新築でも入居者が決まらない!?原因と大家がすべき空室対策の方法
不動産投資を始め、立派な新築ができ上がり今後を楽しみにしている矢先、思った以上に入居者が決まらず焦っているオーナーもいらっしゃるのではないでしょうか?
新築となれば、建設が完了するまでに「満室御礼」となることが多く、入居希望も多数寄せられるイメージが強くあります。
しかし、現在はあちこちに賃貸アパートやマンションが建てられており、満室とならない物件も多く存在しています。 新築や築浅なのに空室が多い物件、逆に古い建物なのにいつも満室になっている物件。
このふたつの違いは一体どこにあるのでしょうか?
まずは空室が多い場合の原因について追及していきましょう。 「あぱたい」で原因をはっきりとすることで、満室へとつながるポイントが分かってくるので対策も正しく行うことができます。
目次[非表示]
- 1.新築賃貸物件の空室が埋まらない5つの原因
- 1.1.1.高すぎる賃料設定
- 1.2.2.ニーズと合わない間取り
- 1.3.3.営業力のない管理会社
- 1.4.4.近くに同じ間取りの新築物件ができている
- 1.5.5.入居可能日が引っ越しの時期とあっていない
- 2.新築の空室対策!空室ゼロを目指す6つの実践マニュアル!
- 2.1.1.周辺相場から賃料や募集条件を見直す
- 2.1.1.家賃を安く見せる工夫
- 2.1.2.入居者属性を広げる
- 2.2.2.フリーレント期間を設定する
- 2.3.3.募集図面(マイソク)を自作する
- 2.3.1.魅力の伝わる内装写真
- 2.4.4.建物、室内をきれいに清掃する
- 2.5.5.管理会社の募集活動を確認
- 2.5.1.内見状況や内見者の反応をヒアリング
- 2.6.6.仲介担当者・紹介者に謝礼金を用意する
- 3.空室の長期間放置には注意!
- 3.1.空室が続くと不動産投資は破綻する
- 3.2.設備の劣化が進む
- 3.3.入居希望者に訳アリの印象を与える
- 4.まとめ
- 4.0.1.この記事を読んだ方に人気の記事
新築賃貸物件の空室が埋まらない5つの原因
オーナーの納得する立派な新築物件を建てたとしても、なかなか入居者が決まらないと不安になりますよね。新築物件で空室が埋まらない原因には次の5つのことが考えられます。
それぞれの原因にあった対策が必要と言えます。オーナーひとりで原因を探すのではなく、建築会社の人や不動産会社、管理会社の人の意見も聞き入れながら参考にしてみてください。
1.高すぎる賃料設定
家賃の相場というのは土地の相場とも比例しており、初めの家賃設定はとても大切になります。間取りや使いやすさなども考慮して家賃を設定していきましょう。
角部屋かどうか、エレベーター機がある近くの部屋かどうか、何階にある部屋かなど、部屋の場所によってもそれぞれ家賃を細かく設定することが大切です。すべて同じ値段の部屋であれば、良い部屋からどんどん決まってしまい、不人気の部屋が残ってしまいます。
またデザイナーズマンションなどオーナーのこだわり抜いた賃貸マンションや賃貸アパートは、どうしても家賃が高くなります。
その家賃設定は、高すぎていませんか? 部屋や建物がどれだけよくても家賃が高すぎてしまうと、他の物件に入居者が流れてしまう傾向にあるのです。まずは家賃の見直しを検討してみる必要があるかもしれません。
2.ニーズと合わない間取り
建物がある立地には、ファミリー層やビジネスマンが多い地域のシングル層、高齢者が多い地域などニーズがあります。
ビジネス街であれば、ワンルームマンションなどが人気ですね。 学校やスーパーなどが近くにある場合には、ファミリー層で2LDKや3LDKなど広い部屋を希望する人が多いですね。
もし新築を建てて、家賃設定も正しいのに入居希望が少ない場合には、ニーズに合っていないことが考えられます。 建設中や建設が終了してから間取りを変えるとなると、さらなる費用が必要となるので、間取りの変更は難しいでしょう。
そのため、ニーズは建設前にしっかりと調査しておくことが必要です。
3.営業力のない管理会社
募集をお願いしている不動産や管理会社は、オーナーの信用ある会社でしょうか?
