糟屋郡 |
23万2,243人 |
23万1,124人 |
0.484% |
918棟 |
5.10% |
参考:ふくおかデータウェブ、国土交通省 建築着工統計調査、総務省統計局 平成30年住宅・土地統計調査
上図は福岡市を囲む主な市郡。なんと那珂川市(なかがわし)以外、すべての市郡で人口が増加しています。
また全体的に共同住宅の空き家率も低く、福岡市と周辺エリアはアパート経営にもってこいのエリアと言ってよいでしょう。
福岡市の利回り相場を紹介!ワンルームとファミリー向けで比較!
安定したアパート経営を実現するには、東京や大阪など賃貸需要の高いエリアで物件の調達コストをどれだけ抑えられるかがカギ。
対する福岡市のアパート経営は、「比較的に安定したアパート経営」に期待できます。人口や空き家率も大事ですが、福岡市は「ちょうどよい利回りが想定される」のです。 そもそもアパート経営における利回りは、高すぎても低すぎてもよくありません。
利回りが高い = リスクが高い ≒ 賃貸需要がない
利回りが低い = リスクが低い ≒ 賃貸需要が高い
想定される利回りが高いということは、物件に価値がないとか賃貸需要が低いという事実の裏返し。 逆に建物の質や立地がよければ、物件を手に入れるコストが高くなるため利回りは低下します。
福岡市で想定される利回りについて、「一般財団法人日本不動産研究所」が公表する『不動産投資家調査』のデータをご覧ください。
【福岡市の期待利回り】
ワンルーム |
ファミリー |
|
福岡市 |
5.1% |
5.3% |
東京都 (エリア平均) |
4.4% |
4.4% |
期待利回りは、投資家が「このくらいの採算は取りたい」と考える利回りです。
「期待利回りが実現できるなら物件を買ってもよい」という水準でもあるね[/surfing_voice] 福岡市の期待利回りは、東京よりやや高め。
「じゃあ福岡市のアパート経営は、東京よりリスキーなの? 」と思われるかもしれませんが、そうとは言い切れません。 実際に売りに出ている収益用不動産から試算した、実質利回りの比較をご覧ください。
【東京都と福岡市の実質利回りを比較】
東京都 |
福岡市 |
|
すべて |
5.40% |
5.63% |
区分マンション |
5.05% |
5.39% |
一棟アパート |
5.37% |
5.84% |
一棟マンション |
5.24% |
― |
2020年1月時点で、「LIFULL HOME‘S 見える!賃貸経営」に掲載されているデータで試算して見ました。
データは、表面利回りから管理費20%を差し引いた実質利回り。 福岡市の利回りは、東京都と比較して大きな差がないのがおわかりいただけるでしょう。
言い換えると、福岡市は東京都と同じくらいの賃貸需要が期待できると言えるのです。
アパート経営を福岡市ではじめる際の強み
福岡市は、これまでに多くのメディアで取り上げられるほど、たいへん人気のある地域。 人口増加をはじめとして、福岡市は多くの「日本一」を獲得しているためです。
アパート経営の視点でみた福岡市は、人口増加が大きな強みですが、ほかにも不動産投資としての魅力があります。
1.特設サイトが作られるほど福岡市はNO.1が多い街!
福岡市は、ウェブサイトで「福岡市がNO.1」という特設コーナーまでつくってしまうほど日本一の多い街。 福岡市のNO.1を一部ご紹介しますが、きっとあなたも魅力に思えるNO.1があるはずです。
【福岡市のNO.1】
- 物価の安さ
- ビジネスマンが選ぶ住みよいまち
- 政令市における若者(10代・20代)の割合
- 通勤・通学の時間と利便性
- 在留外国人の伸び率
- 国際空港から都心までのアクセス時間
- スポーツが楽しめるまちランキング
- 夏祭りの集客ランキング
- 水質のよい海水浴場の数
- ワインの年間購入数量、ワイン店の数
- ヨガ教室・レストラン・婦人服店の数
- スイーツの店舗数と価格など……
アパート経営において街の人気は重要な要素。特に福岡市の「国際空港から都心までのアクセス時間」では、世界44都市のうち4位に選ばれたことがあるほど交通の利便性がよい街です。
2. 福岡市の再開発「天神ビックバン」が熱い!
さらに、福岡市は再開発からも目が離せません。
再開発プロジェクトの名前は「天神ビックバン」。 福岡市は天神駅を中心とした広いエリアの再開発に着手。 雇用創出を目的としてビル30棟を建て直し、東京ドーム20個分ほどもある広いエリアで土地や道路の整備計画を進めています。
画像引用:福岡市 天神ビッグバン
福岡市は天神ビッグバンにより、雇用者数は2.4倍、経済波及効果は年間8,500億円に上ると試算しています。 天神ビッグバンの完了は2024年が目標です。アパート経営でもっとも熱い街と言っても過言ではないほど、福岡市は今注目のエリアなのです。
3. 福岡市は人口増加数ランキングで3位!
