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室蘭市のアパート経営に強いおすすめ会社10選!選びかたや室蘭の特徴も学んで投資の失敗を防ごう


北海道のアパート経営といえば、どうしても札幌市を思い浮かべがちですが、実は「室蘭市」もおすすめのエリア。 室蘭市は北海道のなかでも雪が少ない地域であり、「北の湘南」といわれるほど穏やかな気候の街といわれています。


ほかにも住みやすさの要素が詰まった室蘭市ですが、大事になるのはエリアの見極めです。


アパート経営を有利にするため、「あぱたい」では室蘭市の地域特性や勝負すべきエリアを調査しました。周辺エリアと比較しつつ、室蘭市でおすすめの間取りタイプや家賃水準も解説します。


最後までお読みいただければ、室蘭市のアパート経営でカギとなる要素がみえてくるでしょう。


目次[非表示]

  1. 1.室蘭市のアパート経営に強い会社10選
    1. 1.1.大手で安心感重視!アパート経営に強い有名な会社5選
      1. 1.1.1.1.スウェーデンハウス株式会社
      2. 1.1.2.2.住友林業株式会社
      3. 1.1.3.3.ミサワホーム株式会社
      4. 1.1.4.4.大和ハウス工業株式会社
      5. 1.1.5.5.積水ハウス株式会社
    2. 1.2.地域密着型!地元のアパート経営に強い会社5選
      1. 1.2.1.1.株式会社住まいのウチイケ
      2. 1.2.2.2.東陽ハウス株式会社
      3. 1.2.3.3.株式会社宇佐美建設
      4. 1.2.4.4.有限会社北翔建設
      5. 1.2.5.5.津田建設株式会社
  2. 2.アパート経営で失敗しないための建築会社の選びかた
    1. 2.1.1. 大手企業のメリット・デメリット
    2. 2.2.2. 地域密着型企業のメリット・デメリット
    3. 2.3.3. 根拠のある提案をしてくれる
    4. 2.4.4. 親身になって相談に乗ってくれる
    5. 2.5.5. 希望する建築構造が得意かどうか
  3. 3.室蘭市内でアパート経営は儲かるのか?
    1. 3.1.室蘭市の賃貸市場
    2. 3.2.室蘭市と近隣のエリアを比較
    3. 3.3.投資利回りの相場を紹介!ワンルームとファミリー向けで比較!
  4. 4.アパート経営を室蘭市ではじめる際の強み
    1. 4.1.1. 室蘭市 空家活用促進助成金
    2. 4.2.2. 室蘭市創業支援事業補助金
    3. 4.3.3. 卸売市場にショッピングモールの建設
  5. 5.室蘭市でアパート経営をはじめる場合のポイント
    1. 5.1.室蘭市内でアパート経営をはじめる際に注目すべき地域
    2. 5.2.地域によりワンルームとファミリーを選択
  6. 6.まとめ




室蘭市のアパート経営に強い会社10選

アパート経営を室蘭市で検討する際、まず大事になるのが「どの会社でアパートを建築するか」です。 中古アパートでアパート経営をはじめるのも手ですが、室蘭市は特に差別化が重要になるエリアのため新築も検討したいところです。



大手で安心感重視!アパート経営に強い有名な会社5選


建築会社を選ぶなら「大手建築会社」「地元密着型企業」のふたつにわけて検討しましょう。 最初にご紹介するのは大手建築会社。数多くある建築会社から室蘭市に対応した5社を厳選しましたので、ご参考になさってください。



1.スウェーデンハウス株式会社

スウェーデンハウス公式サイトトップページ

公式サイト:https://www.swedenhouse.co.jp/


大手建築会社で最初にご紹介したいのが、「スウェーデンハウス株式会社」。 スウェーデンハウスの強みは、なんといっても高断熱、高気密の木造という点。もともと北海道エリアのニュータウン開発をキッカケに成長した会社であり、寒い地域に適した建築が得意なのです。


また日本ではあまり多くない木製サッシや3層ガラスの窓も特徴です。 オリコン顧客満足度ランキングで6年連続1位というのも見逃せないポイント。北海道で新築アパートを建築するなら、スウェーデンハウスは真っ先におすすめしたい会社です。  



