【アパート経営にかかる修繕費の目安】屋根等15の費用と築30年アパートの試算
アパートって何十年も経ったら、ものすごく維持費が掛かるのかなあ!? と、アパート経営をしている人なら、誰でも不安に感じたことがあるのではないでしょうか。 でも大丈夫です。 アパート経営に必要な修繕費の目安を知って、事前に長期修繕計画を作成しておけば恐れることはありません。
- どんな修繕工事が必要?
- いくらくらいかかるの?
- いつ支払いが発生するの?
- 誰が費用を負担するの?
あなたが知りたい、修繕費の疑問に関して、「あぱたい」がくわしく解説していきます。これからの健全なアパート経営に役立ててください。
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目次[非表示]
- 1.アパート経営に必要な修繕費の目安
- 1.1.老朽化に伴う大規模修繕の目安
- 1.2.老朽化を防ぐ小規模修繕の目安
- 1.3.退去後の原状回復
- 2.計画しておきたいアパートの修繕内容15箇所。タイミングと修繕費の目安
- 2.1.建物本体に関する工事
- 2.2.給排水管に関する工事
- 2.3.建具やその他に関する工事
- 2.4.室内の設備に関する工事
- 3.新築~築30年のアパートに掛かる修繕費イメージ
- 4.修繕の適正タイミングは点検でわかる!
- 5.アパートの原状回復の工事内容と修繕費用の目安
- 5.1.壁・天井のクロス張り替え
- 5.2.畳・カーペット・フローリング張り替え
- 5.3.ふすま・障子の張り替え
- 5.4.クリーニング
- 6.アパート維持には修繕積立金が必須
- 6.1.修繕積立金は経費になる?
- 7.まとめ
- 7.1.この記事を読んだ方に人気のお役立ち資料
- 7.2.その他の人気記事
アパート経営に必要な修繕費の目安
アパートは年月の経過により、アパートの老朽化はどうしても避けようがありません。だから、修繕が必要です。 もし、老朽化や不具合を放置すれば、借主の不満がどんどん蓄積していくでしょう。最終的には、 “空室の増加” につながってしまいます。
ですから、 “アパート経営に修繕は不可欠である” ということをまずはしっかりと頭に入れておきましょう。
老朽化に伴う大規模修繕の目安
建物が老朽化して生活に危険をおよぼさないように、建物の機能に大きく関わる部分は定期的に修繕する必要があります。 老朽化の度合いにもよりますが通常はおおよそ10〜30年周期で、大規模な修繕工事がおこなわれます。
【主な大規模修繕工事】
- 建物本体:屋根防水、外壁塗装、階段・廊下塗装
- 給排水管工事の配管替え
- 外部建具・外構工事
- 室内装備:給湯器、トイレなどの交換
また、上記で足場が必要なものは、
- 屋根防水
- 外壁塗装
- 階段工事
などになります。
修繕が必要な時期は工事によって違います。1回の足場工事でまとめて修繕ができるように、計画を作成しましょう。
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老朽化を防ぐ小規模修繕の目安
大規模修繕工事とは別に、予防的な意味を持つ小規模な修繕工事も重要です。
【主な小規模修繕工事】
- 屋根・外壁などの劣化調査
- シロアリ検査
- 耐震調査
- 住民からの要望に関する小工事
どうしても不具合が発生してから対応すればいいと考えてしまいがちです。しかし、定期的な調査や小工事は、将来発生する大規模修繕工事のコストダウンにつながります。
きちんと建物を保守する姿勢を見せることでアパートの評判が上がり、ひいては住民の定着率アップにつながるかもしれません。
外壁の調査によりひび割れなどが見つかった場合、大規模修繕工事まで待たずに素早く修理してしまったほうが、結果的に安上がりになる場合も少なくないです。