そして、忘れてはならないのが福岡市の人口増加。福岡市における人口増加のメリットは、前章で簡単にお伝えしましたが、実は福岡市は全国の市区町村で非常に高い人口増加率を誇っています。
事実、平成30年に公表された1,752の市区町村で人口増加数1位、平成31年度においても3位という高い人口増加数をキープしている状況です。
出典:厚生労働省 人口動態調査
さらに福岡市は、一極集中が進む東京よりも人口減少のスピードが緩やかという事実もあります。
東京都ですら2025年以降から人口は減少しますが、福岡市は2030年まで人口が増えると予測されています。 今からアパート経営をはじめるなら、人口増加数の多い福岡市は手堅いエリアと言えるでしょう。
福岡市でアパート経営をはじめる場合のポイント
とにかく魅力の多い福岡市ですが、アパート経営では「エリアの選択」と「物件の間取り」には注意しなければいけません。
福岡市が人気なのは今にはじまったことではなく、すでに多くの不動産投資家が参入しているため、供給過剰と言われている側面もあるのです。 最後に、アパート経営を福岡市ではじめるポイントを含め、狙うべきエリアを解説します。
福岡市内でアパート経営をはじめる際に注目すべき地域
福岡市は全7区で構成されています。それぞれの特色をご覧ください。
博多区 |
駅や空港、国道などがあるビジネスエリア |
中央区 |
博多区に隣接し商業施設や娯楽施設が多いエリア |
東区 |
大学が多く福岡市内で人口がもっとも多いエリア |
西区 |
海と田園のあるファミリー層向けの住宅エリア |
南区 |
住宅地と商業地の両方があるエリア |
城南区 |
落ち着いた雰囲気の住宅街であり公営団地が多いエリア |
早良区 |
下町感と高級住宅街の雰囲気をあわせ持ったエリア |
博多区と中央区はビジネス街のため、人が住むというより「働く街」と考えたほうがよいでしょう。 そのため、ほかの5区が住宅エリアとしてアパート経営に向いた地域と言えますが、注意したいのが東区です。
東区は大学が多く、もともと福岡市内で人口が多いエリア。よってワンルームのアパート経営ではライバルが多すぎて差別化で苦労するでしょう。 すると「西区」「南区」「城南区」「早良区」の4区が候補になりますが、狙い目は「西区」「早良区」「城南区」です。
住宅総数 |
空き家数 |
人口密度(㎢あたり) |
|
博多区 |
133,940戸 |
13,820戸 |
7,615人 |
中央区 |
109,690戸 |
9,480戸 |
13,016人 |
東区 |
107,400戸 |
13,780戸 |
4,556人 |
西区 |
59,540戸 |
3,570戸 |
2,513人 |
南区 |
87,940戸 |
7,540戸 |
8,471人 |
城南区 |
47,040戸 |
7,240戸 |
8,262人 |
早良区 |
66,090戸 |
5,660戸 |
2,286人 |
参考:福岡市 区制概要、総務省統計局 平成30年住宅・土地統計調査
西区と早良区、城南区の3区は住宅数がそこまで多くありません。 特に西区は宅地開発や商業施設の進出があり、人口が増えてきているエリア。
空き家数も少なく、人口密度も低い値ですので、福岡市で今狙うなら西区一択と言っても過言ではないでしょう。
地域によりワンルームとファミリーを選択
とはいえ、福岡市は西区以外に商機がないわけではありません。福岡市自体が賃貸経営の激戦区ですが、エリア別でワンルームとファミリータイプ物件の割合をみてみましょう。
ご覧のとおり、どのエリアもほぼワンルームが非常に多いのがわかります。
つまり福岡市のアパート経営では、ワンルームでの勝負がむつかしいのです。 すると前述の西区や城南区、早良区といったエリアでのファミリータイプが検討できます。 特に西区と城南区で夫婦世帯、子育て世帯に好まれる24畳(約37㎡)以上の住宅が多くない点は、戦略に組み込んでみるとよいでしょう。
結論として福岡市のアパート経営は、博多区と中央区を除いた5区で物件タイプを見極めながら、差別化を図っていくというのが大筋の戦略となりそうです。
まとめ
福岡市は、アパート経営ではライバルが多いエリア。そのため今回ご紹介した建築会社選びやデータ、地域特性などをもとに差別化を必ず考えなければいけません。 今回解説した大事なポイント3点をおさらいしておきましょう。
- 自分の希望が満たせる建築会社を選ぶ
- 福岡市の賃貸市場に対して戦略を練る
- 福岡市7区で異なっている地域特性を知る
福岡市は、「人口増加」と「高い賃貸需要」という点を押さえられれば、アパート経営でそうそう失敗することはないでしょう。
ただし「福岡市」と一括りに考えてはいけません。 7区それぞれの特徴に対する戦略を練っていくのが、福岡市のアパート経営でたいへん重要なファクターとなります。