2.住友林業株式会社

住友林業のトップページ画像

公式サイト:https://sfc.jp/


大手の建築会社で木造といえば、「住友林業株式会社」も外せません。 森林事業が住友林業の発端であり、木造住宅においては建築業界で代表的な会社です。


女性目線で考えられたデザイナーズアパートも得意としており、防犯や遮音性でもすぐれた品質の建物を建築できます。 戸建住宅を多く建築してきたノウハウを活かし、ファミリーでも快適に過ごせる空間づくりができるのも特徴のひとつ。


後述しますが、室蘭市は特にファミリータイプの物件が有利。寒い地域に最適なファミリータイプの木造アパートなら、住友林業で検討してみてはいかがでしょうか。  



3.ミサワホーム株式会社

ミサワホームのトップページ画像

公式サイト:https://www.misawa.co.jp/


寒い地域に最適な大手建築会社なら、「ミサワホーム株式会社」もおすすめです。 ミサワホームはマイナス60℃という極寒の南極で基地を建設した実績があり、その技術は実際に住宅建築にもいかされています。


ジェット機や車をつくるのと同じ「モノコック構造」により建物を一体構造化することで、断熱性はもちろん耐震性にもすぐれた建築を実現しています。 寒い地域のアパート経営と考えると、ミサワホームの建築技術もぜひ検討してみたいところです。  



4.大和ハウス工業株式会社

大和ハウス工業株式会社

公式サイト:https://www.daiwahouse.co.jp/


やはり大手建築会社なら、「大和ハウス株式会社」も選択肢に入れたい会社。 大手建築会社のなかでも北海道に3つの事業所と出張所を構えており、戸建て住宅だけでなく賃貸住宅やセカンドハウス、リフォーム事業など実に幅広い分野で事業を展開しています。


大和ハウスは木造の新築だけでなく、RC造や古民家再生も手掛けている会社です。もちろんデザイン性や建築技術も高い品質を誇っています。


室蘭市でのアパート経営をよりハイクオリティにするなら、大和ハウスも検討してみてはいかがでしょうか。  



5.積水ハウス株式会社

積水ハウス株式会社のトップページ

公式サイト:https://www.sekisuihouse.co.jp/


デザイン、品質、技術では右に出るものなしといっても過言ではないのが、「積水ハウス株式会社」。 重厚感のある鉄骨系住宅がメインの会社ですが、住宅だけでなく医療施設や高齢者向け住宅も手掛けているため、入居者に安心安全の快適な住まいを提供してくれます。


賃貸住宅のブランド「シャーメゾン」も有名ですが、実は賃貸経営サポートも充実しているのが積水ハウスの特徴です。 建物のデザインは誰もが目を引くレベル。高級感にこだわるなら、積水ハウス一択といっても過言ではないでしょう。  



地域密着型!地元のアパート経営に強い会社5選


「やっぱりアパートを建築するなら地元の会社がいい! 」 実は室蘭市、建築会社が非常に少ないエリアです。そこで、室蘭市のアパート経営でおすすめできる地元密着型の会社を調査しました。 室蘭市に対応した地域密着型企業を5社ご紹介します。



1.株式会社住まいのウチイケ

住まいのウチイケトップページ画像

公式サイト:https://www.uchiike-home.co.jp/


室蘭市に住む人なら、建築会社として真っ先にあげるといっても過言ではないのが「株式会社住まいのウチイケ」です。 室蘭市に常設のモデルハウスも設置しており、「これぞ寒冷地の住まい」と誰もが納得する温もりのある木造住宅が特徴


また高気密、高断熱ながら建物価格1,500万円以下のコンパクトハウスも手掛けているため、高い建築技術を持っているのがわかります。


寒い土地で重要になる省エネルギー性能を実現するエコハウスも得意としており、室蘭市のアパート経営でぜひおすすめしたい建築会社です。



2.東陽ハウス株式会社

東陽ハウス株式会社のトップページ画像

公式サイト:https://www.toyohouse.jp/


北海道内で賃貸住宅の施工実績10位を誇るのが「東陽ハウス株式会社」。 戸建て住宅はもちろん、アパート経営に特化した住宅建築も得意としており、市場調査や資金計画、入居募集までワンストップのサービスがウリです。