ただ、こういった判断は専門家と相談して決める必要があります。そういった意味でも5〜10年ごとの定期的な調査は重要です。
退去後の原状回復
通常アパートの退去時には、修繕工事やクリーニングをおこないます。
【原状回復のための主な修繕工事】
- 壁紙・天井のクロス張り替え
- 畳・カーペット・フローリング張り替え
- ふすま・障子の張り替え
- クリーニング
これらの工事はやらなくても重大な問題につながるわけではありません。しかし入居者の満足度をアップするためにも、きちんと実行しておきたいところですね。
計画しておきたいアパートの修繕内容15箇所。タイミングと修繕費の目安
アパートを経営していくうえで、建物の価値を維持していくことはとても重要。 空室を作らないためには、住民に住み続けたいと思ってもらうことが不可欠です。
しかし修繕には多額の費用がかかります。事前にどのような修繕工事が必要か目安を考えて、毎月修繕資金を貯蓄する必要があります。 ここでは1番金額の大きい大規模修繕工事について解説します。
建物本体に関する工事
屋根や外壁は雨水や風雪により劣化が著しく表れる箇所なので、定期的な修繕は不可欠です。 また外観がみすぼらしくなると建物のイメージが悪化して、競争力の低下を招きます。
大まかな目安として、10〜30年周期で建物本体に関する大規模な修繕が発生するとイメージしておけば、間違いないでしょう。
足場が必要な部分に関しては、足場の予算も必要になるよ。頭に入れておいてね。
1.屋根
屋根は雨水が建物内に侵入しないように、防水処理が施されていますね。防水処理はだいたい10〜15年で劣化します。
目安として、屋根材や劣化状況によりますが、15年経過時に防水塗装工事をおこなう場合は下記の費用が発生します。
・スレート屋根・面積85㎡、シリコン系塗料使用:約33万円(足場工事代込み)
出典:外壁塗装コンシェルジュ
また20年〜30年経過時には、屋根の葺き替えが必要になるかもしれません。その際は、屋根面積85㎡:約82万円(スレート材を使用)ほど予算が必要です。
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2.外壁
外壁は雨水や日差しにさらされて、劣化が目立つ箇所です。基本的に10〜15年ごとに塗装工事が必要になります。
平均的な10戸2階建のアパートで、最低でも150万円以上はかかるでしょう。
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3.雨樋
ゴミや枯葉が詰まると流れが悪くなり、大雨や積雪時に過負荷で雨樋が破損することが考えられます。 しかし通常は雨樋の全交換の必要はなく、部品の交換や塗装で修繕できる場合が多いです。
目安として、塗装がされている雨樋は、定期的(5〜10年)に塗装するほうが長持ちしますし、見た目もよくなります。 塗装の場合、工事費用は概算で5〜15万円程度ですが足場が必要な場合もあります。外壁工事と一緒におこなうと効率的です。
4.ベランダ
ベランダは雨漏れ対策として、建物とのジョイント部や床面の割れに注意が必要です。
目安は10〜15年周期で、床面の防水工事を考えなくてはなりません。あとはメンテナンスとして、5年ごとに床表面の塗装工事をしておきたいところです。 ウレタン塗装の平均的相場は、1㎡あたり3,000〜5,000円になります。
5.階段・廊下
アパートの外階段は鉄骨が多く、サビ対策として定期的に塗装しなくてはいけません。 とくに階段はサビや溶接の剥離が起きると、事故を招きかねません。
階段はおおよそ5年ごとに塗装できれば、問題は起きないでしょう。目安となる修繕費用の相場は5〜30万円。
廊下はベランダと同じように、10〜15年周期の床面防水工事・5年ごとの表面塗装を考えておいてください。ウレタン塗装の平均的相場は、1㎡あたり3,000〜5,000円ほどです。
給排水管に関する工事