初めて賃貸経営を始める場合、付き合いの短い管理会社にお願いすることもあり、社内をしっかりと理解できていないままお願いしている家主さんもいます。 なかなか入居希望がない場合には、もしかしたら管理会社の募集方法が悪いまたは営業力がない場合があります。
募集を出すにもSUUMOやCHINTAIなどさまざまな募集サイトに登録していなければ、部屋を探す人の目にとまることがないのです。 また不動産の営業マンの力がないこともあります。
お願いする会社にきらっと光る営業マンがいるかどうかも満室になるポイントですし、今後また空室が出たときにすぐに埋めてくれるかどうかという鍵も握っています。
募集をお願いする会社について詳しく知るために、年間どれくらい契約をしているのか、他の物件の満室や空室の割合はどうか、営業の人柄などを訪問した際にリサーチしておくとよいでしょう。
また管理をお願いしない場合には、さまざまな不動産会社に募集をお願いすることができます。どうしても決まらない場合には、管理会社を変えるか管理を任せるのをやめるなどの選択を考える必要があるかもしれません。
4.近くに同じ間取りの新築物件ができている
新築を建てようと土地を購入しいざ建設を始めたときに、実は近くにも同じような間取りの新築物件ができるというケースもまれにあります。そうなると入居者の取り合いです。
新築でなくても築浅の物件や同じ間取りの物件が多いとなると、なかなか入居者が決まらない場合があるのです。入居者は新築が大好きですが、使いやすさや大きな家具を置く位置なども細かく確認していきます。
そのため新築よりも築浅の物件のほうが自分にあった部屋だと判断されれば、そちらを選んでしまいます。
もし新築を建てることが決まったのであれば、他に新築がどこに建つのか、どのような間取りを予定しているのかなど事前にリサーチしておきましょう。
5.入居可能日が引っ越しの時期とあっていない
不動産の営業をしているときに良くある事例です。新築の物件に住みたいと思っていても、会社や家族の都合で、入居可能日の前には引っ越さなければならないというケースがあります。 建設完了日は事前に設定しますね。
引っ越しの多い時期の3月末や4月上旬に完成予定にしている場合、できれば少し早めの完成予定にしておくと、入居ギリギリ間に合わない人を逃さずに入居させることができます。
ちょっとしたことですが、とても大切なことです。3月下旬の異動の多い時期を逃すと、ぱったりと部屋を探す人がいなくなってしまい、募集どころではなくなるのです。人が異動する時期なども想定して建設計画を立ててみてください。
新築の空室対策!空室ゼロを目指す6つの実践マニュアル!
新築の空室はもちろんゼロにして経営を始めていきたいものです。経営の初めから空室が続くとなると先が思いやられてしまいますね。空室ゼロを目指すために、建設中からできることをやっていきましょう。
- 周辺相場から賃料や募集条件を見直す
- フリーレント期間を設定する
- 募集図面(マイソク)を自作する
- 建物、室内をきれいに清掃する
- 管理会社の募集活動を確認
- 仲介担当者・紹介者に謝礼金を用意する
これら6つのマニュアルについてお伝えしていきます。
1.周辺相場から賃料や募集条件を見直す
周辺の相場より家賃が高い場合や、家賃で差を付けたい場合には、賃料を見直してみましょう。
もちろん、入居が決まっている人がいるときにはその人たちにばれてしまうと値下げ交渉やクレームの原因となるので注意が必要です。
敷金、礼金、更新料などの募集条件も、競合物件と比べて高く設定しすぎていないのか見直してみましょう。
家賃を安く見せる工夫
家賃を安く見せる方法もあるのでご紹介します。共益費、管理費を家賃と切り離して設定することで、ネット検索で引っ掛かりやすくなりますよ。
たとえば5万円の家賃設定にしていたものを、4.8万円の家賃と共益費2,000円にすることで、4万円台の部屋を探している人の検索にヒットします。合計金額は同じですが、どれだけ多くの人の目に物件が入るかというのはとても大切なことです。
入居者属性を広げる
新築物件やオーナーの意向で、外国人や年配者などの入居を断るケースがあります。しかし、満室にするためにも、入居者の属性は広げておいた方がよいでしょう。
近年、暴走族や借金がある人、家賃の支払いが困難である人などは保証会社がしっかりと判別し入居できないようにサポートしているので、安心して属性を広げてくださいね。