デザイン性にもすぐれ、室蘭市と登別市を中心に不動産事業を手掛けている東陽ハウス。アパート経営で頼りにしたい会社のひとつです。  



3.株式会社宇佐美建設

宇佐美建設のトップページ画像

公式サイト:http://usamikensetu.co.jp/


戸建て住宅をはじめとして、集合住宅や店舗、ローコスト住宅と幅広く建築を請け負っているのが「株式会社宇佐美建設」。 宇佐美建設の特徴ともいえる「2×6(ツーバイシックス)工法」で、高耐久性がある住宅の建築を実現。まさに地震や台風といった災害から家族を守るシェルターの役割をします。


また寒冷地で重要な断熱性や省エネ性能でも高い技術を有しており、施工実績も多い会社です。 宇佐美建設は地元密着型企業としてフットワークの軽いアフターメンテナンスにも力を入れています。


室蘭市のアパート経営なら宇佐美建設も検討してみてはいかがでしょうか。  



4.有限会社北翔建設

北翔建設のトップページ画像

公式サイト:https://e-hokusho.net/


注文住宅や二世帯住宅、三階建てにリフォーム、リノベーション住宅までさまざまな建築を手掛けているのが「有限会社北翔建設」。


なんと建築する建物すべてにおいて省エネ住宅と長期優良住宅を標準仕様としており、防犯性にもすぐれた建物を実現しています。また資金計画や施工プランの作成は、施行主が納得いくまで何度でも修正すると断言するほど。 施行主と入居者の両視点による、暮らしやすい住まいを建築しているといえるでしょう。


室蘭市と隣接する登別市と伊達市が対応可能エリア。地域密着型の建築会社として選ぶなら、北翔建設も選択肢に入れるべき建築会社です。  



5.津田建設株式会社

津田建設のトップページ画像

公式サイト:http://tsuda-h.net/


室蘭市に本社を構え、賃貸住宅だけでなく規格住宅やリフォーム事業も手掛けている「津田建設株式会社」も室蘭市のアパート建築で検討したい会社です。


津田建設がおこなう健康住宅事業では、竹炭入り清活畳や漆喰壁、音響熟成木材といったクリーンな建材を採用。また雪国で重要な垂直にかかる荷重にも耐えられるトラス工法の採用により、壁の少ない開放的な住まいづくりを実現しています。


これまでに多くの賃貸住宅の建築実績がある津田建設も、室蘭市のアパート経営では外せない建築会社です。  



アパート経営で失敗しないための建築会社の選びかた


さすがに10社も建築会社を紹介されると、あなたも「どの会社がいいの? 」と疑問が湧くでしょう。 実は建築会社選びでは、4つのポイントがあります。


  • 大手企業か地元密着型の建築会社か
  • 提案内容に根拠があるか
  • 親身な対応をしてくれるか
  • イメージする建築構造にあった会社か


4つのポイントさえ押さえれば、建築会社選びで迷うことはないでしょう。



1. 大手企業のメリット・デメリット


すべての会社に該当するわけではありませんが、大手企業のメリットは以下のとおりです。 


【大手企業のメリット】

  • 高い建築技術とデザイン性
  • 管理や入居募集も一括してお任せできる
  • 修繕の保証やアフターサービスが充実
  • 提案されるプランが合理的でわかりやすい
  • 融資を受けるときの信頼がアップする
  • 倒産リスクが低い


資本力や建築技術、アフターサポートの面では大手企業が有利なのは間違いありません。 ただし大手企業だからこそ柔軟性に欠け、不親切と思えてしまう部分があるのも事実です。



【大手企業のデメリット】

  • 建築費がとにかく高い
  • 限られたプランやブランドの建築しかできない
  • 個別の要望に柔軟な対応は期待できない
  • 地域特性に対する知識や理解が乏しい
  • 問い合わせや相談がたらい回しにされる


大手だからこそ、実際に建築したオーナーのネガティヴな口コミや悪評をみかけることも少なくありません。 あなたがアパート経営にオリジナリティを求めるなら、大手企業での建築には注意が必要です。  