給排水管はいうなれば、ライフラインです。 給水管のサビや断水などのトラブル・排水管のつまりは、ダイレクトに生活に影響します。 トラブル時の対応はもちろん、定期的にメンテナンスをして、 “使用できないという緊急事態” をできるだけ回避する努力が必要です。
6.排水管・排水桝
排水管は給水管と違い塩ビ管を使用しているため、サビによるつまりは発生しません。その代わり固形物が溜まりやすく、つまりを引き起こしやすいのです。
だいたい5年ごとを目安にメンテナンスをおこなえばいいでしょう。 排水管の洗浄費用(内部・外部共)の相場は、10戸アパートで約5万〜10万円です。
通常、排水管の交換までは必要ありません。メンテナンス用に合流点や湾曲部には排水桝が設置されていますから、桝からの高圧洗浄で十分対応できます。
7.給配水管
従来、主に使用されてきた塩ビライニング管(内部を塩ビ管でコーティングしてある配管材)は、どうしても継手部分が腐食します。
15年目を経過するころには腐食も進行しているはずです。しかし費用の兼ね合いから、30年ほど経過した時点で給配水管の全交換をおこなうことが多いです。 この場合、大工工事なども発生する場合があり、最低でも300万円以上は予算に計上しておくべきです。
また、比較的最近建築されたアパートは、ポリブデン管など錆びない新素材で配管されています。その場合は、長期計画から配管替えを省略しても問題ありません。
建具やその他に関する工事
その他以下の部分も修繕費用を忘れないようにしましょう。
- 各戸玄関ドアやサッシ・網戸などの外部建具
- 外部通路やフェンスなどの外構
8.外部建具
外部建具には、
- 住戸玄関ドア
- 共用部ドア
- パイプシャフトドア
- サッシ・網戸
などがあります。
これらは防錆対策がしっかりされていますから、10年ごとの点検と調整で十分です。 工事ごとに料金は違いますが、たとえば玄関ドアクローサーの交換費用だと、1箇所あたり15,000円ほどかかります。
普段は、住民から要請があったときに対応するというスタンスで問題ないでしょう。
9.外構
- 共用外部通路
- フェンス
- 駐車場
- 駐輪場
- 植栽
- 外部電灯
など、外構の修繕については、多岐に渡って計画を立てる必要があります。
外構は共通しておおよそ20年で補修や調整が発生します。たとえば駐車場の再舗装ですと1㎡あたり約7,000〜9,000円が目安となる相場です。
室内の設備に関する工事
室内にある設備は、毎日使用するので、劣化が激しく、故障も少なくありません。 費用と発生時期をきちんと把握しておくべきですね。
とはいえ、使用年数よりも、使われかたや個体ごとの当たり外れの要素のほうが大きいため、予測が立てづらくもあります。 迅速に対応できるように、普段から修理業者とコミュニケーションをとっておくことも大切。
10.給湯器
基本的に毎日使用するものですので、故障したらすぐに修理・交換が必要です。給湯器は10年ごとに交換する計画を立てておきましょう。 また交換の際は、不具合のあるものだけでなく、全戸一斉に取り替えたほうがいいです。そのほうが後々のメンテナンス計画を立てやすくなります。
目安として、
給湯器本体(都市ガス・20号・追い炊きつき)が、約5万円。
工賃が5万円で、合計10万円×戸数分の支払いが修繕費として発生します。
11.浴室設備
浴室に関しては、ユニットバス本体の交換はそれほど考慮しなくていいでしょう。シャワーヘッド、水洗、浴室ドアなどに不具合が出たら、迅速に対応してください。
よくある折戸タイプのドアを交換する場合、5〜10万円が相場の目安です。
12.洗面台
洗面台本体が使えなくなるトラブルよりも、水栓やタオル掛けなど付属品の不具合が多いのが特徴。
目安は、シングルレバータイプの混合水栓を交換した場合の予算は、5〜6万円程度。
13.トイレ
通常はトイレの水が流れない・排水のつまりなどの軽度なトラブルがほとんどです。便器本体の交換はあまり考える必要はないでしょう。