2.フリーレント期間を設定する
新築物件でフリーレント設定はあまりないのですが、最悪の場合、フリーレントを1ヶ月や2ヶ月設定することで、入居時に出費を抑えたい人(仕事を始める人や学生さん)の入居が決まることがあります。
3.募集図面(マイソク)を自作する
募集図面は管理会社が作ってくれるものなのですが、他の物件と同じ様式で作ります。少しでもお部屋を探している人の目につくように、差別化を図るためオーナー自身で作るという方法があります。
こだわった場所やおすすめポイントなどもオーナーが一番知っていることなので、盛り込んで作ってみましょう。
魅力の伝わる内装写真
物件の案内用紙やネットに載せる内装などの写真は、魅力あるものになっていますか?物件の価値や魅力がしっかりと伝わる写真を載せることが大切です。
ひとつひとつの設備や間取りがわかるような写真を選びましょう。 映りが悪いというときには、一眼レフや魚眼レンズを使って撮影すると、ぐっと魅力がアップしますよ。
オーナーで撮影し、管理会社に提出して利用してもらうこともできるので、やってみてください。
4.建物、室内をきれいに清掃する
所有している物件が遠方でなく定期的に足を運べる場所であれば、大家さん自身も部屋の状態をチェックに行くことが大切です。
新築物件はほこりや木くずなどで汚れていることもあるので、清掃が足りない時には管理会社に連絡しましょう。
5.管理会社の募集活動を確認
管理会社が本やインターネット、新聞などに広告を出してくれているのか、また部屋探しのお客様に案内を優先的にしてくれているのかも、今一度確認しておきましょう。
案内の最重要物件として不動産会社に意識づけることができ、空室が埋まりやすいことがあります。
内見状況や内見者の反応をヒアリング
営業の人にとってはちょっとやりにくい状況ですが、内見状況を見るという方法もあります。客観的に入居者が決まらない原因が、どこにあるのかがわかるきっかけになるかもしれません。
6.仲介担当者・紹介者に謝礼金を用意する
意欲的に新築物件の案内や紹介をしてもらうために、入居者を決めてくれた仲介の担当者や、紹介してくれた既存の入居者に謝礼があることを伝えておきましょう。
給料以外に謝礼がいただけるので、営業の人の意欲がビックリするくらい変わります!
こちらの記事では、アパート経営に強いハウスメーカーをリサーチして紹介しています>>アパート経営に強いハウスメーカーの選び方!評判の業者ランキングTOP10
空室の長期間放置には注意!
空室が1ヶ月以上続く場合には注意が必要です。というのも、アパート経営で一番大切な家賃収入がない時期が続いてしまい、オーナー本人に悪影響が出てしまうからです。
空室が続くと不動産投資は破綻する
新築物件で空室が長期にわたって続く場合や空室が数室ある場合には、経営が破綻する危険性もあります。
アパートのローンや返済期間などによって空室の期間の目安などは違うので、参考までにしてください。
1室7万円の賃貸としたときに、3部屋空室があったら、1ヶ月で21万円のマイナス、半年では126万円の損失となるので、たった1室でも空室が続かないような工夫は必要となってきます。
設備の劣化が進む
入居者が住んでいないと、その部屋の設備などは使われることがなく劣化が急速に進んでいきます。カビの繁殖や臭い、ほこりなども増え、見た目が悪くなってしまうのです。
古い物件の部屋でも人が住んでいれば掃除や換気もするので、住みやすい環境が保たれます。新築といえども、長期空室には注意が必要です。
入居希望者に訳アリの印象を与える
空室が多い場合や空室が続いていると、入居希望者は「訳あり物件ではないか?」と想像してしまうことがあります。 外から見て窓にカーテンがかかっていない、物干し竿がないなど空室かどうかは素人でも見極めることができます。
訳ありと認識されると、部屋探しのときにすぐに候補から除外されてしまう可能性があるので、注意しましょう。
まとめ
新築物件でも入居者が決まらないケースはあります。まずははっきりとした原因をみつけること、そして原因に対応した正しい対策をとることが必要です。 長期間の空室を下げるためにも、満室にするためにしっかりと対策をしましょう。
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