2. 地域密着型企業のメリット・デメリット


一方で地域密着型の企業は、大手企業にはないメリットが魅力的です。


【地域密着型企業のメリット】

  • 建築のコストカットがしやすい
  • 設計や間取りなどの自由度が高い
  • その他個別の要望に柔軟
  • 地元の事情に詳しく地域特性に適した建築が可能
  • 建築後もアパート経営のパートナーになり得る


アパート経営に限らず、事業のオーナーに大事な要素は、順番に「1.人」「2.モノ」「3.金」とよくいわれます。


つまり資産や経済力なども大事ですが、「建築会社や不動産会社とのつき合い」はもっと大事ということです。


地元工務店などで建築すると、大手企業と違ってつき合いが長くなる傾向にあります。アパート経営において、建築会社とつき合いを深められるのは大きなメリットなのです。 もちろん、地域密着型企業にもデメリットはあります。



【地域密着型企業のデメリット】

  • 建築技術や品質は大手が上回る
  • 各種手続きや入居募集、建物管理などは基本的に自己責任
  • 最低限の保証しか受けられない
  • 融資が特別有利になることはない
  • 経済情勢の煽りを受けやすい


ふたつめにあるとおり、地域密着型企業の場合はすべてが自己責任と考えたほうがよいでしょう。


建築技術やサービス、アフターサポートなどは、会社によって差があるため大手のように全部お任せというわけにはいきません。


また住宅の瑕疵については、少なくとも10年の保証が法律で義務づけられており、大手なら30年の保証がついているケースも多くあります。


地域密着型企業は保証内容が薄く保証期間も短いというケースがあるため、やはりイチから十まですべて自己責任と考えて臨む姿勢を崩さないほうがよいでしょう。  



3. 根拠のある提案をしてくれる


アパート建築を検討していると伝えると、どの会社も建築やアパート経営のプラン、そして資金や事業計画などを提案してくれます。 そのときに大事なのが提案内容に根拠があるかです。


不動産会社や建築会社の悪習ともいえますが、いい加減な業者は以下のような言葉でごまかすことがあります。


「家賃相場はだいたいこのくらいですね……」 「どのオーナーさんも同じようにやってますよ! 」 「実はいま、特別なキャンペーンをやってまして」


アパートを建築する会社とのつき合いで常に意識しておくべきは、「自己責任」です。 建築会社の話に嘘はなくても根拠の有無は確認しようがないため、最低でも以下の項目は自分で確認しておくようにしましょう。


  • 周辺の家賃相場
  • 入居者に好まれている設備
  • 地域特性にあった間取りか
  • 周辺の物件との差別化要素
  • 建築後の管理体制やコスト
  • 「○○保証」という言葉の裏付けと内容
  • 不要な設備と必要な設備の切りわけ
  • 入居募集や管理を任せる会社の目星


アパート経営で身につけるべき最低限の知識です。知識や情報を持っていれば、建築会社の話に根拠があるかどうか自身で判断できます。


一括で任せられるサービスがあったとしても、建築会社任せにせず必ず自分の責任でアパート経営を考えるのは忘れないようにしましょう。  



4. 親身になって相談に乗ってくれる


根拠のない話をする建築会社のなかには、オーナーに対して真摯ではない会社もあります。 そのため親身になって相談に乗ってくれるかどうかは、建築会社選びで見過ごせないポイントです。


「建ててしまえば終わり」と考える会社もあり、大手か中小企業かに関わらずサブリース問題や建築後の対応が大問題になったケースは少なくありません。 親身かどうかは人により判断は違うものの、アパート経営という視点なら見極めのポイントはあります。


  • 問い合わせから回答までのスピード
  • 無理なプランをすすめようとしていないか
  • 担当者が違っても連携が取れているか
  • 入居づけや修繕の不安に対する明確なアドバイスがあるか
  • その他アパート経営全般の相談に乗ってくれるか


建築会社は、あくまで建築が仕事です。すべてに詳しい必要はありません。 ただわからないことを「わからない」と答えるだけとか、自社に都合の悪い話は隠そうとする姿勢が見え隠れした場合は、つき合いを避けるべき業者といってもよいでしょう。  