不具合発生時に、その都度対応すれば十分です。修繕費の目安となる予算は3,000〜10,000円。
14.キッチン
集客戦略のためにリフォームを計画している場合は、キッチン本体の交換が必要ですが、通常はそこまでは必要ありません。
水漏れや排水のつまりなどの修繕費用として、2万円ほど。
なお20年を経過するころには、ガスコンロなどの交換も視野に入れておくべきであり、10万円程度の予算は確保しておきましょう。
15.エアコン
エアコンは個体差が激しい機械です。1〜2年で故障が頻発する機械もあれば、15年以上まったく故障しないものもあります。 不具合が出たら、個別に対応するのが基本です。
交換の際は、15年をめどに全戸一斉に交換したほうが、後々のメンテナンス計画が立てやすくなります。
冷暖房タイプ(8畳用、工賃・撤去費込み)で、目安として10万円が相場。
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新築~築30年のアパートに掛かる修繕費イメージ
ここでは、実際にアパートを1棟所有した場合の修繕工事の発生時期と費用を、国土交通省の修繕に関するガイドブックをもとに、わかりやすくまとめていきます。
木造アパートの目安、1K・10戸の場合
←←スマホだと左右にスクロールします→→
発生時期 |
修繕部位・工事内容 |
修繕費用 |
新築 |
- |
- |
5〜10年 |
ベランダ・階段・廊下:塗装 室内設備:修理 排水管:高圧洗浄など |
1戸あたり約7万円(約70万円) |
11〜15年 |
屋根・外壁:塗装 ベランダ・階段・廊下:塗装・防水 給湯器など:修理・交換 排水管:高圧洗浄 |
1戸あたり約52万円(約520万円) |
~途中中略~ |
||
21〜25年 |
屋根・外壁:塗装・葺替 ベランダ・階段・廊下:塗装・防水 給湯器など:修理・交換 排水管:高圧洗浄 |
1戸あたり約80万円(約800万円) |
26〜30年 |
ベランダ・階段・廊下:塗装 室内設備:修理 給排水管:高圧洗浄・交換 外構など:修繕 |
1戸あたり約18万円(約180万円) |
合計 |
1戸あたり約174万円(約1,740万円) |
※()内1棟あたりの金額 |
1DK・1LDK〜2DK共通の特徴として、「5〜10年」「21〜25年」に修繕費用が激増しています。これらの時期に向けて、定期的な積立が不可欠です。 また、税制上の耐用年数は22年ですが、当然30年以降も修繕は必要ですので、忘れずに計画をしておきましょう。
木造アパートの目安、1LDK~2DK・10戸の場合
←←スマホだと左右にスクロールします→→
発生時期 |
修繕部位・工事内容 |
修繕費用 |
新築 |
- |
- |
5〜10年 |
ベランダ・階段・廊下:塗装 室内設備:修理 排水管:高圧洗浄など |
1戸あたり約9万円 (約90万円) |
11〜15年 |
屋根・外壁:塗装 ベランダ・階段・廊下:塗装・防水 給湯器など:修理・交換 排水管:高圧洗浄 |
1戸あたり約64万円 (約640万円) |
〜途中省略〜 |
||
21〜25年 |
屋根・外壁:塗装・葺替 ベランダ・階段・廊下:塗装・防水 給湯器など:修理・交換 排水管:高圧洗浄 |
1戸あたり約98万円 (約980万円) |
26〜30年 |
ベランダ・階段・廊下:塗装 室内設備:修理 給排水管:高圧洗浄・交換 外構など:修繕 |
1戸あたり約23万円 (約230万円) |
合計 |
1戸あたり約216万円 (約2,160万円) |
※()内1棟あたりの金額 |
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【アパート経営にかかる修繕費の目安】屋根等15の費用と築30年アパート試算>>
修繕の適正タイミングは点検でわかる!