5. 希望する建築構造が得意かどうか


あなたは前章でご紹介した建築会社が、それぞれ特徴があることに気づかれたのではないでしょうか。 アパート経営の建築会社選びでは、希望する建築構造が得意な会社かという点も重要になります。


建築会社だからといって、どんな建物でも対応できるわけではありません。会社の方針や社風、在籍する建築士などさまざまな要因により、建築会社は得意と不得意がわかれます。


  • 木造住宅にこだわりをもっている会社
  • 鉄骨や最新設備などを重視している会社
  • 戸建から公共施設まで総合的な事業を展開する会社
  • 設計を主としながら工務店と連携している会社
  • 古民家再生やリフォームに特化した会社 etc……


あなたは、どんなアパートを素敵だと感じるでしょうか。筆者は日本家屋や古民家再生の家に魅力を感じます。


ただ必ずしも入居者がオーナーと同じ目線で建物をみてくれるわけではありません。 自分がイメージする建物が得意であることはもちろん、アパート経営に有利な建築プランを提案してくれる会社を選ぶようにしましょう。  



室蘭市内でアパート経営は儲かるのか?

引用:北海道 総合振興局・振興局の一覧


室蘭市でアパート経営を検討するのであれば、まず北海道の広さを考慮したほうがよいでしょう。 北海道は日本でもっとも広い地域であることは、いうまでもありません。


そのため北海道は14の振興局で行政区画がわけられており、室蘭市が位置するのは胆振総合振興局の南部です。 結論を申し上げると、室蘭市のアパート経営は「空室対策」が最重要課題になります。



室蘭市の賃貸市場


室蘭市で空室対策が重要になる理由は、人口減と空き家率です。室蘭市は北海道のなかでも空き家率が高めで、人口減も軽視できない水準にあります。 室蘭市周辺の振興局で人口が多い「札幌市」、「小樽市」、「新ひだか町」との比較をご覧ください。


 
人口 (2019年)
人口 (2018年)
増減
着工数
共同住宅の空き家率
室蘭市
8万4,405人
8万5,807人
▲1.63%
281棟
24.92%
札幌市
195万5,457人
195万2,348人
0.16%
7,074棟
12.47%
小樽市
11万6,529人
11万8,948人
▲2.03%
322棟
25.97%
新ひだか
2万2,677人
2万3,011人
▲1.45%
63棟
20.16%


■参考:北海道 住民基本台帳人口・世帯数総務省統計局 平成30年住宅・土地統計調査


人口は札幌市が圧倒的に多く比較になりませんが、ほかの振興局エリアと比較すると室蘭市と小樽市が同じくらいの人口規模です。


ただ気になるのは共同住宅の空き家率。北海道の共同住宅空き家率は平均で16.55%ですが、もともと北海道は空き家率がそう高い地域ではありません。


対する室蘭市は全国平均や北海道平均より共同住宅の空き家率が高く、道内に51ある市町のなかで17番目に高い水準なのです。


では室蘭市に隣接するエリアと比較したらどうかをみてみましょう。  



室蘭市と近隣のエリアを比較


室蘭市の空き家率や人口減は、やはり周辺エリアと比較してもあまり優位な状況とはいえません。


 
人口 (2019年)
人口 (2018年)
増減
着工数 (居住用住宅のみ)
共同住宅の空き家率
持ち家率
室蘭市
8万4,405人
8万5,807人
▲1.63%
227棟
24.92%
55.45%
登別市
4万8,395人
4万8,852人
▲0.94%
171棟
28.03%
66.30%
伊達市
3万4,365人
3万4,772人
▲1.17%
114棟
15.05%
65.00%
白老町
1万6,981人
1万7,314人
▲1.92%
26棟
98.48%
76.96%


■参考:北海道 住民基本台帳人口・世帯数総務省統計局 平成30年住宅・土地統計調査


白老町はもともと共同住宅数が非常に少なく持ち家率が高いエリアのため、空き家率も高くなっています。 登別市や伊達市の持ち家率も低くありませんが、ゆえに伊達市の空き家率の低さが目立っている状況です。 逆に室蘭市は持ち家率が50%台で空き家率も高い状況。


やはりアパート経営を室蘭市ではじめるなら、空室対策が重要になるのは間違いないでしょう。  



投資利回りの相場を紹介!ワンルームとファミリー向けで比較!


ではあなたにもうひとつ、実際に室蘭市でアパート経営をはじめたあとの投資利回りもご紹介します。 ただ実は、室蘭市を含めた周辺エリアの物件数や関連情報は非常に少ない状況です。


そのため、室蘭市のほかに「登別市」、「伊達市」、「白老町」の物件を含めて表面利回りを調査しました。 北海道の中心地である札幌市、そして室蘭市の比較対象として人口が多い小樽市との比較をご覧ください。


 
表面利回り (平均)
売り物件数 (収益用不動産)
賃貸物件数
札幌市
9.89%
946件
55,151
小樽市
14.51%
58件
2,531
室蘭市 登別市 伊達市 白老郡
14.90%
23件
133


■参考:楽待不動産・住宅情報サイトLIFULL HOME'SLIFULL HOME‘S 見える!賃貸経営


あなたは賃貸需要の高い地域ほど利回りが低くなり、賃貸需要が低いエリアほど利回りは高くなるのをご存知でしょうか。


賃貸需要が高いと物件価格も高くなるため、家賃収入による利益率が下がるのです。 札幌市は不動産投資の激戦区といわれているだけあり、利回りが低めです。対する室蘭市は、比較対象である小樽市より投資利回りは高いのがわかります。


室蘭市の賃貸需要は周辺エリアより低いということができ、ここでもやはり空室対策の重要性が浮き彫りになった形です。でも室蘭市のアパート経営にまったく旨味がないわけではないです。エリアの選択や市の取り組みを活用すれば、十分勝算があります。



アパート経営を室蘭市ではじめる際の強み


あなたは室蘭市における賃貸市場の状況をみて、空き家率がもっとも気がかりではないでしょうか。 アパート経営を室蘭市ではじめるなら、空室対策が重要になるのはたしかです。


ただ統計上の空き家と空室率は必ずしも一致しません。相続放棄された戸建や老朽化した店舗やビルも含まれるためです。また室蘭市の特徴や市の取り組みをみれば、空き家についてネガティヴに考えすぎる必要もないでしょう。


室蘭市も空き家についてはシビアに考えており、しっかり対策が講じられているのです。



1. 室蘭市 空家活用促進助成金


室蘭市がおこなっている空き家対策のひとつが、空家活用促進助成金です。 空家活用促進助成金は室蘭市に居住している、または居住を予定する人などが対象の空き家解体やリフォームの費用を助成する事業です。 空家活用促進助成金は3つの事業で構成されます。


 
空家バンク解体助成事業
空家リフォ-ム助成事業
老朽空家等活用支援助成事業
助成内容
室蘭市の空家バンクに登録している空家を購入し 解体するときの解体費用
自分が住むために購入する 空き家の購入費用
危険な空き家を解体するための 解体費用
助成対象の空き家
  • 室蘭市の空家バンクに 登録されている物件
  • 北海道宅地建物取引業協会 室蘭支部の媒介により 取得する空家など
  • おおむね2年以上の居住 その他の使用がない空家
  • 昭和56年6月1日以降に建築された 耐震改修工事がされていない空き家
  • 居住誘導区域内に位置すること
  • 倒壊などの危険性が高いと 市が認める空家
  • 公売等や無償譲渡で 土地とあわせて取得した 空家など
助成対象者
  • 対象空家等を解体する人
  • 室蘭市内に居住している者 または居住を予定している人
  • リフォームエ事をおこなって 対象の空家を自分の居住用とする人
  • 室蘭市内に居住している者 また居住を予定している人
  • 対象の空家から直線距離で おおむね1 km以内に 居住する人
  • 法人または対象の空家がある 町内会および自治会
  • 近隣住民等の安全・安心な 居住環境の確保を目的に 空家を解体する人
  • 室蘭市内に居住している人
跡地の利用条件
空き家を解体後に住居、店舗、事務所 駐車場、田畑などとして活用すること
空家を解体後10年間は 売却や有料駐車場など 営利目的で使用や 再建築しないこと
助成金
  • 助成率1/2
  • 50万円上限
  • 助成率1/5
  • 100万円上限
  • 市内業者にリフォーム依頼する場合 20万円加算
  • 助成率9/10
  • 150万円上限