アパートの長期修繕計画を立てても、都合よくそのとおりに進むわけではありません。 まずは定期的に点検(1年に1回程度)を実施しましょう。そうすることによって、建物の不具合を早期に発見することができます。
ピンポイントな修繕で早めに対応できれば、大規模修繕工事のコスト削減も期待できます。
できれば、専門家による本格的な劣化診断も活用したいです。また場合によっては、住民に対するヒヤリングも有効です。要望を修繕工事に組み込めば、満足度の向上につながります。
アパートの原状回復の工事内容と修繕費用の目安
アパートは、入居者の入れ替わりが必ずあります。その際に退去者は、入居したときの状態に “原状回復” して、退去しなくてはいけません。
よくトラブルになるのが、借主と大家のどちらが、原状回復工事の費用を負担するのかということです。 これには参考になる書類があります。 “借主の通常の使用による汚れや消耗は、大家が修繕費用を負担する” と、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」に明記されています。
逆を言えば、明らかな借主の過失による汚れやへこみ・傷は、借主負担になるということです。
ただし、これはあくまでもガイドラインであり強制力はありません。賃貸契約書に、退去時の費用負担についての特記事項が記載されていれば、そちらが優先されます。
壁・天井のクロス張り替え
壁と天井のクロスは面積が大きいので、汚れていると部屋の印象が著しく悪化します。 大きな傷や汚れがなくても、前入居者が長期間入居していた場合、張り替えは必ずおこないましょう。
壁・天井のクロス張り替え工事費用は、1㎡あたり1,250円が相場です。
畳・カーペット・フローリング張り替え
まず畳ですが、畳の修繕には3種類あります。
- 裏返し(設置後2〜3年):1畳あたり4,000円前後
- 表替え(いちど裏返した畳):表面だけを修繕。グレードが低い畳であれば、1畳あたり5,000〜7,000円
- 新調(10年以上経過):1畳あたり11,000円〜
次に床材がカーペットの場合、張り替えが基本。使用するカーペットのグレードにもよりますが、最低でも6畳で6万円は見ておきましょう。
最後にフローリングですが、補修で対応できる場合は、1㎡あたり1〜2万円が相場です。 張り替えには2種類あり、既存のフローリングの上に被せる方法であれば、6畳あたりの相場は6〜10万円といったところです。
フローリングを完全に張り替える場合は、当然さらに費用が高くなります。 安めのグレードのフローリングを使用しても、12〜13万円は、最低限見積もっておかなくてはいけません。
関連記事 空室対策で優先して変える内装は「アクセントクロス」7つの効果と費用を解説
ふすま・障子の張り替え
最近では和室のないアパートが増えてきましたが、和室がある場合は、ふすま・障子の張り替えも必要です。
紙のグレードにもよりますが、ふすま・障子共、1面3,000円ほど見ておけば大丈夫でしょう。
クリーニング
本来であれば、借主の過失による汚れ以外は大家が費用を払うべきです。
クリーニング費用の相場は、1LDK〜2LDKの場合、だいたい3〜5万円ほど。業者によっても料金がかなり違いますから、定期的に相場をチェックしておきたいですね。
ところが賃貸契約書に、クリーニング費用は借主が負担する旨を記載しておけば、借主に支払い義務が生じます。
借主は正直、契約時にクリーニングのことまで考えていません。いざ敷金を精算するという段階でトラブルが多発するわけです。 トラブルが発生すれば、アパートの入居率にも影響しかねません。
借主と公平に費用を取り決めるということを心がけてください。 出典:株式会社アロン お引越し前後の空室全体清掃
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アパート維持には修繕積立金が必須
残念ながら、時間の経過とともに建物は必ず劣化します。劣化を放置すれば競争力が下がり、空室が増加する危険性が高まります。 だから適正な時期にきちんと修繕工事を実施しなくてはならないのです。
ただ、修繕工事を後回しにする大家は、少なくありません。その理由のほとんどが、 “資金不足” です。
長期修繕計画を作成しているわけですから、費用が発生する時期は事前に予測できるはずです。 いざというときに資金がなくて修繕工事ができない、などということがないように、毎月きちんと修繕積立を続けていきましょう。
修繕積立金は経費になる?
建物を修繕して支払いが発生した場合には、「修繕費」として必要経費に計上できます。
実は不動産所得に対して認められている経費のなかに、「修繕積立金」という項目はありません。そして、修繕工事に対する支払いのなかでも、修繕費に計上できないものがあります。
【計上できないもの】
- 階段を新しく追加するなど、増築工事に該当するもの
- 用途変更のための改造
- 給湯器などの機械類を高品質なものに交換した場合
このように建物の価値が向上する工事は、修繕とは認められないのです。この場合は資産計上してから、別途処理する必要があります。 いずれにしても、この辺の判断は、素人にはむずかしいので、専門家に相談するのがいいでしょう。
まとめ
アパート経営をはじめたのはいいけれど、将来発生する修繕費をまったく考えていなかったために経営が行き詰まってしまうようでは、後悔してもしきれませんよね。
そういったリスクを回避するためには、なんといっても「きちんとした長期修繕計画の作成」が有効です。 修繕するときに、人気のアパート設備を導入しませんか?
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