解体費用は、30坪程度の建物でおおむね100~120万円。空家バンク解体助成なら最大50万円まで助成されます。室蘭市は空き家対策を早い段階からはじめている自治体で、毎年数件ながら制度の活用事例もあります。


室蘭市の建物つき土地を購入して住む予定、または室蘭市に移住して空き家を活用したいと考える人はぜひ利用していただきたいおすすめの制度です。  



2. 室蘭市創業支援事業補助金


空き家対策とあわせ、室蘭市には「室蘭市創業支援事業補助金」の制度もあります。 室蘭市創業支援事業補助金も3つの事業で構成されており、室蘭市に住む人が起業するときの費用に対し補助金が支給されます。


 
空き店舗出店改修補助金
市内創業家賃支援補助金
自宅開業備品購入補助金
助成内容
空き家を改修して店舗を構えるときの 改修費用を補助
事業を営むための賃貸物件の 家賃を補助
自宅の一部を店舗にして開業する際の 備品購入費を補助
助成対象者
室蘭市内に住所がある人
室蘭市内に住所がある人
室蘭市内に住所がある人
補助要件
  • 室蘭市内の空き店舗を借りて 改修工事をすること
  • 継続的に経営をおこなう具体的な 事業計画を有すること
  • 店舗面積が1,000㎡以下であること
  • 1週間あたり5日以上営業すること
  • 商店街振興組合等に加入すること
  • 商工会議所への加入すること
  • 改修工事を市内業者に発注すること
  • 市内の既存店舗からの 移転でないこと
  • 市税を滞納していないこと
  • 継続的に経営をおこなう 具体的な事業計画を有すること
  • 市税を滞納していないこと
  • 商工会議所への加入すること
  • 継続的に経営をおこなう 具体的な事業計画を有すること
  • 市税を滞納していないこと
  • 店舗が居住スペースと 明確に分離されていること
補助金
【商店街内の場合】 上限150万円として改修工事費用の1/2以内 【商店街以外の場合】 上限75万円として改修工事費用の1/2以内
上限5万円として家賃の1/2以内 (最大12ヶ月間)
上限20万円として事業を営むための 備品購入費1/2以内


■参考:室蘭市創業支援事業補助金


いずれも室蘭市に住所のある人が対象ですが、室蘭市は移住支援もおこなっているため室蘭市に移住して新たに事業をはじめる場合に活用できます。


アパート経営の視点で考えるなら、賃貸の条件として事務所利用可にすることで一定の需要を見出せる可能性があるでしょう。  



3. 卸売市場にショッピングモールの建設


ここまでご紹介した室蘭市の制度は、すべて室蘭市に住む人が対象です。 「室蘭市に住む人以外にアパート経営のメリットはないの? 」 あなたはそんな風に思われているかもしれませんが、そんなことはありません。


室蘭市には有名チェーンの総合スーパーと卸売市場があります。実はこのたび卸売市場の移転が決まり、跡地に総合スーパーが移転してショッピングモールとしてリニューアルすることになったのです。


北海道建設新聞社のイオン新室蘭店移転の記事

引用:北海道建設新聞 kensin


移転後の総合スーパーは現在の4~5倍の広さになるようです。映画館や飲食店、そのほか娯楽施設やお店などが入る予定です。移転完了は2023年と先ですが、逆に周辺の土地でアパート経営を検討するなら今がチャンスになるでしょう。  



室蘭市でアパート経営をはじめる場合のポイント


冒頭でお伝えしたとおり、室蘭市は北海道のなかでも降雪量が少なく気候が穏やかな街として有名です。 ただ室蘭市は気候だけでなく、「住みやすさ」でも高い評価を得ている街でもあります。


2019年に東洋経済新報社が公表した「住みよさランキング2019」では、なんと北海道エリアで室蘭市が1位! 


住みよさを決める偏差値も812都市中で高い水準となっています。

  • 快適度:9位
  • 気候:29位
  • 人口当たり都市公園面積:41位
  • 人口当たりの病床数:48位
  • 交通事故件数:69位
  • 飲食店数:45位
  • 事業所当たり売上高:76位


参考:東洋経済新報社 「住みよさランキング2019」関東&北海道東北編


では室蘭市でアパート経営をはじめるなら、どのエリアに絞るべきか解説します。



室蘭市内でアパート経営をはじめる際に注目すべき地域


まず室蘭市のアパート経営は、東室蘭駅から鷲別駅のエリアがベスト。スーパーやコンビニをはじめとして、病院や学校、幼稚園などの施設が多いためです。


そのほかのエリアも駅前なら賃貸経営の商機は見込めますが、室蘭市の北側はほとんどが山のためどうしても室蘭本線の南東側エリアに絞られてきます。


引用:国土地理院 地理院地図


特に前章でお伝えした総合スーパーは、鷲別駅の南側にある東京ドームの約1.5倍にあたる敷地に建設されます。



引用:国土地理院 地理院地図


室蘭市のアパート経営はかなり狭いエリアで検討していくことになりますが、逆にいえば限られた範囲で集中して検討できるのはひとつのメリットといえるでしょう。  



地域によりワンルームとファミリーを選択


東室蘭駅と鷲別駅で検討するアパート経営ですが、ファミリータイプの物件なら室蘭本線の北西側がよいでしょう。幼稚園や学校が北西側に集中しているためです。


ではワンルームはどうかというと、実は室蘭市はあまりワンルームに向いたエリアとはいえません。単身者の多い20~30代の人口は札幌市に集中しているためです。



出典:平成27年国勢調査国勢調査


20代から30代までの人口は登別市や伊達市より若干ながら多めですが、それでも札幌市と比較すると単身者向けの賃貸住宅需要は低いことが予想されます。


それでもワンルームで勝負したいと考えるなら、中心的な駅である東室蘭駅に近い場所がいいです。スーパーや家電量販店などの商業施設や生活に必要なインフラが鷲別より多いです。


だし家賃設定には注意が必要です。 室蘭市は北海道の平均や周辺エリアと比較すると、家賃が低め。実際にリビングや居室などだけでみた1か月あたり家賃を比較すると、周辺エリアに対して室蘭市の家賃は低い水準にあります。


室蘭市のアパート経営は、いかに物件を安く取得するかもカギになるでしょう。



出典:総務省統計局 平成30年住宅・土地統計調査


ファミリータイプの物件のほうが賃貸需要は見込めるためメゾネットタイプにする、場合によっては高齢者向け住宅なども検討してみるとよいでしょう。


なおメゾネットアパートの魅力を以下記事で解説していますので、室蘭市のアパート経営を検討する際の参考にしてみてください。>>アパート経営ならメゾネットを選べ!デザイナーズアパートとしての魅力や建築費を解説 



まとめ

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  • 空き家率が高いため十分な賃貸需要のリサーチと空室対策が重要
  • 室蘭市の制度や空き家を活用して安く物件を取得できないか検討する
  • 室蘭市のアパート経営は東室蘭駅と鷲別駅のエリアがベスト
  • ワンルームよりファミリータイプの運営がベター


室蘭市は地域の高齢化や空き家の対策に積極的であり、移住支援や創業支援もおこなっています。そのためワンルームに決して需要がないとは言い切れません。


特に東室蘭駅から1~2駅行くと、夜景の観光スポットとして有名な工場エリアがあります。働く人の住居として、一定の需要も見込めるはずです。


今回解説したポイントをベースにして入居づけをより有利にする工夫ができれば、室蘭市で安定したアパート経営を実現できるでしょう。



不動明師
不動明師
賃貸管理&売買仲介経験20年。アパート新築、購入、仲介、リノベーション、大規模リフォームに携わり、自身でも2棟のアパートを所有する不動産オーナー。宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士の資格を有し、不動産経営者に対して役立つノウハウを共有している。

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